制服向上委員会リーダー・野見山杏里が感動の卒業ライブ 自ら考えたセットリストで“恋”“明日”そして“別れ”を歌う

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野見山杏里
野見山杏里

制服向上委員会リーダー 野見山杏里さんが1日、都内にて「~杏里の4年間の想いを歌で!~ANRI LAST LIVE」を開催。このライブをもってグループを卒業した。

※ライブの前に行われた「~11代目リーダーのお別れ会~野見山杏里 卒業式」の模様
https://girlsnews.tv/news/310735

第1部の“卒業式”に続いて行われたラスト・ソロライブ。セットリストは野見山さん自身が考えたもので、4年半の活動の中で特に思い入れのある楽曲から、今まで先輩や後輩が歌っていた曲で歌ってみたいと思っていた曲などを並べたという。

昨年の誕生日イベント以来のソロライブで、「もうソロライブはないと思っていた」と感激の様子の野見山さんは、最後の晴れ舞台を大いに楽しんでいるようだった。

ずっとダンスが苦手と語っていた彼女。この日はダンスパフォーマンスで見せる曲よりも、歌をしっかりと聴かせる構成となった(とはいえ、中には苦手とは思えない、キレのいいダンスを披露した曲も)。序盤では『恋は甘くせつない』『恋は春夏秋冬』など“恋”がテーマの曲が続く。「今は恋愛には興味がない」という野見山さんだが、なぜかソロ曲としてもらえた曲には恋の歌が多いという。

続いて『明日を信じて』『明日に向かって』など“明日”がタイトルの曲シリーズへ。なかでも、初代リーダー・吉成圭子さんのソロ曲『明日への勇気』は、彼女が生まれる前の楽曲だが、この曲について、自身と制服向上委員会との不思議な縁を明かした。同曲はアニメ『魔法騎士レイアース』のエンディングテーマとしてヒットしたが、同じCLAMPが手掛けた漫画『カードキャプターさくら』の大ファンだったという彼女は、その影響で、現在大学で勉強し将来目指す職業を志すことになったという。

続いて「9代目リーダー・小川杏奈さんが歌ってるのを聴いてすごく好きだなと思った」という『初恋の並木道』など“初恋”曲シリーズ。「恋の真っ最中という内容よりも、恋が終わりそうな時の繊細な心情を描いた曲のほうが好き」という野見山さん。『初恋のセレナーデ』などを見事な表現力で披露した。

彼女の歌をまだまだ聴いていたいという表情の観客たちだったが、別れの時は少しずつ近づいてくる。終盤には別れを描いた曲が続く。名曲と評判高い『まだ見ぬ世界を信じて』、『さよならは出逢いの明日へのしるし』、「ラストライブに合ってるんじゃないかな」と歌った『悲しみを風に乗せて』、そして本編最後は自身が「歌うのが苦手な曲」と言いながらも「最後を飾るにはぴったりの曲」ということで『さよならへの旅立ち』を歌った。

場内いっぱいに、寒色系が好きという彼女のために青いサイリウムが振られる中で熱唱する野見山さん。ここまで涙もなく、彼女らしいほんわかとしたムードで進行した卒業ライブとなった。ライブ中にも「緊張はしていません。あっけらかんと普通にしゃべって歌って、不思議な気分」と語っていたように、また来週にもライブやイベントに登場するような空気だった。

「この4年半すごく楽しかったです」という野見山さんは、5年前グループに加入したいきさつについて語り始める。「ボランティア活動に参加したことをきっかけにその場でグループに誘われて、気が付けば入っていて、レッスンを受けて、ライブにも出るようになって、気が付けば4年半がたっていました」と笑顔で振り返った。

ダンスの経験が全くない状態で加入して「最初はやめたくてしょうがなかったです。ダンスはできないし、場違いで、アイドルに向いてないと思っていました」と明かした。だが、向いてないなと思いながらも3年続けて、ちょうどその頃に先輩たちが卒業したり、同期や後輩でも辞めていくメンバーが多い中、リーダーにまでなった。「リーダーって柄じゃないのに」と驚いたという。

そんな流れに「巡り合わせってすごいんだなと感じますね」と語る。「タイミングってすごく大事だし、制服向上委員会との縁も、みなさんとの縁もありがたいと思う。ここで経験させてもらったことは一生忘れません」とメッセージを送った。

卒業後はメンバーがRAYさん一人という状態で、今回の卒業も「苦渋の決断でした」という。最近でも齋藤優里彩さん、齋藤乃愛さん姉妹などOGゲストの協力でライブを行なっていたが、野見山さんも「何かの拍子でひょこっと 来るんじゃなかろうかと」と話し、ファンを喜ばせた。「もし呼んでくだされば、来れるときには来たいな。その日まで楽しみに待っていていただければ嬉しいなと思います」と、OGとしてのイベントやライブ出演の可能性を示した。

そして「この曲で最後を飾りたいなと思います」と、野見山さんソロの代表曲の一つ『初恋にサヨウナラ』を歌った。ここまで涙は見せなかったが、ついにこの曲の途中、歌いながらぐっときたのか歌につまる場面も。「歌いながらいきなりふっと感情がこみ上げてきて…」と戸惑う野見山さんの様子が印象的で、この日唯一しんみりとした雰囲気が訪れた。

最後に「みなさんの心の中にほんの少しだけでも私のことを残せてもらえたら幸せ者なんじゃないかなと思います。楽しい時間を過ごすことができて幸せだなと思いました」とメッセージを残してステージをあとにした野見山さん。最後まで場内が笑顔につつまれた、ほっこりとした卒業ライブとなった。

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