深川麻衣、”村社会”を描くスリラー「田舎は大好きですが、同じ状況に置かれたら非常に恐ろしい」

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深川麻衣
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女優の深川麻衣が主演を務める映画『嗤う蟲』(1月24日全国公開)の完成披露上映会が16日、新宿バルト9にて開催され、共演の若葉竜也、田口トモロヲ、杉田かおる、そして、城定秀夫監督が登壇した。

鬼才・城定秀夫監督の最新作は、スローライフを求めて都会から田舎に移住してきた若い夫婦の杏奈(深川麻衣)と輝道(若葉竜也)が、とある秘密を抱えた村人たちに翻弄されながら、背いた者には常軌を逸した制裁が待つ「村八分」の恐怖にのめりこんでいくという、現代日本の闇に隠された”村社会”の実態を暴くヴィレッジ《狂宴》スリラーだ。

完成披露上映会の舞台挨拶では、出演者たちが映画の感想や撮影の裏話を語り合った。深川麻衣さんは、完成した作品について、「ホラーではないので、驚かすような怖さではなく、この人は笑顔の裏で何を考えているんだろうとか、この後何が起こるんだろうといったじわじわした怖さを、きちんとエンタメとして楽しめる作品になっていると思いました」と紹介。

また、共演者たちの個性的な演技についても触れ、「この後に観ていただけると思うのですが、登場人物それぞれがとてもインパクトがあるので、楽しみにしていてください」と語り、観客の期待を高めた。

若葉竜也さんは、「ほぼワンシーンワンカットのような撮影方法が多く、自分が想像していたリズムと完成した作品のリズムが全然違っていて、その差異が面白かった」と感想を述べた。また、共演者たちについては「これだけ個性のぶつかり合いの中だったので、なるべく余計なことはせず、新鮮に受け止めようと思っていました」と、撮影中の心構えを語った。

田口トモロヲさんは、「最初から衝撃的な表現ではなく、真綿で首を絞めるようなじわじわと効いてくる怖さがあり、社会的なテーマも含まれている現代的な作品」と評価し、「見る側に考えさせられる映画になっていると思います」とコメントした。

杉田かおるさんは、「台本を読んだときも、試写を観たときも、非常に面白く、あっという間に時間が過ぎました。深川さんと若葉さんの演技が本当にリアルで、まるで私たちが本当に嫌がられているように感じましたが、映画を観て、演技の素晴らしさに気付かされました」と共演者を称賛した。

城定秀夫監督は、「この作品はジャンルレスであり、家族や村のコミュニティ、夫婦のあり方といったテーマを表現していく中で、いろいろな要素が混ざり合って独特な面白さが生まれた」と説明した。さらに、「宣伝部はこの映画をどう説明するか困ったのでは」と冗談交じりに話し、会場の笑いを誘った。

印象的なシーンについて、深川さんは「後半の田口さん演じる田久保さんが絶体絶命になる瞬間で、杉田さん演じるよしこさんの行動に注目してほしい」とし、「非常に緊迫感がありながらも、少しクスッとできるシーンです」と語った。また、自身が演じた杏奈については「田舎は大好きですが、同じ状況に置かれたら非常に恐ろしいです」と、自身と重ねて語った。

撮影中のエピソードも明かされ、深川さんは「城定監督が非常にシャイで、目を合わせてくれないことが印象的でした。撮影中、巨大な蜘蛛を発見して監督に報告した際、監督が満面の笑みを見せてくれたことが、撮影期間中で一番の嬉しい瞬間でした」と微笑んでいた。

『嗤う虫』は1月24日(金)より新宿バルト9ほか全国公開
©2024映画「嗤う蟲」製作委員会

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