舞台版「実は私は」が新宿村LIVEで5月11日に初日を迎え、主人公・黒峰朝陽役の大島崚、ヒロイン・白神葉子役の飛鳥凛をはじめ、若林倫香、永吉明日、香柴小聖、加藤智子など、いづれも劣らぬほど個性的なキャストが賑やかな舞台を繰り広げている(上演は15日まで)。
本作は『週刊少年チャンピオン』に連載中で昨年の夏にアニメ化もされたマンガ「実は私は」の舞台化。実は吸血鬼である白神葉子(飛鳥凛)の正体を知ったことをきっかけに、彼の周りに次々に現われる、強烈なキャラクターたちに翻弄される主人公・黒峰朝陽(大島崚)の「ちょいアホ人外ヒロインラブコメ」である。
「実は私は」のタイトル通り、実は宇宙人、狼男、悪魔、宇宙人といった正体をもつキャラクターが繰り広げる爆笑必至のドタバタコメディーだが、表層的な面だけではなく、内面的な「実は私は」の部分も掘り下げられているのも見逃せないポイントで、観劇後はどのキャラクターも愛おしくて仕方がなくなるほどだ。
演出のまつだ壱岱さんは先月行なわれた記者発表会の際に「実はプランが仕上がってなくて…」と舞台化にかなり苦悩していた様子だったが、ゲネプロを終えて「この作品はとてもキャラクターが濃いので、どう演出しようかと悩み続けたんですけど、キャストの皆さんの元気に助けられて面白い作品になったと思います」と満足な仕上がりに胸をなで下ろしていた。
大島崚さんは本作の見どころとして、「バカなことを本気でやるからホントに面白い!」とカリスマ痴女役の尻無浜冴美らのセクシーな”痴女ダンス”を例に挙げた。さらに「黒峰と白神の恋の結末にも注目して」とアピールした。たくさんの女の子に囲まれる役柄から「個人的にはどの娘がタイプ?」と聞かれると「な、何を言ってるんですか」と慌てて「みんな好き」と汗をかいていた。
飛鳥凛さんは、「個性豊かなキャラクターばかりなので、もみくちゃにされながら皆んなで作り上げたのが楽しい。実際に衣装を付けて舞台に立った自分たちも楽しいので、お客さんの反応が楽しみです」とワクワクしていた。
昨年の6月から早くも7作目の出演となる若林倫香さんは「稽古場でこんなに笑った舞台は初めて。稽古を重ねるごとにどんどん面白くなって、こんなに楽しいなら本番も楽しいに違いないと思います」と笑顔を見せた。
声優としても活躍中の高木友梨香さんは、見た目は子供、中身は悪魔の校長・紅本茜を演じる。「初めての2.5次元の舞台だったので緊張しました。校長先生が大好きなので、この役になれて幸せです」と喜んでいた。
“カリスマ痴女”役の尻無浜冴美さんは、「グラビアで水着になることは慣れていますけど、最初はお芝居でこんなに露出して大丈夫かなとソワソワしてました。今ではぜんぜん平気ですけど」と、すっかり痴女が板についているようだった。
50年後の未来からやってきた子孫・黄龍院凜役の髙橋果鈴さんはゲネプロを終えた感想を「殺陣が多いのですが、セットがあると稽古場とは勝手が違うのでゲネプロは大変でした。アニメに登場していないキャラクターなので、どういう声やしゃべり方なのか、役作りが難しかったですね。マジメな部分と甘えたりする部分の差をうまく出していけたらと思います」とコメントした。
劇中で朝陽に抱きつくシーンについて、「最初の稽古では軽くぎゅっとしてたのが、壱岱さんから”もっとやっちゃえ!”と言われてドキドキしました。でも、最近は慣れて思い切りやってます。本番では大島さんのファンの方も観てらっしゃるので緊張しますが”この時だけはゴメンナサイ”という感じです」と照れていた。
作品の見どころについては、「大声を出して笑っていただける作品だと思いますが、最後は最初のシーンと上手く繋がっていて感動すると思います。私も稽古中に泣いちゃったくらいです」とアピールしていた。
元ヤンの教師・紅本明里役に超ミニスカートで挑んだ加藤智子さんは、髪の毛のすっかり馴染んだ感じに「染めたんですか?」と聞くと「ウイッグですよ!」と笑って答えた。ゲネプロを終えて「落ち着いて出来ましたが、稽古場ではもっとパワフルだったので、もうちょっと調整したい」と話した。
まつだ壱岱さんの作品には何度か出演しているが「これまでアテ書きの役が多かったのですが、私は恵まれていたと改めて思いました。元のキャラクターがあるものをやるのはホントに大変で、マンガの1コマ1コマを作り上げるように役になりきりました」と明かした。
さらに「あまり強い役は経験がなかったので出来るか心配で、”ごらぁ~”とか巻き舌のしゃべり方をお風呂で練習していました。今までと差が出せたらと思うし、可愛い役とどちらも出来るようになりたい」と語った。
加藤さんは劇中で”セクシーポーズ”にも挑戦しているが「恥ずかしいので写真は載せないでくださーい!」と照れまくっていた。
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