ハロプロ西日本、『戦争を知らない子供たち』をカバー 55年の時を超え平和歌う
ハロー!プロジェクトの西日本出身メンバー13人が、1970年の大阪万博で発表されたフォークソングの名曲『戦争を知らない子供たち』をカバーし、初披露から55年となる今年8月23日にデジタル配信する。同日にはミュージックビデオも公開される。
今回の企画は、現在開催中の大阪・関西万博に合わせ、55年前に同じく大阪の万博会場で生まれた楽曲を、令和の時代に歌い継ぐもの。楽曲は9月1日からMBSテレビ「西乃風ブラン堂」のエンディングテーマとして放送される予定だ。
カバーを担当する歌唱ユニット「ハロプロ西日本」は、平均年齢20.7歳のハロー!プロジェクトのメンバーたち。彼女たちの透明な声で再解釈された歌は、『いまの若者たちがどんな未来を望むのか』をやさしく力強く伝える。
メンバーは次の13人。▽植村あかり(元Juice=Juice、大阪府出身)▽井上春華(モーニング娘。’25、京都府出身)▽下井谷幸穂(アンジュルム、岡山県出身)▽松永里愛、有澤一華(Juice=Juice、共に大阪府出身)▽秋山眞緒、豫風瑠乃(つばきファクトリー、共に大阪府出身)▽西田汐里(BEYOOOOONDS、京都府出身)、岡村美波(同、大阪府出身)▽広本瑠璃(OCHA NORMA、広島県出身)、西﨑美空(同、岡山県出身)▽植村葉純(ロージークロニクル、大阪府出身)、上村麗菜(同、鹿児島県出身)。
『戦争を知らない子供たち』は、ベトナム戦争や学園紛争が続いた時代背景の中、戦後生まれの若者の視点から平和への願いを歌い、多くの共感を呼んだ。1971年にフォークデュオ「ジローズ」の歌唱でシングル化されて大ヒットし、フォークソングの名曲として広く知られている。
今回のカバーに際し、音楽評論家の富澤一誠氏、作詞を手掛けたきたやまおさむ氏、作曲した杉田二郎氏は、それぞれ次のようにコメントを寄せた。
富澤一誠
「ロシアのウクライナ侵攻以降、世界はますますきな臭くなっています。世界各地での紛争はもはや対岸の火事ではありません。戦争が身近に感じられる時代だからこそ、歌はリアリティーを増しているのです。『戦争を知らない子供たち』は1970年8月23日に初めて発表され、翌71年2月5日にジローズがレコード化して大ヒットさせました。なぜか?『戦争を知らない子供たち』というコピーが戦後生まれを的確に表現していたことで、この歌はたくさんの若者たちの心をとらえたからです。またネーミングの素晴らしさが“世代”を見事に表現し、『戦争を知らない子供たち』は歌を超えて社会現象とまでなったのです。時はまさにベトナム戦争や学園紛争など『怒れる若者の季節』と呼ばれる時代。そんな時代の中で『戦争を知らない子供たち』は反戦歌、平和の歌として若者たちの支持を受けたのでした。時代が生んだ歌と言っても過言ではありません。この歌はそれからしばらくは『反戦歌』として歌われ続け、その後はフォークの名曲として教科書に載るようになってからは合唱曲としてスタンダード・ナンバーとして親しまれました。反戦歌が合唱曲として歌われるほど世の中は平和だったということでしょう。しかしながら、世の中がきな臭くなると、この歌の原点ともいうべき『反戦歌』の部分が時代とともにリアリティーを持ち始めたのです。しかも、それは日ましに増し続けています。歌は生きています。いや、時代によって生かされているのです。この歌も時代によって再び『反戦歌』としてリアリティーを持たせられようとしています。歌にとって、これは幸せなことなのでしょうか?『ハロプロ西日本』が合唱をするときのように平和に願いをこめて歌う『戦争を知らない子供たち』。この歌が平和慣れした日本人に改めて平和の尊さを考えさせるきっかけになるに違いありません。それがこの歌の使命なのです。」
きたやまおさむ
「1970年の若者は父親たちの世代から『戦争を知らないくせにエラそうなことは言うな』と言われていた。長髪の男の子は『髪の毛が長い』こともからかいの対象になっていた。あれから半世紀以上が経ち、今の若い人たちの問題は『みんなとちがう』とイジメられるかもしれないという同調圧力なのだと思う。そこだけ歌詞を時代や女声に合わせて変えてみたが、この歌声を聴くなら、子供たちが『戦争を知らない』ままであってほしいという、人々の願いや祈りだけは時代を超えてずっと変わりのないことがわかるだろう。」
杉田二郎
「これから先、生まれくる新たな命が『戦争を知らない子供たち』であり続けていてほしい、と願うばかりです!! 今回、私のその想いが伝わってくる、彼女たちの歌声を聴いて、非常に力強さと、喜びを感じました。」
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