【SUPER☆GiRLSインタビュー2】渡邉幸愛卒業シングル『はじまりエール』発売 「MVには楽しい考察ができる箇所がいっぱい」

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アイドルグループ・SUPER☆GiRLS通算26枚目となるシングル『はじまりエール』を21日にリリース。本作は、6月にグループから卒業するリーダー・渡邉幸愛さん単独センターの卒業曲で、随所に彼女の思いが詰まった作品になっている。今回はその卒業シングルの内容や込めた思いについて、渡邉さんを中心に、送り出す後輩の3期メンバー・阿部夢梨さん、4期メンバー・坂林佳奈さん、樋口なづなさんに詳しく聞いた。

渡邉幸愛が卒業にあたっての思いを明かしたインタビューPart1

--卒業シングルの『はじまりエール』ですが、幸愛さんの歌声から始まると、今のスパガっぽくないカッコいい系の曲に感じますね。

渡邉幸愛「今のスパガは声が可愛いメンバーが多いですからね。私と(長尾)しおりと(樋口)なづくらいかな、ちょっと落ち着いた声というのは」

--そんな新曲の聴きどころを。

渡邉「今回、私が卒業にあたってどういうことを思っているかということを文章にして、作詞家さんに読んでもらって、それを元に歌詞にしていただきました。最初から、『夢を追いかけ ココまで来たの。 飛び込んだ世界は眩しくて』という歌い出しや、『はじまりから今日まで すべてが宝石なの』という歌詞は、私がお伝えした言葉をそのまま歌詞にしてもらえました。本当に自分の気持ちとリンクするし、個人的にはBメロで、『「出会い」はどんな時も』から8人が歌いつないでくれて、私がそれを引き継いで、落ちサビになるんですけど、その流れが最高!と私は思っているので、その部分はぜひじっくり聴いてほしいなと思います!」

--MVでも自分の希望を叶えてもらったという話でしたが……。

渡邉「本当にありがたいことに、どういう曲調にしたいかということに加えて、どういうMVにしたいかということも聞いていただきました。シングル曲をデモ音源の段階から選ばせていただいたりだとか、MVでも、加入直前の『空色のキセキ』(2014年)の最後のシーンで、歩いている“足”の寄りで私が登場して、“この足の子はどんな子なんだ?”という演出になっていたんですけど、今度は自分が次の未来へ向かって歩いていく“足”の寄りの場面も曲の最後に入れてもらったり……」

--一方送り出す3人は、どんな気持ちで歌っていますか?

阿部夢梨「卒業ソングといえばしっとりした曲が多いイメージなんですけど、この曲は幸愛さんらしく明るい楽曲ということで、しんみり歌うのも違うなと思って、幸愛さんとの楽しかった思い出を振り返りながらレコーディングに臨ませていただきました。歌割にもディレクターさんのこだわりがあって、『ゴールを切った』という歌詞は幸愛さんのソロなんですけど、それは幸愛さんのスパガとしてのゴールを表していて、サビ後の『スタートを切った』というのは私が歌っていて、それはスパガがこの曲とともに新しいスタートを切るという意味の歌詞割になっていたり、ポイントポイントでこだわりがつまっているので、そういうところを考察していただくのも楽しいんじゃないかなと思います」

幸愛「二番のサビで夢梨と一瞬一緒になる、そのシーンのフォーメーションが『忘れ桜』(2020年発売シングル)と一緒で、リンクする部分もあって」

--そういう楽しい考察がたくさんできる内容なんですね。

坂林佳奈「私は、先ほど幸愛が言っていた、全員がソロで歌ってから、幸愛への流れがあるところで、一人一人花束を渡していくんですけど、そのシーンは私も好きでファンの人から『よかったよ』って言ってもらえることが多かったので、ライブで披露するときはMVとはちょっと違う雰囲気になっているのですが、そちらも楽しみです」

--なるほど。それはそうと呼び方が“幸愛”になったんですね。

(一同笑)

渡邉「それは結構前からですね」

坂林「もともと“幸愛さん”って呼んでいたんですけど、タイに行ったとき(2019年『ナツカレ★バケーション』のMV撮影)からそう呼ぶようになりました」

渡邉「私から『タメ口でいいよ』って言ったんです。楽しくワチャワチャやれるほうがいいなと思って。ただ『幸愛って呼んで』って私からは言ってないんですけど、“幸愛ちゃん”も通り越して“幸愛”になりました(笑)」

坂林「“幸愛ちゃん”はちょっとしっくりこないなと思って(笑)」

--樋口さんは?

樋口なづな「私は“幸愛さん”です」

--年齢的(19歳)にもね。

樋口「『タメ口でいいよ』って言ってもらったんですけど、『ちょっとできないです』って」

渡邉「“できない組”が結構いますね」

--年が離れている年下メンバーはそうでしょうね。金澤(有希)さんとかお姉さん組は……。

渡邉「ゆうきりんはもちろん。むしろ私が敬語を使ったほうがいいんじゃないかと悩むくらいなので(笑)」

--年齢もキャリア的にも先輩ですからね(笑)。ちょっと脱線してしまいましたが、樋口さんがこの曲で聴いてほしいところは?

樋口「MVで最後のサビに向かっていくところで、幸愛さんがバーンっと笑顔で走ってきて、みんなで踊るというシーンがあるんですけど、そこで“今のスパガが楽しいんだよ!”“いいんだよ!”というムードが一つの画面で楽しめる気がして、すごく観ていただきたいんです。でもそのあとに幸愛さんが去ってゆく。楽しかったという思い出とともに去ってゆく……その感じが6月のライブでもお見せできたらいいな思います」

--衣装についても細かいこだわりがあるようですね。

渡邉「今回衣装でも希望を叶えてもらいました。もう二度と着られないと思って、最後に“ザ・アイドル”な衣装を作っていただきました。フリフリというか、レースが入っていたり、リボンがあったり、可愛らしさを入れさせていただいたり」

--全員が幸愛さんのイメージカラーである赤一色というのも珍しいのかも。

渡邉「はい。それに、もともと私のカラーがシルバーで、むしろシルバーだった期間のほうが長く大事なカラーなので、最後の衣装で赤がメインの中に少しとり入れてもらいたいなと思ってリボンに入っています。リボンが赤とピンクの子がいるんですけど、そのリボンもバランスで半々に分けて、みんなが可愛く見える衣装という意味で、ちょっと図々しいんですけど(笑)、みんなに赤色に染まってもらいました」

--赤ずきんちゃんみたいな可愛さですね。

渡邉「そうですね(笑)。今回は久しぶりにそれぞれのメンバーカラーが入っていない衣装で、これはこれで新鮮な感じです」

--さて、カップリング曲の『Bloom』についても。『はじまりエール』が卒業ソングっぽくなく元気な曲なら、卒業らしいしっとり感はこっちで表しているような。

渡邉「実はこれは卒業が決まる前から作り始めていた曲なんです。昨年の自粛期間に『10周年という大事なタイミングで曲をメンバーで作ってみない?』というお話をいただいて、かなぽん(坂林)が作曲で、私が作詞という形で作らせていただきました。ファンの方へ“ありがとう”の気持ちを表した楽曲は多いんですけど、メンバーに対しての感謝の気持ちを歌った曲は意外となかったので、メンバーへの思いをメンバーが書くという形で作らせていただきました。メンバーに初めて出会ったときのこととか、一緒に歩んできて、仲間も加わってスタートを切ったときのこととか、そういうすべてのスパガとしての歩みの中でもってきた感情をつめこませてもらったので、ある意味卒業ソングととれるような、本当に気持ちのこもった一曲ができました」

--メンバーが作詞や作曲をした曲が音源化されるのは初めて?

渡邉「はい、まさか形に残るとは思ってなかったです!」

坂林「チャレンジみたいな感じの話の流れだったので」

--坂林さんにとってもやっぱり特に思い入れが深い曲になった?

坂林「そうですね。まさかこんな挑戦をさせていただけると思っていなくて、ちゃんとしたものができるか不安だったんですけど、マネージャーさんたちにも手伝っていただきました。先にメロディーを作って、それから幸愛が歌詞をつけてくれたのですが、メロディに歌詞をつけることって難しいことで、初めて経験する作詞ということで、本当に私より彼女のほうが大変だったと思うし、横で何度も何度も書き直している様子を見ていたので……。粘り強く頑張ってくれたおかげで、あたたかく素敵な曲ができたと思います」

--作曲の経験ってあったの?

坂林「音楽の専修学校に通っていたときに周りの友達が作詞作曲してライブに出るという状況がよくあったので、私もピアノを使って作詞作曲をしていました」

--幸愛さんは最初曲を聴いた印象は?

渡邉「“すごーい!”って思いました。かなぽんはそういうことができる子だとは聞いていたんですけど、実際に作った曲を聴いたことはなかったし、どんな感じなんだろうと思っていて。『できたでー』って連絡が来て、それを聴いたら、『えっ、すごくない?』と思って。想像していたものより何倍も良く出来上がっていた気がして、ちょっと焦りました(笑)。作詞ちゃんとしなきゃって」

--作詞をするにあたってやっぱりかなりの試行錯誤を?

渡邉「めっちゃ考えました。最初、第一案の作詞から残っている部分ってほぼないくらい、何度も何度も書き直して。伝えたいことがあっても、それに合う言葉がみつからず、やっぱり自分ってボキャブラリーが少ないなと思って。そういうときにかなぽんに電話をしてどういうワードがいいのかなと相談して案を出してくれたりだとか、すごくみんなに支えてもらって一曲やっと完成したという感じです」

--曲を作るときにはなんとなくの詞のイメージを想定して作ったんですか?

坂林「感謝の気持ちだったり、メンバーへ贈る曲として考えていたので、そういう気持ちを込めやすいメロディというか。短いメロディだったんですけど、なんとか頑張って考えてくれて、“本当にありがとうございます”という感じです(笑)」

--では、おそらくGilrs Newsではこれが最後のインタビューとなる幸愛さんから、これからのスパガへの期待を。

渡邉「人は変化を嫌うので、今あるものが壊れるときってネガティブになりがちなんですけど前向きな気持ちで! そして、ずっと続けていれば必ず認めてもらえる日がくるし、もっとステキなものになっていけると思うので、今のそれぞれの良さを見失わないで、とにかく楽しく、自分のポジションとか、パフォーマンス面とかいろんなことにとらわれすぎずに、“楽しく”というのを一番において頑張ってもらいたいです! 私もライブを観に行かせてもらいたいなと思います」

--そしてファンのみなさんへも。

渡邉「約7年半、本当にたくさん応援していただいて感謝しかないし、『ありがとう』以上の言葉があればそれを伝えたいくらいなんですけど、本当に幸せでした。これからの人生の中で自分の糧になるというか、本当にすごく大事な経験だったと思うので、これから自分らしく、自分の道をしっかり歩んでいこうと思います。これからもSUPER☆GiRLSのことを温かく見守っていただければうれしいです!」
(インタビュー終)

SUPER☆GiRLS

2010年に行われた『avex アイドルオーディション 2010』のファイナリストを中心に結成。同年にアルバム『超絶少女』でメジャーデビューした。2018年には初の一般公募のメンバー募集を開催、7名が加入。2019年1月に渡邉幸愛が5代目リーダーに就任、”SUPER☆GiRLS 第4章”がスタートした。6月12日にはZepp Divercityでワンマンライブを開催。

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