メイド社長・hitomiが初の著書「本名で出したからこそ女の子の部分も話せました」

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現役カリスマメイドにして、秋葉原の老舗メイドカフェ「@ほぉ~むカフェ」の社長を務めているhitomiこと志賀瞳さんが著書『たった7坪のテーマパーク』(KADOKAWA)を刊行し、発売記念イベントを3月26日に秋葉原・書泉ブックタワーで開催した。

創業13年目を迎える「@ほぉ~むカフェ」は、萌え文化の中心地・秋葉原を代表するメイド喫茶として、日本のみならず世界中から年間40万人強が来店する人気店。

2005年には「萌え」が流行語大賞トップテンとなり、同店のメイドアイドルユニット「完全メイド宣言」が受賞した。2015年には世界中の旅行者の評価によって決まる「Trip Adviser」のエクセレンス認証を、メイド喫茶としては唯一受賞している。

同書は、普通のギャルだった女子高生のhitomiさんが同店のメイドとして12年間を働き、社長にまで駆け上がったこれまでを振り返ると同時に、栄枯盛衰の激しいメイドカフェ業界において、なぜこの店が永く愛され続けているかという秘密に迫った一冊となっている。

hitomiさんは本書について「これまでメイドとしてご主人様と接することはあっても、本音で自分のことを話す機会がなかったのですが、この本ではメイドになる前から遡って、メイドとして経験してきたことを包み隠さず話しています」と紹介し、「伝えられたことで一皮むけて新たな気持になれました」と心境を語った。

さらに、これまでご主人様の前で名乗っていなかった本名で本を著したことについて、「悩んでいたことや、ちょっとネガティブな話題について触れるときに、メイドのhitomiとして話すことがしっくりこなかった。あえて本名を明かすことで、メイドとしてだけでなく、プライベートなひとりの女の子の部分をお話することが出来た。勇気のいる決断でしたが、hitomiの中の人の声もダブルで聞けちゃうので満足しています」と明かした。

本書を読んでもらいたい人について、「いつも応援してくれている方や、現在メイドのお仕事をしている方だけでなく、メイドカフェ文化について実際に知らない人にも読んでいただいて、メイドの仕事や、楽しさについて理解してもらえたら」と話した。

これまでの12年の活動を振り返って、「会いに来ていただけることが本当に嬉しい。メイドをやっていてよかったなと思うことばかりなので、あえて辛かったことと言えば、メイド服が1年中同じデザインなので、冬はけっこう寒いくらいです」と笑った。

メイドとしてこれからの活動について「この秋葉原から生まれたメイド文化を世界中の人に知ってもらいたい。@ほぉ~むカフェが日本中、世界中に誕生して行けたらいいと思う」と抱負を語った。

最近はメイド文化を世界に広めるために地球の反対側のチリやメキシコまで足を運んで、現地のメイドさんと文化交流を果たしているそうで、「ガイドブックを見て海外からご帰宅してくださる方も多いのですが、“テーマパーク”という認識で、初めて会うはずなのに“萌え萌えキュン”のおまじないを喜んでくださる方も多くて嬉しいです」と、手応えを実感しているという。

今や社長となったhitomiさんだが“新人メイドだった自分にアドバイスをするとしたら”という質問に、「“周りに流されるな”と言いたいですね。もともと人目を気にするほうではないのですが、ついつい周りに話を合わせて頷いてしまうこともある。自分を曲げない気持ちを持っていて欲しいし、これからもそうありたいと思います」と話した。

憧れのカリスマメイドであるhitomiさんは、メイドを目指す若い女の子たちに向け、「どんなお仕事でもそうですが、悩んだり大変なことはたくさんある。でも、その先にはやっていてよかったと思う瞬間がきっと来るはず。メイドを目指している人は、なりたいという気持を忘れずに立派なメイドになって欲しいと思う」とエールを送った。