指原莉乃「この景色を一生忘れません!」 横浜スタジアムの卒業コンサートに3万人

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「指原莉乃 卒業コンサート」より
「指原莉乃 卒業コンサート」より

昨年12月にHKT48からの卒業を発表していた指原莉乃さんが28日、横浜スタジアムで開催された記念コンサートで11年に及んだアイドル活動に終止符を打ち、HKT48、そしてAKB48グループから卒業した。

今回の公演はセットリストはもちろん、演出も指原さんの考案によるもの。卒業ということで羽織袴姿で登場した指原さんは「今夜はみんなで伝説を作りましょう!」と、集まった3万800人の観客に絶叫して幕を開けた。観客席のスタンドもファンから「WE♡RINO」の人文字が送られ、スタートから会場と一体となったステージが繰り広げられた。

同じく袴姿のHKT48メンバーたちも登場し、自身が総選挙3連覇を果たした楽曲『#好きなんだ』で1曲目を飾った。そのままトロッコに乗り込んだ指原さんは会場を移動しながら、会場に集まったファンに笑顔を振りまいた。

HKT48のデビューシングル『スキ!スキ!スキップ!』やAKB48としてのラストシングル『ジワるDAYS』などアップテンポナンバーを続けて披露。ユニットパートでは、松岡はなさんとの『初恋ヒルズ』、研究生と『君のことが好きやけん』など、指原さんがHKT48メンバーとともに披露する楽曲が続いた。

公演にはHKT48以外にも指原さんと仲の良かったAKB48グループのメンバーがゲストとして参加。峯岸みなみさんや、同期の宮崎美穂さんに加えて卒業生の北原里英さん、向井地美音さんやSKE48の松井珠理奈さん、AKB48の矢作萌夏さんらが続々と登場した。峯岸さんから「今日はウインクが多い!」とツッコまれた指原さんは「バラエティ番組じゃ出来ないんで」と照れ笑いする場面もあった。

夕暮れ時と重なった『夕陽を見ているか?』では、これまで笑顔で通してきた指原さんもついに涙をこぼした。指原さんをねぎらうように、HKT48の1期生や、姉妹グループに移籍した中西智代梨さん・谷真理佳さん、そして同じくAKB48から移籍しHKT48で活動を共にした卒業生の多田愛佳さんたちが取り囲み共に歌唱した。また、現在、IZ*ONE(アイズワン)として活動をしている宮脇咲良さんも映像で登場しステージの指原さんに語りかけた。

さらに『炎上路線』で柏木由紀さん、『アボガドじゃねぇし…』で渡辺麻友さん、『君の名は希望』で映像で矢吹奈子さんと共演。そして『シェキナベイベー』では、3月に亡くなられた内田裕也さんと映像で共演している最中に、なんと現実のステージにも内田さんが登場!? その正体がダウンタウンの松本人志さんだと分かると観客はさらに驚いた。その後も、『私だってアイドル!』『Get you!』などのソロ楽曲はもちろん、『メロンジュース』『最高かよ』などHKT48のシングル曲を披露し、公演はクライマックスへ。

終盤では「みんなが悲しいっていうから…」と指原が切り出し、HKT48メンバーとファンのへ最後の贈り物として、HKT48劇場新公演「いま、月は満ちる」を発表。全て指原さんによる書き下ろしになるそうだが、「実はまだ1曲しか書いてない」と明かしてみんなを笑わせた。さらに、特に心配しているという村重杏奈さんが、芸能事務所TWIN PLANETへの所属が決まったことも発表。村重さんは「今までたくさん迷惑をかけたのに、最後の最後までありがとう」と涙で応えた。本編のラストとなった『今 君を想う』では卒業生や移籍したメンバーも含め、HKT48全メンバーがステージに登場し、しっとりと歌い上げた。

アンコールでは、純白のドレス姿をまとった指原さんが、感謝を込めたメッセージを送った。卒業ソング『いつだってそばにいる』では、指原さん自身も瞳を潤ませながらも、涙するメンバーたちに優しく語りかけ抱きよせた。ラストは、全78名が再登場し、総選挙初の1位に輝きAKB48の代表曲となった『恋するフォーチュンクッキー』などを披露。ラスト曲『桜、みんなで食べた』とともに卒業を祝福する花火が打ち上がり、りのちゃんコールが会場を包む中、指原さんはゴンドラでステージ上部の王冠へと上がっていき、「私、この景色を一生忘れません!みんなのことが大好き!」と感謝の言葉を伝えて、約11年に渡り駆け抜けたアイドル活動に幕を閉じた。

終演後、大勢のマスコミの囲み取材に応じた指原さんは、「王冠から見た会場のサイリウムがとてもキレイで、ステージの照明が消えた後も1分ぐらいそこにいいて眺めていました」と、最高の景色が見られたことに満足そう。アイドルとしての活動に悔いはないが、今後の活躍について聞かれると「特に何をやるとは決まってなくて、与えられた仕事を頑張りたい。でも、歌は無いかな」と笑顔でコメント。

最後にグループに対して心残りはと聞かれると、「それに関しては、改善の余地どころか、すべてを1から作り直してやっていかなきゃいけないと思う」と表情を改め、「実際に会社の人たちに何度も声を上げたんですけど、私1人の力で動くものじゃないんだなと、改めて社会、会社の厳しさに気付きました」と残念そうだった。

 

【指原莉乃コメント(アンコール明けの挨拶より一部部抜粋)】

メンバーのみんな、仲良くしてくれてありがとう。何より大切な宝物です。みんなに出会えてよかったです。優しくて強い女性になってください。みんななら、ファンの皆さんに必ず幸せを与え続けられるって信じています。おバカさんばかりで、でも正直で嘘をつけない一生懸命なみんなのことが大好きです。みんなの幸せを何よりも願っています。辛いことがあったとき、嬉しいことがあったとき、いつでも連絡してね。

最後はファンの皆さん。11年間、アイドル莉乃ちゃんでいさせてくれて本当にありがとう。みんななら分かってくれるはずと優しいみんなに甘えて、感謝の言葉も正直な気持ちも伝えるのが苦手で本当にごめんなさい。どんな時も守ってくれて本当にありがとう。

ここからは、アイドル指原莉乃とファンとの最後の約束です。みんなが将来、指原を応援していたと言っても恥ずかしくない人間でいます。
ちゃんと幸せでいます。だからみんなも幸せでいてね。私は11年間、本当に幸せでした。アイドルになったことを後悔した日は一度もありません。イヤで辞めたいと思ったこともありません。私は“アイドル“という仕事が大好きでした。みんなのことも大好きです。本当にありがとう。