アイドリング!!!長野せりな卒業!友と繋いだ7年間の集大成ライブ

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3月28日、アイドリング!!!長野せりなさんの卒業公演「アイドリング!!!13号長野せりな卒業ライブ ぷにぷに・またね・だいすき」が渋谷公会堂で行われた。

2008年に2期生としてアイドリング!!!に加入し、様々なキャラクターでグループを盛り上げてきた長野せりなさん。当時最年少の13歳でアイドルの門を叩いた少女は、7年の時を経て大人となり、新たな夢への挑戦としてこの日アイドリング!!!を巣立つこととなった。

ライブ前には「まったく実感がわかなくて、悲しいとか思わなくてこれからちょっと大きい会場でライブするくらいの気持ちで」とコメントしていた彼女だが、前説でチケット完売・2000人のファンを画面越しに見て「直前になって、開始五分前に実感がわいた」と改めて気合を注入。アイドリング!!!13号最後のひのき舞台が幕を開けた。

一曲目は「百花繚乱アイドリング!!!」。「アイドリング!!!に加入して最初に歌った曲だったので、今回は絶対オープニングは『百花繚乱アイドリング!!!』が良くて」(長野せりな)という一曲で口火を切った。続く2曲目も思い出の曲である「ユキウサギ」。加入から長い時間をかけて、初めて2期生がメインボーカルを獲得した曲だ。期生屈指の団結力を見せる2期生だからこそ奏でられるハーモニー、しかしこの日また一人仲間が去る。そんな思いを抱いたからか、三宅ひとみさんの瞳は早くも潤み始めていた。

今回のライブは長野せりなさんがセットリスト・衣装・タイトルロゴをともに手掛けるセルフプロデュースのワンマンライブ。衣装は「もともとアニメが好きなので、アニメから出てきました!くらいの衣装になればいいなと思って」(長野せりな)というコンセプトの元、大人組・子供組・本人という3パターンに分けられている。「あみみ(=菊地亜美)の卒業ライブが白だったんですよね。じゃあ真逆で黒で行こうって」という黒色の衣装は、どこかメイドを思わせるものだ。長野せりなさんは頭に大きな王冠をつけての登場。「王冠もちょろちょろっと絵でこんなのがいいなって書いたらそのまま作ってもらって」(長野せりな)というお気に入りのものだが、河村唯さんから「その王冠の中で鳥が一匹飼える」と弄りが入るのも、アイドリング!!!流の卒業式と言えよう。

今回のセットリストは「正統派なライブをしたいなと思ったので、アイドルっぽい曲とロックな曲をブロック分けして、その後ユニット、最後に盛り上がる曲、結構王道なセットリストにしたいなと思い、変化球をあんまり入れずに」(長野せりな)というコンセプトのもの。アイドル曲のブロックでは「キュピ♥」や「苺牛乳」、ロック曲のブロックでは「One Up!!!」や「シャウト!!!」などの曲を披露してファンの興奮を引き出した。もちろん、主役である長野せりなさんはほぼ全曲でセンター。これには「すっごい居辛い。今まで三列目の5とかいたじゃん?そっちが恋しくなるよね…私なんかがカメラに抜かれて申し訳ないです」(長野せりな)と”ザコキャラ”らしく謙遜の表情を浮かべていた。

続くユニット曲ブロックでは、ぷよぷよアイドリング!!!による「ラブマジック♡フィーバー」を残るオリジナルメンバー5人で披露。メンバーから久しぶりに「ばよえ~ん」を聞いたと言われた橋本楓さんは、「たぶん10年ぶりくらいに言いました」といつもの”楓節”を炸裂させ会場の笑いを誘っていた。そんなぷよぷよアイドリング!!!に橋本楓さんと交代で三宅ひとみさんが加われば、『野武士アイドリング!!!』こと2期生に早変わり。11月の同じ2期生・菊地亜美さんの卒業ライブでは忘れられていた2期生デビュー曲「告白」など3曲を披露した。「ドーナツの向こう側」では、朝日奈央さんがステージ横から手紙を持って登場。母親を思わせる文面にサプライズの予感をステージ・客席共に感じていたが、手紙の締めくくりが「奈央より」だったことで「最後に感動して、お前かよ!」(長野せりな)というどんでん返しとなった。当事者である朝日奈央さんも「これは私がやりたいと行ったわけではなくて、このおちゃらけたメンバーのせいで…(中略)こんな素敵なライブで、そんなふざけたこと辞めよう?」と反省の表情。ちなみに、朝日奈央さんが手紙を書いたために「朝日が(手紙を)書いたためにほとんど漢字間違ってます」(酒井瞳)というものだったという。

最後は「MAMORE!!!」から始まる、アイドリング屈指のアッパーチューンブロック。最後の曲となった「やらかいはぁと」では、オレンジのサイリウムが会場全体を包んだ。あっという間に終わった、22曲のセットリスト。もちろん名残惜しいファンは、終演後すぐにせりなコールを起こす。そして、その声援に応えるために再び長野せりなさんがステージに登場。最後のメッセージを伝えた。

「今日たぶんここに来る人はいろんなものを抱えてきた方が多いんじゃないかなと思う中、これだけの方が私だけのためではないとはわかりつつ、集まってくれるのはありがたいことです。ありがとうございます!(中略)迷った事もあるし、辛いこともあったし…正直、辞めたいなと思った時期も何度も何度もあります。周りが全員敵に見えて、味方は自分ひとりなんじゃないかなって思った時も全然あります。だけど、こうやって7年間アイドルをやってこれたのは、メンバーもいて、スタッフさんもいて、もちろんここにいてくださる皆さんもいて、もう見なくなったファンの方もいて(笑)、こんなアイドルを始めたときにはアイドル戦国時代が来るなんて思ってもいなかったし、アイドルがこんな文化になるくらいまで流行るなんて思ってませんでした。すごい、この数年間でアイドルというカテゴリがすごい成長した気がします。そんな中の一人でいれたことに凄い誇りを持ちますし、こうやって素敵なメンバーに会えたことも、スタッフさんに会えたことも、アイドリング!!!やってなかったら出会ってなかったかもしれない方に出会えたことも、ファンの方に会えたのも、アイドリング!!!に入ったからなんだと思うと、ちょっと切ない思いがあります。こうやってアイドルとしてステージに立つことはもうなくなりますけど、これからも長野せりなは頑張っていきますので、どうか応援してほしいとは言えないですけど、心か頭の端っこに置いてもらえると嬉しいなと思います」(長野せりな)。

アイドルという道を選んだからこそ、経験した嬉しいこと・辛いこと。しかし、その辛さはファンの声援とともに、大切な仲間たちが「せりなには味方がいっぱいいるから」(河村唯)、「奈央の友達全部紹介する」(朝日奈央)、「なんなら宮崎県民もつれてくるから」(酒井瞳)と全て吹き飛ばした。そして、アイドリング!!!流卒業式に欠かせないバカリズムさんと森本さやかアナウンサーもこの後登場。バカリズムさんは翌週卒業ライブを控える伊藤祐奈さんに花束を渡し「情報が錯綜してて…これはなに、またライブ中断してるの?」とグループを取り巻く様々な話題を逆手に”先制パンチ”。「この卒業は非常にポジティブというか、新しい道へということで…ポールダンサーでしたっけ?情報が錯綜してまして。せいゆう…西友で働くの?」(バカリズム)と続け、会場の爆笑を呼んでいた。

楽しい時間も、そろそろフィナーレが近づいていた。アンコール3曲目に「さよなら・またね・だいすき」を歌い終わり、いよいよ迎える別れの時。「ツインテールは私が引き継ぎます」(佐藤麗奈)、「私も13歳、同じ年で入ったからすごくいろんな気持ちが共感できたから…ホンマに尊敬できる存在」(倉田瑠夏)、「(今日のライブは)立派やし、綺麗やった」(橘ゆりか)、「すごい良い先輩だったし、何番目かに大好きです」(橋本楓)と、後輩からメッセージが送られる。「今回のリハすっごく良い雰囲気だったと思うの。これはせりなの人柄だなって思って」(外岡えりか)、「私の夢は、せりなが声優でやるアニメの主題歌を歌うこと」(横山ルリカ)と、先輩の2人も彼女の存在の大きさを改めてメッセージとして伝えた。逆に、来週卒業を控える伊藤祐奈さんには長野せりなさんから「来週まで頑張るんだよ」とエールが送られ、伊藤祐奈さんが大粒の涙を流した。

最後は、盟友の2期生との最後の時間。同い年で加入し、7年間ともに成長してきた朝日奈央さんは「奈央が一番嫌なの。もうさ、『さよなら・またね・だいすき』歌うと卒業っていうの、やめたい」と号泣。ただ「『等・等・等 等のSONG』がいい」という訴えには、大きな反対が起きていた。一番大切な仲間からの「夢絶対叶えてね。せりなの夢は本当にみんなの夢だから」(酒井瞳)というエールと、会場を包む割れんばかりの拍手。夢への挑戦の背中を押してくれたすべての人々に「アイドリング!!!やってる間に出会ってくれたすべての方と出会えたことが、アイドリング!!!に入った財産だと思っています」(長野せりな)と感謝を述べ、アイドル・長野せりなの最後のステージは幕を閉じた。

開演前「アイドルとはなんぞや?っていうところから入ったので、こんなに7年間も続くとは思っていなかったですし、続いて2年くらいかなと思ってたので、7年も続いたのは奇跡かなと思います」と謙遜気味に語っていた長野せりなさん。しかし、この日の彼女は21人の中で、一番アイドルらしく輝いていた。アイドルとは何か分からなかった少女が、青春時代の7年を捧げ築き上げたアイドルとしての矜持。その集大成を無事に終えた彼女が大きな勇気と希望を持って、いま人生の新たな道へと挑む。

●セットリスト
M1 百花繚乱アイドリング!!!
M2 ユキウサギ
M3 Shine On
M4 キュピ♥
M5 苺牛乳
M6 夏色キッス☆
M7 キミがスキ
M8 One Up!!!
M9 少女不安定
M10 シャウト!!!
M11 キャラメルラテ飲み行こー
M12 GO EAST!!! GO WEST!!!
M13 Wing
M14 サヨナラ純情
M15 ラブマジック♡フィーバー
M16 告白
M17 ドーナツの向こう側
M18 Smiley Days
M19 MAMORE!!!
M20 S.O.W センスオブワンダー
M21 サマーライオン
M22 やらかいはぁと
EC1 「職業:アイドル。」
EC2 さくらサンキュー
EC3 さよなら・またね・だいすき

ライブ写真提供:(C)ポニーキャニオン

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