元NMB48のメンバーの門脇佳奈子さんが20日に公開される映画『ヤウンペを探せ!』に出演している。池内博之さん、宮川大輔さん、松尾諭さん、池田鉄洋さん、蓮佛美沙子さんらが出演するコメディテイストの作品だ。今回この映画について、また近況について語ってもらった。
--これまで映画出演の経験はあまり多くなかった門脇さんですが、まず今回の映画出演のお話を聞いたときはどんな感想でしたか?
「最初にお話を聞いたときには、共演する方たちの豪華さに驚きました。大丈夫かなと思いつつ、コメディと聞いていたので楽しい現場になるんだろうなと思っていたのですが、この豪華なメンバーの中に私が?と心配でした」
--豪華かつ個性が強い面々ですからね。
「そうなんですよ。個性的すぎて。台本を読んだ時点ですでに面白いのに、どう面白くするんだろうなと。コメディ作品ということで、そこに対して不安はなかったですね。楽しんでできるのかなと思いました」
--NMB48ってバラエティの仕事も多かったと思うので、鍛えられる面もあった?
「仕事がほぼバラエティだったので(笑)、それで免疫がついている部分はあります」
--共演者の中で一緒に仕事をしたことがある人は?
「今回で初対面の方ばかりでした」
--そういう環境の中でグイグイいけるほう? それとも人見知りしちゃう?
「いやぁ、すごく人見知りです(笑)。がっつり一緒のシーンがあったのは池内さんだけでしたが、ほかの方もメイク時間は一緒で、あたたかくフレンドリーな雰囲気を作ってくださったので、すごくありがたったです」
--改めて門脇さんの役柄を教えてもらっていいですか。
「冴えないおじさま4人が、昔の映画サークル仲間でみんなの憧れだったミサトさん(蓮佛)と再会するんです。そこでミサトさんから『ヤウンペって覚えてる?』という言葉を言われるのですが、みんなヤウンペって何か思い出せないんです。でもミサトさんの気を引きたいので、それぞれが“?”なヤウンペを探し始めるんですけど、みんながみんな仲良く探せない、誰かが誰かを引きずり下ろそうとしながら、『ヤウンペって何だろう?』とおじさま4人が奔走します。その中の一人、キンヤ(池内)に近づく謎の女・冴子が私。キンヤを振り回します」
--冴子は、謎多き女で、役の捉え方が難しかったのではと察します。
「作品中には冴子のこれまでのことがはっきり描かれたシーンがなくて、突然現れて、かき乱して、突然サヨナラする、そこしかわからないんです。でもよく見ると、冴子は登場シーンでキャリーケースを持っているんですが、撮影に入る前に監督から、『冴子は家を持たずにキャリーケース一個でいろんな男の人を騙したりしながら転々としているという役にしたいんだよ』ということを言われました。そう説明してくださったことで役をつかみやすくなって、“謎の女、冴子”を演じることができました」
--いろんな男の人をかき乱していくという中で、その一人がキンヤだったという。
「特に悪いことをしたりということはなく、ただ寝床を借りるだけで(笑)」
--とにかく気ままな自由人という感じですね。
「自由で、自分のことしか考えられない。その時よければそれでいいという女性ですね。ある意味羨ましいなと思うところもあります」
--結構攻めた芝居が多いですね、ビンタしたり。
「多いですね。コメディだから振り切ったほうがいいという思いもあったので、思いっきりやらせていただきました。ビンタしたり強気な発言ってプライベートではできないし、強い女への憧れはあったので、楽しみつつ演じていました」
--作品自体がバラエティ的な要素もあるから、自然体の演技というより、わりと舞台でやるようなわかりやすい演技が多いですね。
「自然体の演技となると、私も経験ないし不安だったと思うんですけど、そうじゃないという部分で……」
--面白い感じの作品だからこそ救われた?
「そうですね、めちゃめちゃ救われたと思います。見えないところでも役作りをして、という役柄ではなく、行き当たりばったり感を大事にしたほうがいいのかなと。あと周りの方にすごくサポートしていただきました。このタイミングで映画でこういう破天荒な女の子を演じるとは思ってなかったので、びっくりしたんですけど、やりきるしかないかなと思いました」
--今回この作品を経験したことで、今後女優活動も本格的に?
「女優さんって同期にも周りにもいますし、すごく大変ということは聞いているので、どうでしょう? こういうコメディ作品であれば、また機会があれば出演させていただきたいなと思います」
--会話劇とか、微妙なニュアンスを求められるような役柄は?
「それはまだハードルが高いな、と(笑)。『ヤウンペ』のような行き当たりばったり感がある作品がいいです。『ヤウンペ』も台本はあるんですけど、宮川さんを筆頭にアドリブばっかり。完成した映画を見ると、『あれ、こんなセリフあったかな』と、出来上がるまでどうなるかわからない映画というのが楽しいなと思いました」
--今はYouTubeでも人気ですね。
「YouTubeだったり、バラエティ番組だったり、まだまだ挑戦できる部分はあると思うので、いろいろやってみたいなと思います。YouTubeを始めるときに『編集や撮影など一から全て自分でやらないとやりたくないです』という感じで始めたので、そこはこだわっています。今までは番組に出るとなっても、スタッフさんが考えてくれたものをやるという形だったので、それを一から自分で作っていくということがすごく楽しくて。セルフプロデュースでゼロから作っていくという楽しさを知れたのと、その大変さも知れたので、このご時世不安になることもあると思いますし、自分次第でいろいろできるよということを私のYouTubeやお仕事でアピールできたらなと思います」
--YouTubeをやるにあたって、やっぱりNMB48のメンバーだったということも強味になっているのかもしれません。
「アイドルをしていたというより、MNB48のメンバーをしていたからこそ、しかも一期生で加入したので、YuTubeをゼロからスタートするという本当はハードルが高いはずなのに、自分の中では行動に移しやすいのかなと、自分を客観的に見て思いました。これからも私にしかできないことをどんどん発信していきたいです」
--YouTubeではアイドル時代の裏話を配信していましたが、配信したこと以外で、今だからいえる裏話ってある?
「うーん、何かあるかなぁ……。あ、当時ファンの方は気づいていたかもしれないんですけど、大阪で握手会のときに楽屋にケータリングやお弁当があって、そのときスタッフさんが毎回たこ焼き機を持参してメンバーにたこ焼きを焼いてくれていたんです。中でも一番人気が納豆キムチたこ焼きだったんです。それを食べたあと握手会に出て、握手会だと至近距離でファンの方と接するじゃないですか。だからメンバーの2/3くらいが納豆キムチ臭かったと思います(笑)。あのときは申し訳なかったです」
映画『ヤウンペを探せ!』は11月20日よりシネリーブル池袋ほか全国順次公開。
詳細は公式サイトにて。https://yaunpe.official-movie.com/
(プロフィール)
1996年10月24日生まれ、大阪府出身。2010年、NMB48オープニングメンバーオーディションに合格し、チームNの中心メンバーとして活躍。2016年にグループを卒業。現在は特技の釣りを生かして『ビッグフィッシング』(サンテレビ)に出演するほか、バラエティ番組やYouTubeでも話題に。
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