⽇本特撮へのオマージュ満載の映画『Iké Boys イケボーイズ』公開 ⽐嘉クリスティーナらが舞台挨拶に登壇

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⽐嘉クリスティーナ
⽐嘉クリスティーナ

映画『Iké Boys イケボーイズ』公開記念舞台挨拶が15⽇、東京・TOHO シネマズ新宿で⾏われ、出演の釈由美⼦、⽐嘉クリスティーナ、メガホンをとったエリック・マキーバー監督が登壇した。

本作は、⽇本の特撮を⾒て育ったというアメリカ⼈映画監督のエリック・マキーバーが、⾃⾝の故郷であるオクラホマ州を舞台に⽇本特撮へのオマージュ満載で制作したファンタジー映画。オクラホマの⽚⽥舎に住む⾼校⽣で、⽇本の特撮やアニメのオタクであるショーンとヴィクラム、そして⽇本からの留学⽣ミキの3 ⼈が、⽇本のアニメDVD を⾒たことで不思議な⼒を⾝につけ、世界の存亡がかかった陰謀に巻き込まれていく姿を描く。

⽇本語が堪能なことを隠して英語で挨拶をしたのち、流暢な⽇本語を披露して笑いを誘ったエリック監督は、本作に登場するメインキャラクターのショーンは⾃⾝が基となっていることを明かし「師匠の監督から『デビュー作はパーソナルなものにすると普遍性が⽣まれる』と⾔われたんですけど、これは半⾃伝で、撮影のロケ地も僕が実際に⽣まれ育ったオクラホマで、実際に(映画に登場する)学校に通っていたし、ショーンのベッドの上に乗っているパッチワークも⺟が編んでくれたものです」と告⽩。

物語上重要なキーパーソンとして登場する釈は、エリック監督からの熱いラブコールを受けて出演となったそうで「監督が来⽇されて事務所に来られて、バックの中から『ぼ…僕が一番最初に買ったDVD なんです』って、『ゴジラ×メカゴジラ』のDVD を出して、『僕が⾼校⽣のときに買ったDVD なんですけど、いつか家城 茜(釈)と⼀緒に仕事をするのが夢でした』っておっしゃっていただいて、すごく感動しました」と⽬を輝かせると、エリック監督は「あのときは情熱が湧きすぎて、喋りまくったような気がします」と反省した。

そして、⽇本からオクラホマ州の⾼校に留学に来たミキを演じる⽐嘉は、本作に対する印象を聞かれると「私は東京⽣まれで、今はロサンゼルスに住んでいるんですけど、US と⽇本のカルチャーが描かれている映画が⽇本で公開されて、⽇本⼈やアメリカ⼈がどういう⾵に捉えるのか楽しみにしていて、そんな映画に出られてありがたいです」と笑顔を⾒せた。

また、『タイタニック』でも知られるビリー・ゼインの妻役を演じた釈は「初めてお会いしたときに“なんてセクシーなんだろう”って(笑)。とっても優しかったです」と声を弾ませ、ビリーは演技プランを30 パターンくらい持っていたそうで「これがハリウッド流かと思いましたし、全部⾒せてくださって、好きなのを使ってって感じでした」と⽬を丸くした。⼀⽅、⽐嘉は「エネルギーが⼤きくて、優しくて、⼀緒のシーンをやったときに全部⾯⽩かったです」と吐露した。

さらに、本作が⻑編映画デビューとなったエリック監督は、撮影時に苦労したことを尋ねられると「一番変だったのは、怪獣の着ぐるみが一個盗まれたことで、いまだに⾏⽅不明です。幸いスペアーはあったんですけど、突然消えてしまいました。あとは天気が悪くて撮影が中⽌になったり、おまけにコロナ禍で…相当⼤変でした。ハプニングがあふれる現場でした」と告⽩しつつ、「僕の役⽬は、そういうストレスを役者にかけないということでした」と胸を張った。

続けて、釈は「当時、トランプ政権で、なかなか就労ビザがおりなくて、どんどん出発が遅れて、あと1⽇遅れたら現地の⽇本⼈⼥優を使いますよということだったんですけど、やっとビザがおりて、その⾜で空港に⾏きました。奇跡でしたね」とギリギリだったことを明かし、「撮影はコロナパンデミックの直前の1 ⽉・2 ⽉の撮影だったので、あと1 か⽉遅れていたら撮影できなかったですね」と回顧。これにエリック監督は「僕はアパートに閉じこもって変な時間帯にズーム経由で編集もアニメーションもVFX もやったので狂っちゃいましたけど、猫に救われました」とコロナ禍で制作した苦労を明かした。

⼀⽅、⽐嘉は「クレイジーなシーンはオーバーナイトの撮影でしたし、トレーラーから撮影場所が遠かったんですけど、前の⽇に⾬が降ってトレーラーが⼟の中に埋まって動けなくなっちゃったので、その場にテントを⽴ててヒーターをつけて、私は夜中の3時にドレスを着て靴もなしで⽊に縛られるシーンを撮影したんですけど、寒くて、撮影してカットがかかったらテントで温まるという感じで⼤変でした」と苦労を明かし、同所の撮影について釈は「『古の神々よー︕』ってシーンで野⽣のコヨーテが『ウォーン』って鳴いたり、UFO を呼んだりと、スピリチュアルでしたね」と撮影エピソードは尽きないようだった。

そして、本作の内容にちなみ、⾝につけたい特殊能⼒を聞かれると、エリック監督は「タイムスリップをして恐⻯の時代に⾏きたい」と⾔葉に⼒を込め、⽐嘉は「⾶ぶパワーがほしいですね。東京のビルの間を⾶ぶ夢を⾒たことがあるんですけど、その夢の中で“これは夢だ”と知ったときに⾃分でコントロールできるかなと思って、それ以来、⾶びたいなと思っています」とにっこり。釈は「⼿を出して『湿気︕』って(笑)。ここ(⼿のひらに)⽇本中の湿気を集めたい」といい、「クリスティーナちゃんが『⽇本はなんて蒸し暑いんだ』って⾔っていたから申し訳ない気持ちになっちゃって(笑)」と苦笑した。

最後に、エリック監督は「⼼を込めて作った1本なので、みなさんの⼼に届いていると嬉しいなと思います。ぜひ仲間にも紹介してください」とお願いし、次回作の企画が決まっているそうで「またお二人にお願いしたいです。作⾵は全然違うんですけど、同じファンタジー系で特撮も⼊っています。よりスピリチュアルで静かな映画になりそうです」と明かした。

映画『Iké Boys イケボーイズ』は、TOHO シネマズ新宿ほか全国公開中。

公式HP︓https://atemo.co.jp/ikeboys/
公式X︓@AtemoInc
(c)Iké Boys MOVIE, LLC

 

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