16日から上演中の舞台『The Foreigner(ザ・フォーリナー)』に出演している小島梨里杏さん。ここ数年、コンスタントに舞台出演している彼女だが、今回は、アメリカ ジョージア州にある古い釣り宿を舞台にした、初の海外戯曲作品。本番直前に迫った段階での彼女に意気込みを語ってもらった。
--稽古は順調に進んでいますか(取材は開幕1週間前)。
「はい。着実にステキなものになっている気がします」
--舞台の内容について簡単に紹介していただけますか。
「主人公のチャーリー(江田剛)が、友達のフロギー(高田翔)に連れられて、舞台となる釣り宿にやってきます。私が演じるキャサリンも、婚約者や弟と一緒にそこに滞在していて。チャーリーは極度の人見知りで、人と話すことがほぼできない人で、友達のフロギーも帰ってしまう予定のため、3日間一人で滞在しなければならないことに頭を悩ませます。そこでフロギーの提案で、3日間の滞在中は外国人のフリをするんです。その嘘はもう戻れなくなり、どんどん外国人のフリをしてしまう。そんな中、チャーリーはどう成長していくのか……というストーリーになります。チャーリー以外の周りのみんなもそれぞれ不器用で人間として未熟な部分があって、でもチャーリーがいることで、みんなのトゲがとれていく。周りのみんなも成長していきます」
--チャーリーは一見ダメダメなようで、周りを和ませるような不思議な力があるのかも。そんな中、小島さん演じるキャサリンはどんなキャラクター?
「キャサリンはうまくいかないとすぐに怒ってしまう女性。弟のエラードに事あるごとにきつく当たっているんです。でもそれには理由があって。観ていて、『えっ、なんでそんなに怒るの?』と思えるような、ツッコミどころが満載です」
--それにしても、自分が「キャサリン」と呼ばれることには慣れましたか?
「最初はちょっと、『えっ、私がキャサリン?』という不思議な感覚はありましたし(笑)、周りの人の名前を横文字で呼ぶのも違和感があったんですけど、今は全然ないです」
--小島さんは舞台経験が豊富ですが、これまでの出演作の中でも異質の作品なのかも。
「そうですね。初の海外戯曲で、ウィッグをつける役柄も初めてで、最初は、今まで通ってきたものとかけ離れたお芝居だなと思っていたので不安もあったんですけど、海外戯曲だからこそ知れる外国の文化などもあって、そこに魅力を感じるし、いろんなことを知ることができる楽しさもあって、自分の幅が広がっていく実感があります」
--ビジュアルからしても、キャストが着る衣装からしても、すごく明るいイメージですね。
「視覚的にも楽しさが伝わると思います」
--コメディ作品は得意なほう?それとも難しい?
「うーん、コメディの中でも役割があって、今回のキャサリンは私としては難しいなと思います。面白いキャラクターではないので。コメディ自体は好きですし、楽しいんですけど、キャサリンは怒っていることが多かったり、弟に対してすっごいブチギレていてそこに面白さが発生する。不思議なキャラクターだなと」
--コメディ舞台だと、オーバーアクションで声も大きく…という感じですよね。表情や言葉のニュアンスで怒るということじゃなく。
「そうですね、感情の起伏が激しいですし。私としてはこういう演技は初めてで、そこが難しくて……。現代劇の感情の起伏が激しいキャラクターとはまた違うじゃないですか」
--キャサリンが怒りっぽくなるに至った過程が気になりますね。
「もともと社交界で名を馳せていた令嬢なんですよ。今もキレイな身なりをしていて」
--セリフの言い方もプライドが高そうな?
「そうなんですよ、高慢で、プライドが高くて」
--そんなキャサリンに何があったのかは……。
「舞台を観ていただいてのお楽しみということで(笑)」
--現場は、若い座長の江田さんをみんなで盛り立ててという感じなのかな?
「でも衝撃を受けたのが、江田くんは若く見えるんですけど、32歳なんですよ」
--えっ、すごく若く見える!
「江田くんはドスンと構えている感じで、ちょっとしたことでは動じないという雰囲気があります。『大丈夫だよ』という、その雰囲気がみんなを支えていて。下は見ないで、とにかく上をめざそうという感じです」
--チームワークもよさそうですね。
「はい。今回は演出家さんがいる稽古の時間以外でも、役者だけで早めに来て自主稽古したり、終わったあとも帰らずに稽古して、それぞれ自分なりに頑張っています。演出家さんからの指摘もあるけど、それぞれが気付いたことをお互い言い合って、アドバイスをもらったりすることもあります。すごくいい座組みです」
--本番に向けて今のところの課題は?
「先ほどの話とかぶる部分もありますが、コメディなんですが、それぞれ抱えているものがあって、キャサリンはなんで怒っているのか、そういうところが大事になってくるので、言葉をちゃんと届けられるように丁寧に、かつテンポ感も大事にそのバランスを心がけたいと思います」
--小島さんにとって舞台ならではの魅力ってなんですか?
「映像の芝居は何度見ても同じものを味わえるという魅力がありますが、舞台の場合もそれを目がけてやってはいるけど、違う瞬間が表れたりすると思うんですね。そういう“ナマ感”は、舞台ならではだし、観る側としても、より熱が伝わってくるのはいいところですね!」
舞台『The Foreigner(ザ・フォーリナー)』は10月16日(水)~23日(水)東京・三越劇場、11月9日(土)、10日(日)愛知・東海市芸術劇場、11月20日(水)~24日(日)大阪・近鉄アート館で上演。
〈プロフィール〉
小島梨里杏(こじま りりあ)
1993年12月18日生まれ、東京都出身。2014年、『烈車戦隊トッキュウジャー』でミオ /トッキュウ3号役を演じ注目され、以降、映画『人狼ゲーム プリズン・ブレイク』で主演するなど女優として活躍するほか、『天才てれびくんYOU』(NHK Eテレ)や『DAM CHANNEL』15代目MCとしても活躍。1st写真集『半透明』が発売中。
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