【SUPER☆GiRLSインタビュー 前編】ミニアルバムは「第5章の詰め合わせみたいな感じでみなさんに届けたい」

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SUPER☆GiRLS
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アイドルグループ・SUPER☆GiRLS(スパガ)がミニアルバム『超絶☆HAPPY 〜ミンナニサチアレ!!!!!〜』を12月21日にリリースする。今年いっぱいでグループを卒業、このアルバムが最後のリリースとなる長尾しおりさん、金澤有希さん、二人を見送る立場の坂林佳奈さん、萩田帆風さんが登場、ミニアルバムについて、そして卒業〜スパガ第5章終幕について、それぞれの思いを語ってもらった。

--長尾さんと金澤さんは卒業まであと1ヶ月あまりとなりましたね(取材は11月中旬)。

長尾しおり「活動の中で“最後の○○”ということが増えてきて……。最後のレコーディング、最後のジャケット撮影……その度にお花をいただいたり、『お疲れ様でした』という言葉をいただいたりして、そういうのでちょっとずつ実感が湧いてきたりもしているんですけど、普段の活動ではライブをしたり、ファンの方と交流したり、いままでと変わりない部分がたくさんあるので、特にものすごく実感しているわけではないです」

--金澤さんは長年にわたって活動してきたアイドル生活の、いよいよ集大成ということになりますね。

金澤有希「そうですね。私もあまり実感はなく、いつもと変わらない日常なんですけど、でもふとした瞬間に“今日が最後”ということがちょくちょく増えてきていて、そのときは、“ああ最後なんだ”と実感して寂しい気持ちになります。でも普段は本当にあんまり変わらないですね」

--金澤さんはiDOL Street(スパガらが所属するアイドルレーベル)以前からアイドル活動を続けているんですよね。

金澤「そうですね」

--もう人生の大半を……。

金澤「アイドルでない自分を想像できなくて。“普通の女の子”ってどう過ごしているのかなと(笑)」

--一方見送る立場の二人は……。

坂林佳奈「もちろん寂しいし、“まだもうちょっといない?”という気持ちはあって、中でも金澤さん、なづちゃん(樋口なづな)は同期。4期だけのイベントも多く絆も深まっているし、みんなでわいわい盛り上がってきたから、二人がいなくなっちゃうとまた雰囲気も変わってしまうので寂しいなと思います。しおりちゃんは普段は優しいけど愛をもって叱ってくれる先輩で、今度は自分が最年長の立場になることになって、同じように先輩らしさを発揮できるのかどうかと…」

--萩田さんは先輩の卒業を見送るのは初めてですね。

萩田帆風「そうなんです。 12月末になったらどういう気持ちになるのか、まだ経験したことがないので不思議な感じなんですけど、私にとってはじめての場所だった第5章から卒業するメンバーがいるということを少しずつ感じ始めています」

--改めて卒業に至った思いを。

長尾「私の中で、ファンのみなさんに届ける姿が、ずっと成長し続けているアイドルでありたい気持ちが強くって、それが頂点に達したら、そこからは降下していくのかなというのを想像しちゃって、なんかそういうことを思ったときに、今がタイミングとして、ベストな自分で卒業できるんじゃないかなと思って発表したので、この先のことというよりは自分が求めるアイドル像ということを重視してとった選択です」

--最初に思い描いていたアイドル像にはたどり着けた感じ?

長尾「目指す理想像は常に上がっているので、ライブをするたびに、“ちょっと悔しいな”と思ったりすることはずっとずっと変わらずにあって、その気持ちがなくならないうちに卒業したくて。なので最後まで理想を追い続けたいです」

--現時点だとまだ向上したいという気持ちはなくなっていないと思うし、年齢的にもまだ若い。ファンの人にとっては、あと1年でもいいから長くやってもらいたいと感じるんじゃないでしょうか。

長尾「“まだアイドルのしおりを見ていたかったよ”とか、そういう声は嬉しいことにいただきます。でもやっぱり“ちょっと前のほうがよかった”と絶対思わせたくなくて、そういう気持ちが強いが故に卒業するという選択をしました」

金澤「6月に卒業を発表させてもらって、あと半年、まだまだ時間があるなと思ったんですけど、気がついたら1ヶ月ちょっとというところまで来て、本当に1日1日あっという間だったなという気持ちもあります。発表前、卒業が決まっているけどファンの方には言えないもどかしさがずっとありました。6月末に、悲しませちゃったかもしれないんですけど、やっと言えたというすっきりした気持ちがあって、そこから、ところどころで卒業を実感するというか、もうこれが最後なんだということがたくさんあって、寂しいなという気持ちもありつつ、これからはみんなを応援する立場にはなりますが、スパガの一員だったことに恥じない生き方をしていかなければいけない、という覚悟もできました」

--ところで今回の衣装はこれまでのスパガの中でも特にキラキラしてますね。

金澤「これ、しおりちゃんの監修したデザインなんです」

--かつてないくらいキラキラで!

長尾「そうですね。初期の頃は特にキラキラした衣装が多いので、SUPER☆GiRLSのイメージにあったきらびやかな要素を入れたいなと思いました。今回はリード曲が『キミニサチアレ‼』ということで、曲調とも併せてキラキラ感を出しました」

--ディスコチューンの『キミニサチアレ!!』にピッタリですね。この曲のセンターは最初で最後、長尾さんとリーダー・阿部夢梨さんの同期コンビです。

長尾「私たち3期メンバーのデビュー曲『ラブサマ!!!』を作ってくださった多田慎也さんに作曲してもらったのですが、そういう点でも思い入れがありますし、隣にいるのが夢梨というのも、いろんなことを思い出せるような作品になっています」

--歌詞は夢梨さんとしおりさんのストーリーに?

長尾「それだけでなく、第5章の最後、みんなにとって楽しい曲で締めくくろうという曲になっていて、ファンのみなさんと一緒に踊れる振付が特徴です」

坂林「卒業ソングってしんみりしたイメージがあるんですけど、卒業メンバー、ファンのみなさんに対して“幸あれ!”と歌っているのが前面に出ていて、すごく好きです」

金澤「アイドルが好きでアイドルになったので、こういうアップテンポで明るい曲で終われるというのは嬉しいですし、卒業ソングとなると、どうしてものちに歌いにくくなると思うんですけど、この曲はそういう感じじゃなく、残るメンバーにとっても“幸あれ!”、私たちにとっても、ファンの方、スタッフさんにとっても“幸がきますように”と明るい未来を願った曲であるので、今後のスパガにもいっぱい歌って欲しいです。振付もそれに合わせて、ファンの方と一緒に踊りやすい曲になっているので、自分にとっては卒業ソングですが、今後もスパガにとって大切な一曲になってくれたらいいなと思います」

--ミュージックビデオも公開されましたね。

長尾「振付がキャッチーなものになっていることもあって、ダンスシーンがたくさん使われていて、私は夢梨と二人で踊ったり、二人のカットが多かったんですけど、お立ち台みたいなところに立って踊ってるというシーンがちょっとシュールで(笑)、思わず“えっ!”みたいな感じで見ちゃうようなミュージックビデオになっていると思います」

--夢梨さんとはちっちゃい頃からのお付き合いですよね

長尾「そうですね、11歳、12歳くらいから、ずっと一緒に活動してきたので……」

--デビュー当時はめちゃくちゃ大変だったのを二人で励まし合って乗り越えた、というエピソードを以前語ってもらったような。

長尾「私は当時アイドルの世界をあまりわかってない状態でスパガに入ったので、大人の方、先輩メンバーも今の自分よりも大きな存在に見えて、なかなかなじめなく、追いつけない気がして、ファンの方にも支えてもらって、ここまでやってくることができました」

--そして新曲の『青春のHONEY』は今回のアルバム楽曲の中でもちょっとピリッとした、カッコいい系の曲になっています。

長尾「SUPER☆GiRLSは夏曲のリリースが多いですが、またちょっと違った色をスパガ第5章に取り入れられたんじゃないかなと思います。先日リリースイベントで初披露させていただいたときに、ファンのみなさんも気に入ってくれて! 私たちもデモ音源を聴いた時点から、みんなで“この曲すごくいいよね”って言い合っていました。メンバーからもファンの方からもこの先ずっと愛される曲になったらいいなと思います」

金澤「いい意味でスパガっぽくない新しい楽曲になっていて、カッコいいんですけどどこかせつなくて、すごく好きな曲。今回、はぎちゃん(萩田)が初センターということで、その歌声がよりいっそうせつなさと、でも甘さもあって、それがマッチしていて、すごく好きな一曲です」

--センターに抜擢されて、どうでしたか?

萩田「レコーディング前に“センターです”と言われたわけじゃなくて、“歌えたらセンターです。歌えなかったらなし”と、オーディションみたいな感じでレコーディングしました。実際にセンターになって、嬉しさももちろんあったんですけど、自分的にまだまだなので、パフォーマンスも含め、先輩たちの足を引っ張らないようにしなきゃと、その気持ちのほうが大きかったです」

坂林「私は初めて聴いたときすごく好きな曲調だと思って。杉山勝彦さんが作られる楽曲は、サビがせつなくてでも疾走感がある、いろんな感情が表現できる、まさにそういう曲で! せつなさの中にも強いメッセージがあり、“生きろ 生きろ”と歌わせていただいているんですけど、感情がすごく乗るというか、熱い気持ちになれたり、せつなくなれたり……。楽しい気持ちで踊れる曲もいいんですけど、こういう踊りながらせつない感情を表現をすることが少なかったので、大切な一曲がまた増えて嬉しかったです」

--そしてもう一曲の新曲が、応援してくれるファンへ向けたメッセージソング『SAY HELLO!SAY GOODBYE!』。

長尾「“ライブの最後に歌いたいよね”というところから制作が始まった楽曲でして、作詞にあたって会議室にみんなで集められて、ファンの人たちに伝えたい思いを聞いていただいて、それを歌詞に反映してもらいました。ファンのみなさんに“今日のライブすごくよかったな”と実感しながら聴いてもらえたり、これまでの私たちの道のりがつまった楽曲になっています」

金澤「しんみりとした楽曲なんですけど、でも振付ではファンの方と一緒に踊れて、なおかつファンの方とじっくりとアイコンタクトを取りながら歌えるような、すごく大切な一曲です。し、今後のスパガのワンマンライブなどでは欠かせない一曲になっていくんじゃないかなと思います」

--ライブでは声出しはまだ解禁されていないんでしたっけ?

金澤「そうですね。対バンでは一度だけ声出しのライブに出演して、5期メンバーにとってはこれが初めての声出しライブとなりました」

--初の観客声出しライブの感想はいかがでしたか?

萩田「お客さんの声が聴こえること自体に感激して、何か言っているなとわかるけど、そっちに集中すると振りを忘れちゃうので(笑)、ちゃんと聞けてなく、ただいつも以上に熱い感じが伝わってきたので、早くその雰囲気をかみしめられたらなと思います」

--二人は声出しライブを最後に経験できてよかったですね。

金澤「この間は対バンだったので、それがワンマンライブとなるとその何倍もの熱量になると思うし、そうなればいいなと思います」

坂林「『SAY HELLO!SAY GOODBYE!』はスパガの曲の中でも“ありがとう”の気持ちを、どストレートに伝えられる曲だと思っていて、ライブでこの曲を歌っている時間はファンの人と心と心で会話ができているような、より多くコミュニケーションをとれる曲だと思っています。“NIJIIRO”とか“花道”とか“Congratulation”とか、今までの曲のタイトルも組み込まれていて、“今までこんな思いもあったな”と思いを馳せられる曲だなと思いました」

--この新曲3曲と、第5章のシングル曲『WELCOME☆夏空ピース!!!!!』『Summer Lemon』2曲等を収録したミニアルバムになっていますが、アルバム全体としてのポイントは?

長尾「このミニアルバムは第5章の締めくくりの一枚となるので、5章の詰め合わせみたいな感じでファンのみなさんにお届けしたいなと思います」

金澤「このタイミングでミニアルバムを発売させてもらえるのはすごく嬉しいですし、自分にとって最後の作品に3曲も新曲を入れていただいているのと、プラス5章で思い入れの深い曲も入れてくださって、すごく特別な一枚になっていますので、ぜひ聴いてください!」

(今年の「スパガ流行語大賞」は!?インタビュー後編に続く)

SUPER☆GiRLS
2010年に行われた『avex アイドルオーディション 2010』のファイナリストを中心に結成。同年にアルバム『超絶少女』でメジャーデビューした。以降、メンバーチェンジを繰り返しながら進化を続ける。昨年には阿部夢梨が6代目リーダーに就任。2022年末で長尾しおり、金澤有希、樋口なづなの3人が卒業。2023年より新メンバーを迎え、“第6章”がスタートする。

長尾しおり(ながお・しおり)2003年11月9日生まれ、岐阜県出身。2016年3期メンバーとして加入。

金澤有希(かなざわ・ゆうき)1993年5月1日生まれ、北海道出身。2018年4期メンバーとして加入。

坂林佳奈(さかばやし・かな)1997年1月26日生まれ、兵庫県出身。2018年4期メンバーとして加入。

萩田帆風(はぎた・ほのか)2000年9月29日生まれ、静岡県出身。2021年5期メンバーとして加入。

SUPER☆GiRLS ( スパガ ) / キミニサチアレ!! Music Video

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