WHY@DOLL「次はソールドアウトを!」ツアーファイナルのワンマンで更なるステップアップを約束
北海道出身の二人組ユニットWHY@DOLLがワンマンツアー「WHY@DOLLワンマンライブツアー2015AUTUMN~今が旬 さらなる高みへもう一歩~」のファイナル公演を2015年11月21日(土)に東京・新宿BLAZEで開催。豪華な照明が施されたステージで21曲を熱唱した。
10月15日(土)にWHY@DOLLの地元札幌からスタートしたツアーは、名古屋、大阪をめぐり東京がファイナル。会場となった新宿BLAZEはWHY@DOLLの過去のワンマンの中でも最大級。そんなWHY@DOLLの晴れ舞台を見逃すまいと会場には各地から多くのファンが駆けつけた。
ライブの開始と同時にステージ前の横一列に光の筋が並び、それに反射するスモークがまるで光のカーテンのように浮かび上がり、それが消えると既にステージに立っていたWHY@DOLLは12月9日にリリースされるシングル「clover」からライブをスタート。トーンを落としたシックなパステルカラーの衣装で登場した2人は「clover」の次にファンへラブレターを手渡しするパフォーマンスがチャーミングな「GAME」を披露する。
最初のMCで、ファンが手にしたクローバーの飾りに目を留めた青木千春が「手作りなんですか?」と喜びの声を上げると、浦谷はるなは「いつもよりも色気を出してムンムンでいきたい」とライブへの意気込みを語り、その言葉を表すようなムーディーな赤と緑のライトが交差する「Tactics」や、切れ味のあるダンスが印象的な「ベクトル」などの4曲を一気に歌ってファンを魅了すると、二度目のMCでは「発声練習をしよう!」(浦谷)の呼びかけで「WHY@DOLL だいすきー!」と観客全体での大コール。さらにツアーでのエピソードとして、名古屋で行ったリリースイベントで観客の女子高生にWHY@DOLLと℃-uteを勘違いされて思わずガッツポーズをした(浦谷)と言う話や、大阪ではチャックが半開きのままライブをしていた(青木)と言うマル秘トークでファンを湧かせた。
それに続くパートでは「Ringing Bells」「パウダースノウ」「2月のエピローグ」で会場は一気に冬&クリスマスな雰囲気に包まれた。「Ringing Bells」では真っ白な羽根が中を舞い、「2月のエピローグ」では客席がサイリウムで黄色に染まるなどワンマンならではの趣向を凝らしたロマンチックな演出が随所に見られた。
そしてライブがちょうど折り返しを迎えたタイミングでWHY@DOLLが一度ステージを離れると、ステージに降ろされたスクリーンでニューシングル「clover」のMVのお披露目。チャイナ服に身を包んだ二人、中華街を歩く二人、オープンカーに乗って海沿いを走る二人…とWHY@DOLLの様々な姿が楽しめるMVになっていたので、こちらは後日改めて公開される日を楽しみに待っていて欲しい。
MVの上映が終わり、ライブの再開を待つファンがステージに視線を集めていると、SEとともにWHY@DOLLの2人は会場後方から登場。予想外の展開に驚くファンの間を縫ってフロア前方に用意されていたお立ち台風のサブステージに立つと周囲をぐるりと取り囲まれた中でライブ後半戦をスタート。WHY@DOLLのダンスチューンの代名詞と言ってもいい「Magic Motion No.5」ではサブステージからさらに観客の中へ飛び込んでいってのパフォーマンスでスペシャルなパフォーマンスを見せ、それに続く「秒速Party Night」では映画「サタデーナイトフィーバー」を思わせるような空気の中で”決め”の「最高だ!」のフレーズで全員でピースサインを作りさらに一体感を高めていった。ステージに戻って披露された「セツナSHOOTING STAR」でも2人が手にはめたグローブからレーザー光線とフラッシュライトが放たれる。指先を使った表現が多いWHY@DOLLの振りの中でも特にそれが強調される「セツナSHOOTING STAR」でのこの演出はSFテイストな楽曲とも見事にマッチしていた。
セットリストにも演出にもコンセプトをしっかり練り込んだ跡がしっかり伝わってくるこの日のライブだったが、クライマックスではそれまでのスタイリッシュさやオシャレ感溢れる雰囲気は一転。
「もっと上がれるのー!?」と言う浦谷はるなの煽りをきっかけに「CANDY LOVE」のコールアンドレスポンスで「みんなー!」「最高ー!」と決めると、再びサブステージに立った2人が、アッパーなWHY@DOLLの定番曲「トラベリンバンド」でテンションを一気に解き放ち、「ジェットコースター」ではメンバーとファンが一緒になってタオルを振り回し、そのままMAXなテンションのままで終了?と思いきやラストをアンセム感漂うミディアムナンバーの「LOVERS on EARTH」で客席をクールダウンさせてライブ本編を終わらせた。
ライブ本編だけでも完成度の高く見応えも充分だったが、もっと見たいと言う気持ちがファンを後押しし、WHY@DOLLがステージを去ってすぐにアンコールの声が上がる。その声に応えて戻ってきたWHY@DOLLは、2人が札幌から上京してきた当時の曲「サンライズ!~君がくれた希望~」をアンコールの1曲目に披露。長くWHY@DOLLを応援してきたファンにとっても思い出の詰まった大事な曲を前に、ファンの解放感が一気に溢れだし、そしてオープニングナンバーでもあった「clover」が再び披露されるとファンが用意したサイリウムがまるでクローバー畑のようにフロアを緑に染めた。
最後のMCでは、青木千春が「いつかここでワンマンができたら」と思っていた新宿BLAZEで「私たちを見るために来てくれてる人がこんなに増えたんだなって思うとホントに嬉しくて感無量なんですけど、ここで満足しないでもっと上を目指したいなって思います。」と語れば、浦谷はるなも「諦めずに地道に頑張っていけるのはみなさんの笑顔を見るためだなって思うし、自分たちの音楽で、自分たちの歌で喜んでくれる人が一人でもいるならこの先もずっと歌っていきたい」「おばあちゃんになるまでステージに立つつもりでいますので、これからも変わらず応援お願いします。」と互いに今後に向けたメッセージをファンに向けて送り、そして「次ワンマンをやる時はソールドアウトを!」と言う決意とともに全員で「エイエイオー!」とエールを交わすと、ワンマンの終演曲としてWHY@DOLLからファンへの感謝の気持ちを込めた「ありがとう」が披露されたが、そのイントロと一緒に流れだしたのは「ありがとう」のリリックビデオ。歌詞が一言ずつ書かれた紙を持ったファンの写真で綴られたそのリリックビデオは、2人には完全サプライズだっただけでなく、スタッフ側でも予定になかった演出をファンのアイデアが元になり自主的に制作されたものだ。
WHY@DOLLの2人もビデオに目を奪われながらも感動と戸惑いの中にありながらも「ありがとう」を最後まで歌い終えると万感の拍手に包まれた中でワンマンライブは終了となった。
(C)VERSIONMUSIC 文 / 山田秀樹 撮影 / 林晋介
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