タレントの井上咲楽が1日、東京ビッグサイトで開催された「東京マラソンEXPO 2025」内で行われたイベント『ADIDAS ADIZERO SPECIAL TALK』に登壇した。
翌日3月2日に迫った「東京マラソン2025」を盛り上げるためのイベント。井上さんは自身もランナーとして同マラソンに参加する予定で、トークショーではランニングへの思いやシューズへのこだわり、東京マラソンへの準備について語った。
アディダスランニング&アウトドアアンバサダーを努めている井上さんは「今日はみなさんも走る方々だと思うので、その方の前でお話しできてとっても嬉しいです」と観客に明るく挨拶した。
トークでは、昨年アンバサダーに就任してからの活動も振り返った。「山の大会やロードの大会で履かせてもらって、いろんな人に声をかけてもらえたのが嬉しかった」と語った。特に印象的だったのは、渋谷ミヤシタパークのアディダスの大型液晶パネルに自身が大きく映し出されたことだ。「実家が栃木の山奥にあるんですけど、母が渋谷まで見に来ました」と話し、家族の反応にも触れた。司会が「インパクトがあって、SNSでも話題になりましたね」と返すと、井上さんは「母は私の仕事にそこまで興味があるタイプじゃないんですけど、あれは一目見たいってやってきました」と笑った。
ランニングが生活にどう結びついているかについては、「歯磨きぐらいに当たり前にやってること」と表現した。近年はトレイル(山や森林などの未舗装路)ランニングにも本格的に取り組み始め、「ロードでも記録を出したい気持ちが強くなってきて、山とロードの両方を掛け合わせながら練習してる」と意欲を見せた。
実際、FunTrails Round の50km部門で20代女子1位を獲得するなど成果も上げている。忙しいスケジュールの中でも「週6、7回は走るようになって、メニューを組みながらやってます」とトレーニングの頻度を明かした。怪我を防ぐ工夫としては、「練習を休む勇気を持って、自分の中で計画を立ててやってくのが大事」と語った。
モチベーションの維持については、「走ることが日常なので、走らないと気持ち悪いぐらい」と自然体で答えた。具体策として、「お気に入りのポッドキャストを走る時に聞いて楽しむ」「5kmや10kmの短い大会にエントリーして目標にする」ことを挙げた。また、「例えば、大会前に1週間お酒を控えたら、走った後に美味しく感じる成功体験がモチベーションになる」とも話した。
シューズ選びでは、普段の練習で「スーパーノヴァ」を愛用し、フルマラソン後の足のダメージ軽減に役立てていると説明した。一方、記録を狙うレースでは「PRO 4」を着用。「明らかに早く走れる。バネがすごくて、前に前に進む感覚が気に入ってる」と魅力を語った。
東京マラソンに向けた準備では、「ペースランニングやインターバルトレーニングでジョグのペースを上げてきた」と明かし、自己ベスト更新への期待を込めた。最後に、ほかの参加者へのエールとして「明日は特別な1日になると思います。苦しいも楽しいも全部楽しんでください。私も一緒に頑張りたい」と締めくくった。
トークショー後、井上さんは囲み取材に応じた。東京マラソンでの目標を聞かれると、「自己ベストを出せるように頑張りたい」と意気込みを語った。具体的なタイムを問われると、「今3時間26分がベストなんですけど、3時間24分とか23分ぐらいで走れたら」と明かした。
翌日の天候が18度と暑くなる予報を受け、対策についても質問が及んだ。「私も暑さに正直弱いので、10日前ぐらいからスポーツドリンクをこまめに取るようにしてて、毎日500ミリリットルから1リットルぐらいを少しずつ飲んでます。本番で熱中症対策になったらいいなと思って」と話した。この方法は「当日にとっても効果があるのか気になってて、今回は実験的にやってみました」と自己流の実践だと明かした。
トークショーの感想を問われると、「マラソンオタクの聖地でイベントができるのは感慨深い」と振り返った。「いつもはゼッケンを取りに来たりエキスポを楽しむお客さん側だったけど、登壇者側としてここに来られて、走り続けてよかったなと思ってます」と感慨を述べた。
スポーツファッションへのこだわりも話題に上がった。「機能面では、タイツにポケットやチャックがついてるものを選ぶことが多い。家の鍵やスマホを入れたいときに便利」と実用性を重視。「仕事帰りに公園で走ることもあるので、畳むと小さくなる持ち運びやすさも重視してます」と付け加えた。
近年、女性ランナーが増えているトレンドについては、「同世代や少し上の女性が10キロ、20キロの地元大会にエントリーする話をよく聞く。旅行感覚で広島に行って10キロ走るみたいな人もいて、走ることが広がっていくのは素敵」と歓迎した。
これまで、東京マラソンは5回目、フルマラソン自体は7、8本目だと明かした。初挑戦は19歳の時で、「4、5時間という長い時間の中にいろんな感情が詰まってるのが魅力」と語った。「辛いときに自分がどうするか気づける。日常生活でもそういうところがあるなと気づかせてくれるスポーツ」と走ることの深さを述べた。走っている時の思考については、「辛くなってきた時は何も考えないように努力する。疲れたとか考えちゃうとそっちに気持ちが行っちゃうので、深く考えずに辛くなくなるのを待つ」と精神的なコントロールを明かした。
最後に今後の抱負を問われると、「明日の東京マラソンを精一杯楽しむのはもちろん、生涯ずっと走ることを楽しんでいきたい」と未来を見据えた。
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