バラエティ番組で人気のタレント「でか美ちゃん」が、もう一つの顔である歌手として今月新曲『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』を配信リリースした。今回この新曲について、また愛してやまないという「ハロー!プロジェクト」について、大いに語ってくれた。
--芸名を改名して約半年、「でか美ちゃん」はしっくりくるようになりましたか。
「はい。最初の3ヶ月くらいは、あいさつのときに、『こんにちは、ぱ…、あっ、でか美ちゃんです』と言うことも多かったんですけど(笑)、それもさすがになくなって」
--以前と比べて変化は? 仕事が増えたり、内容が変わった部分があったり。
「全体的にメディアのお仕事が増えたなと思います。フジテレビの20時台のバラエティに出ることができて、前だったら考えられなかったかもしれなくて、それは結構感慨深かったですね。改名したから出られたのかは定かではないんですけど、多分影響はあるんじゃないかなと。また、私のことを好きでいてくれていたけど、それを言いづらかった人が、『ファンです、と言いやすくなりました』という声も目立って、それは嬉しいことです」
--さて、今回リリースされた新曲『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』は、バラエティ番組などで見せるイメージからは想像がつかない、カッコいい楽曲です。ジャズのスウィングが聴きどころでオトナの魅力溢れます。
「これまでいろんな音楽を聴いてきたし、音楽活動も昔やっていたバンドから数えると10年以上経つんですけど、ジャズは挑戦したことがないジャンルで、今回大森靖子さんに楽曲プロデュースをお願いし、この楽曲をいただいて、可能性を引き出していただいたと感じます。避けてきたジャンルではないんですけど、自分の実力的に挑戦するという発想がなかったので」
--曲をもらったときの印象は?
「大森さんと付き合いも長く仲良くしていただいているので、すごく私のことを見て書いてくださったんだなという嬉しさがまず最初にあったんですけど、その次に“これは難しい曲がきたな”と、だいぶ歌い込まないと難しい曲だという思いが湧いてきました」
--それは技術的に? それとも歌詞の世界を表現するという点で?
「歌詞の世界はほぼ私を書いてもらったものなのでそこの苦労はなかったのですが、主に技術面ですね。音のレンジが大きくて、巻き舌で歌ったり、声が裏返るような歌い方をあえてするとか、あえていうなら大森さん的な歌い方を直で伝授してもらった感じ。それが最初は難しかったんですけど、レコーディング時にも一緒にいて歌い方を教えてくださって、そのことで曲が自分の中に入ってきた感じでした」
--この曲を初めてファンの前で披露したときは?
「誕生日のライブのときに披露したのですが、すごく緊張して、歌詞を間違えたらどうしようとか、そういう初歩的なことが頭にあったんですけど、いい感じに歌えたと思います。レコーディングで教えてもらってから頭ではコツを理解でき、あとは体に馴染んでいくだけだと思ったので、曲と一緒に自分が育っていくしかないなと。緊張せずに歌えるようになったら、そこからまた成長できるのかなと思います」
--歌詞については、でか美ちゃんのキャラクターに合わせて書かれたようですが、どこか大森さん自身とも通じるような。
「曲の中の主人公、私の当てがきの人物像って、器用貧乏で、人から頼られがちで、自分だってこういうふうに認めてもらいたいんだとか。でも最終的にまるっとつつみこんで、それでもいいよと……そういう思いも持っている。で、最後『でか美ちゃーん』という歓声が入り、“それがみんなが呼んでくれるでか美ちゃんですから”という、愛のある、前向きな終わり方をしています。書いてくれた大森さんもそういう人だなと私も思っていて、なんでもできるし、カリスマ性のある方だから頼られるし、だけど大森さんだって人間だから弱ったり傷ついたりして……。どこかで似ていたりするから、長い間仲良くさせていただけてるのかな、とも思います。大森さんは大森さんで、でか美と私はやってることもジャンルも全然違うけど、なんかウマが合うと思ってくれているのかなと。たしかにそういう面はあるかもしれないです」
--今後もタレントと歌手の両輪で活動していく?
「テレビの仕事もめっちゃ楽しくやってるし、音楽も好きだから一生やりたいと思っていて、欲張りなので、よいバランスで両方ちゃんとやっていければなと思います」
--特に音楽活動で今後やっていきたいことは?
「今回配信リリースという形ですが、それはそれでいろんな人に届くというのはいいことなんですけど、今回ジャズの楽曲を出したということもあり、アナログ盤をいつかは出してみたいなと思っています。フィジカルでリリースすることの意味って前よりあんまりないと思うんですけど、CDっていう媒体も好きだし、アナログ盤って出したことないので、できたら楽しいなと思います。そして全国いろんなところに歌いに行ければと考えています。今のところライブは東京中心で、それ以外の地域の方は見づらいので。ライブハウスでのライブももちろんしたいんですけど、タレントという面もあるからこそ、たとえば全国のイオンなどのショッピングモールの営業にいっぱい行きたい。チケット代もかからず、気軽に見に来れる、そういうふうになれたらうれしいなと思います。あんなに明るいところで『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』を歌ったら、どんな雰囲気になるかなと思うんですけど(笑)、会いに来れる敷居がすごく低い状態で、全国いろんなところに行けるようになったら一人前だなと。まだそれには遠いんですが、そういう気持ちです」
--たとえばコラボしてみたいアーティストとか?
「オズワルドの畠中(悠)さんがめっちゃオリジナルソングをお持ちで、それをYouTubeやライブで披露されているんですけど、中島みゆきさんなどから影響を受けていて、すごくいいんです。私も母の影響で小さな頃からみゆきさんを聴いてきていて、中島みゆきさんってなんだかんだ言ってポップスだと思うんですけど、ああいう哀愁とせつなさがあって、落ち着いてるんだけど内側の想いが伝わるような歌って歌ったことがないなと思って。本当に畠中さんの曲も素敵なんですよ。なので純粋に、あれを女性が歌ったらどうなるのかなって。曲を聴いてアーティストとして興味があったので、ぜひコラボしてみたいです!」
--ところで今年のはじめ、新型コロナウィルスの感染が芸能界でも再拡大したときに、いろんなところで代役として活躍されていたのも話題でした。
「はい。代打でいろいろ出させていただきました。ファーストサマーウイカちゃんの代打で急遽『オールナイトニッポン0(ZERO)』をやることになって、震えるような経験をしました」
--即対応できたのが素晴らしい。
「でも、あれはウイカちゃんの番組という地盤があったので、みなさんから『頑張れよ』という温かい目で見てもらえたのだと思います。たとえばあれが私の単発の特番だったらもっとハードルが高めだったかなと」
--それ以外でも代役で活躍された機会も目立った気がします。
「私フットワーク軽いので、誰かが風邪ひいて代わりに出てくれないかと言われたら、“あ、じゃあ出る出る”って。またフェスなどに出たとき、“このコーナーのトークの人員が足りない”と聞いたら、“じゃあ私出ます”と引き受けるようにしています。困っていたら私がやる。普段周りの方々に助けてもらっているので、そういう話があったときはできるだけやりたいと思っています。あとは、あるライブハウスでコロナ禍が始まってからスケジュール埋まらなくなって、“ここの枠で何かイベントをやってください”と言われて代わりにイベントやったりということもありました」
--これからの時代、その柔軟性は強みなのかも。
「小回りのきく存在でいたいですね。その小回りのきく器用貧乏な人なりにも悩みはあるというのを見透かして大森さんが書いてくださったのが『NEVER BE YOUR LITTLE GIRL』なんだなと思います。そこに苦しみを感じるのではなく、そんな自分でやっていくぞという曲なので、自分で歌いながら元気もらえますね。そういう人多いと思うんですよ。上司と部下の間で板挟みになったり……」
--会社員でも多いかもしれません。
「二世帯住宅に住んでいる方とか(笑)、そういうポジションの人って世の中に多いと思うんですよ。私だけじゃなく、いろんな人にこの曲を聴いて頑張ってもらえたらと思います」
--さて、でか美ちゃんといえば、大のハロプロ好きとしても有名ですが、今特に注目しているグループやメンバーっているんですか?
「7月13日にメジャーデビューするOCHA NORMA! 大注目ですね! 中でも特に石栗奏美ちゃんが好きです。ハツラツとした感じの一方で、ちょっと変なところもあって」
--キャラクターが面白いとか?
「そうですね。私が今まで好きになったアイドルの共通点ってなんだろうと考えたときに、自分の理想とするアイドル像をすごくはっきり持っていて、そこを目指して頑張っているんだけど、どうしても人間味がそこから溢れてしまっているような人が好きで、石栗さんも完璧なアイドルで、“私は元気を与える存在になりたいんだ”という意気込みが伝わるんですけど、なんかちょっと、持って生まれた人間味みたいなものがはみ出している、そこがすごく好き! そのほころびが好きです。ちょっと意地悪な見方かもしれないけど(笑)」
--たとえば嗣永桃子さんも“完璧なアイドル”を体現していたように見えますが……。
「私、ももちも大好きだったんですけど、自分の勝手な解釈なんですけど、ももちも完璧なアイドル像をやり遂げている中で、ほころび、はみ出る人間味だとか、怒ったり悲しんだりというのが見える機会が意外とあって、そういうところが好きでした。“あ、今素で心から喜んでるな”というところが見えたり、感情が実はわかりやすいというところが好きで……。コアなファンじゃない人が見たら完璧に見える人が好きなんだと思います」
-- “ああ、完璧なアイドルをやってるな”と思えても……。
「“あれ、ちょっと今日機嫌悪いかな”とか、そういうのがはみ出るところが好きです。あと、森戸知沙希さん(モーニング娘。’22)はずっと推しで、卒業する前にもっといっぱい会いにいけばよかったなと思います」
--森戸さんはナチュラルなイメージで、理想のアイドル像を追究しているタイプでもないような気もします。
「私ポリシーがある人が好きなんですね。たとえば“ステージで泣かない”とか。ちぃちゃんも努力や苦労をすごくしているし、周りからそういう評価をされる人なんですよ。兼任もあってすごく大変だったと思うんですけど、ちぃちゃん自身からそれが語られることはほとんどなく、卒業目前のインタビューでようやく知る想いがあったり事実が出てくるという。なんか本人のポリシーがあるんだろうなと思います。でもファンとして見ていると、“ああ、栃木出身のギャルだな”というところがはみ出てる(笑)。そういう感じが好きなんですよ」
--最近はハロプロメンバーとの接点も増えたのでは? 今の事務所はいわば親戚みたいな感じだし。
「もともと前の事務所時代からラジオに呼んでもらったりはしていたんですけど、今は辻希美さんや和田彩花さんらが事務所の直接の先輩で、普段はすごくフラットに接してくださいます。和田さんは『あやちょって呼んでいいよ』って言ってくださって。しゃべっているときは自然なんですけど、家に帰って冷静になると、“ああ今日私、あやちょとラーメン食べたよ!”と改めて感慨がわいてきて、すごい人生だなと!今も一ハロプロファンなので、モーニング娘。のイベントとか行くんですけど、どんなに共演していても、ブースの中という会い方をすると未だにすごく緊張します」
--今でも仕事以外で、イベントに行くこともあるんですね。
「全然あります! 今でもバリっバリにイベントに行っています」
--周りのファンの人たちの反応って? 今は顔が知られていると思うし、『あ、でか美ちゃんが来てる』ってならない?
「そう言っていただくときもあるんですけど、この仕事が軌道に乗る前からずっと現場にめっちゃ行ってるんで、“元からいるヤツ”としか思われてない」
--“あ、タレントが来てる”っていうんじゃなく。
「むしろ逆だと思います。同じくらいのヲタ歴の人からしたら、“あいつがテレビに出てるよ”という感じで」
--そんなでか美ちゃん、今後については。
「はい。今年も8月8日に“でか美まつり”という、自分が主催のフェスを開催します。今年で3年目で、初の平日開催になります。自分のファン以外も来てもらえるイベントだから、どうしたら楽しんでもらえるか試行錯誤しているところです。タレントの自分、歌手の自分、そしてイベント主催者の自分……今後も欲張りに全部頑張っていきたいと思います!」
主催フェス『でか美祭〜8月8日はでか美ちゃんINFINITY∞〜』は8月8日(月)、渋谷Spotify O-EASTにて開催。でか美ちゃん、眉村ちあき、BEYOOOOONDSの出演が決定。今後も出演アーティストが続々発表の予定。
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