5月11日、歌手・織田かおりが東京・渋谷TSUTAYA O-WESTで『織田かおりBirthday SOLO LIVE 2014』を開催した。アンコール2曲目の直前には、シークレットでボーカルユニット『Kalafina』の3人がケーキを運び登場。ファンが青のサイリウムを振って「♪ハッピーバースディ」を歌うサプライズ演出でお祝いした。
これまで織田のライブは「女性限定」「男性限定」の2回公演で行われてきたが、5月11日の織田の誕生日を記念したライブということで、初めて「限定」を解除した「男女ミックス」でのライブとなり、500人の超満員のファンで埋め尽くされた。2007年3月に発売された1stシングル『Brilliant World』から2014年1月に発売された5thシングル『花はうつつに』までの全シングル曲と1stアルバム『PLACE』に加え、5月7日に発売された2ndアルバム『Colors』から『GRASPS』と『true colors』を披露するなど、約2時間で21曲を熱唱した。
黒のヴィスチェ風トップスに金のミニスカート、黒のロングブーツという衣装で織田が登場し、3rdシングル『暁のバタフライ』、『No sing,No life』と、続けてノリのいい曲を歌い、26歳のファーストライブがスタート。イントロの演奏が始まると、観客たちは一斉に拳を突き上げ、「ハイ!ハイ!ハイ!」と、早くも縦ノリ。織田は、「ライブ前は緊張するので、早くみんなの顔を見て安心したい」と、常々行っているように、ライブ会場に集まったファンの顔を端から端まで、手前から奥まで全員の顔を確認して笑顔を見せる。
2曲終わってのファーストMCで、「泣きそうになった」と、織田が振り返るほど、ファンから「おめでとう」の声と拍手で熱い祝福をうける。トークでは、「(5時10分頃)母親が頑張っている時間です。もうちょっとで生まれます織田は。生まれた時は病院で一番小さかったんですって」というと、会場からは「えー」の声。「でも、1ヶ月後には一番大きくなっていました」と、オチをつけると、笑いと拍手が起こるなど、歌はもちろんだが、トークでも“聴かせる”。
その後もロックテイストとスローな曲を織り交ぜつつ、後半には、「自分でも挑戦のパートでした。私のナンバーの中で、かなり盛り上がるヤバいナンバーを集めてみました。これ以上は作るしかない」という『GRASPS』、『PLACE』、『本気の嘘』、『Promise』の4曲連続でハイテンションナンバーを続けた。ファンは拳を突き上げ、織田も伸びのある高音をめいっぱい響かせ、ランナーズ・ハイを思わず心配してしまいそうな、ライブハウス特有の盛り上がりを見せた。
「次が最後の曲です」というと、「あのお昼の番組よりパワーがあった」(織田)というぐらい大きな「えー」の声が会場から。最後は、「この曲をレコーデイングしたのは、思い返すと誕生日の前日でした」という思い出の曲、『Calling』。アンコールで、赤いTシャツにジーパン姿で再登場した織田は、『Reverberation』を歌うと、「アンコールありがとうございます。今日は、素晴らしい一日になりました。みなさんにとってもそういう日になっていたらいいと思います。お誕生日当日ということで、26歳になって初めてのライブなんですよね。それってすごいよね。新たな一歩踏み出すときに、もう一歩踏み出したような。10年、20年経っても一生忘れられない日になりました。ありがとうね」と、感謝の言葉を述べる。
会場から「おめでとー」と歓声が上がると、「ダメ泣いちゃうからまだやめて。もう一曲あるんだから」と言い、「これが本当の今日の最後の一曲です。聞いてください『始まりの記憶』」と言うと、瞳を閉じて集中してイントロを待っている。そこへ、「♪ハッピバースディ・トゥ・ユー」のイントロが!「え、あれ?」と戸惑っている織田。目を開けた織田の瞳には、会場一面、青いサイリウムがいっせいに振られ、ステージ下手の袖からケーキを運んできたのがKalafinaの3人。「えー、Kalafinaだぁ~」と、驚く織田。ケーキを一息で吹き消すと、Wakanaから「豊富を」問われた織田は、「大っきくこれやるぜ!というのは、年々なくなってきてて、ちょっとずつやってきたことを継続するのが大事。それを3、4年続けられるように歌っていきたい」と、着実な歩みを目指していくと豊富を。
あらためて、「締めにくくなっちゃったよ。泣いちゃう」というと、「泣いていいよ」の声。しかし、「泣かないから。期待通りにはいかない女だから(笑)。みんなを泣かせたいんだよ」と、笑わせて、気持ちを落ち着かせてから、『始まりの記憶』を歌う。さらに、「みなさんにプレゼントというところでもう一曲歌っていいですか」と、今度は織田からのサプライズとして、2ndアルバム『Colors』から『true colors』を贈った。
ライブ終了後、「みなさんの愛を感じました。うれしかったです」」と、あらためて感謝し、「男性のお客さんと女性のお客さんが合同で、バンドを入れてのフルライブが初めてとなるので、どうなるのかわからないところが一番緊張したところでした」と、苦笑いしながら語っていた。
5月7日にリリースした2ndアルバム『Colors』について、「かっこ良くも可愛らしくも色々見える感じがいいのかなぁと思った」と、白いワンピースに黒のジャケットを羽織ったジャケット写真が印象的だ。1stアルバムの『PLACE』が、「みんなといっしょの場所を作っていきたい」という思いだったが、2ndは、「どんな色に染め上げられていくのか染めていくのかを、PLACEの次のテーマにすることが、一歩進んでいくことなのかな」ということで、『Colors』とタイトルが決まったという。
コンセプトは、「これからどういう場所を作っていこうかというところから進めていった。カラーズはどの曲を収録しようと選んでいった段階で、彩りがすごく鮮やかな曲がいっぱい詰まっていて満足のいくアルバムになっています。最低でも13カラーはあるのかな」と、13曲それぞれに特色ある曲が詰まってたものになっている。
8月23日の渋谷WWWでの5thソロライブでは、「アルバムを引っさげてのライブになりますので、全部の曲をやります。いろんなカラーをライブ会場で見せられたら」と、早くも意気込みを語った。
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