【安倍乙インタビュー】ミステリードラマ『藤色の封筒』で主演「一人飲みしたり自分とは真逆」の役柄に挑む
「劇団4ドル50セント」所属の女優・安倍乙さんが、ABEMAで放送中のミステリードラマ『藤色の封筒』で主演している。劇団の中心メンバーとして活躍する一方、『仮面ライダーガッチャード』(テレ朝系)など多くのドラマ、映画に出演してきた安倍さんが、「これまで演じたことがない役柄」と語る本作への取り組み、そして女優デビューして8年、これまでの歩みを聞いた。
舞台となるのは“都市伝説”という共通の趣味を持った常連たちで賑わう都内の1軒のバー。常連たちの中で盛り上がっていたある都市伝説が現実世界で大きな事件へと繋がっていく。安倍さんはその都市伝説から始まった一つの事件に巻き込まれながらも、解決しようと奮闘していくジャーナリスト・西田役を演じる。本作には安倍さん以外にも多くの劇団員が出演する。
--これまで多くの劇団公演に出演、主演も演じてきた安倍さんですが、こういう形で劇団員たちと出演するのは新鮮だったのかもしれません。
「新鮮ですし、安心感はめちゃくちゃありました。今回スタッフさんも“はじめまして”の人が多く緊張したんですけど、すごくあったかい現場で、みんな和気藹々と楽しく撮影に臨めました」
--もともと“都市伝説”には関心はありましたか?
「昔っから大好きで! 小学生の頃に自分たちで新聞を作ろうという授業があって、その記事のテーマに“宇宙人の都市伝説”を扱ったりして、それくらい好きでした。今回都市伝説系YouTuberのナオキマンさんも出ておられて、ずっと観ていたので、作品に携わることができて嬉しいです」
--今回取り上げられているる「藤色の封筒」とは……。
「お金に困っている人の家のポストに、ある組織がアトランダムに封筒を送りつけるんですけど、結局お金を楽に手に入れられるわけではなく、それを受け取ったら死に至ってしまう……という伝説で」
--封筒を受け取った人はお金はもらえる?
「お金をもらえると信じていたのに結局もらえず、封筒を受け取った人がどんどん死んでいったりだとか、そういう不可解なことが起こることで話が展開していきます」
--安倍さんはそれを調べているジャーナリスト役で。
「はい。今まで健康的で明るいキャラクターの役が多かったのですが、今回私が演じる西田はクールなキャラクターです。都市伝説を調べて記録したりするようになったのも、お父さんが“藤色の封筒”をきっかけに自殺しているということが背景にあって、そういう背景を背負った役も今回初めてです。すごく深いというか、今までとは全然違う役柄を演じられたので、視聴者の方にこれまでとは違う私を楽しんでいただけるかなと思います」
--クールなジャーナリスト役ということで役作りで考えたことは?
「西田は発言がクールで、バーで一人飲みしていたり、行動自体が“かっこいい女性”という感じがしました。服装もボーイッシュな感じだったので、そういった振る舞いや格好を参考に役作りしました」
--普段はやわらかいイメージをもたれることが多いと思いますが、今回は180度違う?
「そうですね(笑)」
--部分的にも普段の自分との共通点をみつけるのも難しい?
「そうですねぇ……うん、全部が真逆ですね。本当に(笑)。うーん、でも探究心とか、気になったことを徹底的に調べたいという面は共通するかもしれないですけど。だけど、ほかはやっぱり真逆です(笑)」
--そういう自分とかけ離れた役を演じることは楽しいですか?
「そう感じますし、自分にとって挑戦という点でいい経験だったなと思います」
--そういう役に入っている期間って、役柄の振る舞いが日常生活でも出てしまうもの? ちょっとクールで男っぽい言動をしたりとか。
「いえ、全然影響は受けないです(笑)。カットがかかったら、すぐ普段の状態に戻ります(笑)」
--西田はドラマのラストには真相にたどり着くんでしょうか?
「(ドラマ放送後来年上演の)舞台につながっているのでドラマだけでは真相にたどり着かないですが、最後に衝撃の展開が待っています」
--危険な目に遭うことも? 結構体当たり的なお芝居もあったり。
「ありましたね。真実を追っていく中で身に危険が迫ってきて……。やられかけるけど、西田は強いので、それでも真実を追求していきます。そこも楽しみにしてもらいたいです」
--タブーのエリアに踏み込んでいくということで。もし自分がその立場だったら同じようには……。
「リスクを背負いたくないので行かないですね(笑)」
★自らの外部での頑張りでつかんだ、劇団中心メンバーの座
--さて、安倍さんはもともと劇団入団が女優活動のスタートだったんですか?
「そうです。劇団のオーディションを受けて、そこからがスタートです」
--そもそも演技に興味をもったのはいつ頃?
「中学生くらいかなぁ……」
--何がきっかけだったんですか?
「もともとドラマなどは好きだったんですけど、姉が大学で舞台芸術を専攻していたのも大きかったです。台本の読み合わせを手伝っていたり、姉が出演する舞台を観に行ってたりもしていたので、それでお芝居に興味を持つようになって、この世界を志しました」
--そして劇団のオーディションに合格して加入。
「劇団に入った当初はお姉さんばかりで、私が年下のほうだったので、年上の方々はどっしりと構えている印象で、私は本当に臆病で……。全部が初めてすぎて、東京に来たこともなかったし本当に田舎者すぎて、当時は毎日毎日緊張していました」
--でも、わりと早い段階で中心メンバーになったイメージがあります。最初はとまどいもありましたか? 自分でいいのかな?みたいな。
「でも最初のころは、劇団員から選抜された女子ユニットが作られたんですけど、それには選ばれなかったし、劇団では後列にいることが多かったです」
--内部で持ち上げられたのではなく、むしろ外部で頑張って自分の力で自分の立ち位置を確立した。
「はい、そういうふうに思っていました(笑)。最初のユニットは選んでもらえなかったけど、私は頑張ってるぞ!と」
--女優活動と並行して、グラビア活動が活発な時期もありましたが 自分の中で葛藤みたいなものはなかったですか? お芝居にプラスになれば……ということで頑張ったとか。
「最初は少し不安もありましたが、挑戦してみたいと思って始めました。グラビアを通してフォロワーや知名度もついてきたし、表情の管理だとかお芝居に役立つこともありました。あと現場がいい人ばかりですごく楽しいんですよ。最初は不安もありましたけど、今プラスになっているのでよかったなと思います」
--劇団に入って8年、最初はお姉さんメンバーたちの後ろにいる感じだったのが、今では自分が引っ張っていく意識が……。
「そうですね」
--これからも外部の作品も含めて女優活動を?
「映像の仕事はたくさんやっていきたいし、今いろんな形の作品、たとえばショートドラマもすごく流行っているので、どんどん新しいことにも挑戦していきたいなと思います」
--ショートドラマではちょっとドロドロしてたり、スキャンダラスな作品が人気です。
「そういうのにも挑戦してみたいです。いろんなタイプの作品に出て、その視聴者を劇団に持ってこられたらいいですね。ドロドロの展開のドラマは観るのが好きなので、実際自分の身の回りで起こったらイヤですけど(笑)、役としてだったら楽しめるかなと思います」
--最後に改めてドラマ『藤色の封筒』の見どころを。
「一話ごとに大きな展開があり、毎話すごく気になる終わり方をしますし、最終話に進むにつれて、どんどん衝撃的な展開になっていくので、最後まで楽しんでいただけたらと思います。そして私は今までは明るい等身大の役が多かったのですが、今回はミステリアスで、クールな感じの役柄。新たな一面を見てもらえるんじゃないかなと思います」
〈プロフィール〉
安倍乙(あべ おと)
2000年1月18日生まれ、大阪府出身。2017年、約5000人の中から選ばれ、秋元 康プロデュース「劇団4ドル50セント」の劇団員としてデビュー。「ABEMA」の『真冬のオオカミくんには騙されない❤︎』で注目され、その後2023年出演した『仮面ライダーガッチャード』銀杏蓮華役で話題になるなど、ドラマ、映画など多彩な作品に出演。
ミステリードラマ『藤色の封筒』は新しい未来のテレビ「ABEMA(アベマ)」にて毎週木曜23:00〜全8話無料放送。
放送チャンネル:ABEMA SPチャンネル
#1放送URL:https://abema.tv/channels/abema-special/slots/9rRFrDHi5FxB75
全話無料見逃し配信中:
https://abema.tv/video/title/221-338
同プロジェクトではドラマと連動した続編の舞台化が決定。劇団4ドル50セントが中心となった舞台公演を2026年3月 シアターグリーンBOX in BOX THEATERにて上演。舞台公演にはドラマ『藤色の封筒』より安倍乙さんと田中音江さんが続投することが決定している。
前の記事へ 次の記事へ劇団4ドル50セント 安倍乙、新ドラマ『藤色の封筒』で主演 ‶都市伝説"がテーマのミステリー作
2025年10月30日安倍乙、オトナっぽいビキニ姿にドキドキ 「BOMB」店舗限定版表紙に登場
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