小芝風花「震災への“恐怖心”を視聴者の方に伝えたい」首都直下地震を扱ったNHKドラマで主演

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小芝風花
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女優の小芝風花さんが10日、NHKにて行われた主演ドラマ『パラレル東京』(NHK/12月放送)のスタジオ取材会に。共演の高橋克典さん、伊藤淳史さんとともに登壇した。

首都直下地震に襲われた東京の架空のテレビ局で働くニュースチームの闘いを、発災直後から4日間に渡り、リアルタイムで描いていく本作。小芝さん演じる倉石美香は入局4年目のアナウンサー。ニュース番組のスポーツキャスターを務める若手だが、震災が発生し、メインキャスターが震災に巻き込まれ行方不明になったため、自らキャスターを志願する。

今回演じるにあたって、「台本をいただいてから怖いと感じることばかりで、恐怖で涙が出たり、アナウンスの訓練を受けさせていただいたときも、私のアナウンサーとしての言葉ひとつで助かる命もあるし、もしかしたら犠牲になってしまうかもしれないという緊張感もありました」と率直な思いを明かした。

現在撮影は佳境に入っているというが「本当に毎日が山場のような気を抜けない撮影が続いています」とのこと。「本当に願うのは、これがドラマだけの出来事であってほしい。実際には起こってほしくない。でも30年以内に起こってしまう可能性がすごくがある。知ってて損をすることはないと思うので、この作品を観ていただいて、少しでも地震について知っていただき、起きたあとどういう行動をとればいいかを考えるきっかけになればいいなと思います」と語りかけた。

この撮影に入る前には、NHKの中川緑氏からアナウンスの指導を受けた。「ただ読むだけではなく、情報を正しく伝えることが一番大事なことだと実感して、そのためにはちゃんと内容を把握していないといけない。想像していた以上に難しくて、いろんなところに気を配らなければならないし、アナウンサーとしての原稿読みとお芝居をするということで、どうなるんだろうとずっと不安でした」と語る。だが本番の撮影が始まり、「周りの方がほめてくださって、練習してよかったなと思いました」とほっとした表情を見せた。

「私は大きな震災を経験していなくて。東日本大震災のときも大阪にまだ住んでいて、地震に対して、どうしても客観視してしまうというか、自分が被災者になるという感覚は持ててなかった」という小芝さん。この撮影を経験して「いつ自分が被災者になるかもしれないということだったり、ちょっと考えるだけでいざ地震が起こったときに取れる行動は全然違ってくると思います」と心掛けるようになった。「毎日が怖いです。台本を読んで想像していたよりも、実際にスタジオに入って映像を観て、やりとりをするとさらに恐怖心がわいてきて、でもその恐怖心を視聴者の方に伝えることが大事。今回のテーマはその恐怖心をどれだけ視聴者の方にぶつけられるか。恐怖心がないと逃げ遅れてしまったりするので、自分が恐怖に感じたことを(役柄から)出せるようにしたいなと思います」と意気込んだ。

『パラレル東京』は12月2日(月)19時30分、3日(火)~5日(木)22時~、NHKスペシャル『体感・首都直下地震DAY1~DAY4』内で放送。