【宮本茉由インタビュー】 『リーガルV』の秘書役で女優デビュー「“20代から始めても芸能界でしっかり仕事ができるよ”って伝えたい」

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宮本茉由
宮本茉由

米倉涼子主演のドラマ『リーガルV 元弁護士・小鳥遊翔子』(テレビ朝日系)が13日(木)21時からの拡大スペシャルで最終回を迎える。GirlsNewsでは、本作で女優デビューを果たした宮本茉由さんにインタビュー、出演した感想や役柄について語ってもらった。

--デビューのきっかけは2年前の「第1回ミス美しい20代コンテスト」ですね。

「はい、審査員特別賞をいただきました。それから間もなくファッション誌『CanCam』でモデルデビューをさせていただいて、専属モデルにも選んでいただきました」

--この2年を振り返って、印象に残っている出来事は?

「それまではただの一般人だったので、モデルの仕事を始めたころはポージングも全然分からないし、他のモデルさんが慣れている人たちばかりなので戸惑いました。以前に他の雑誌で活躍されていて、お姉さん雑誌の『CanCam』が2冊めという人が多い中で、私は一番最初の雑誌だったので」

--中学生や高校生からモデルを始める方が多いですからね。

「みんな普通にポージングができて当たり前なのに、私は全然できなくて。モデルが何人かで一緒の撮影のときも、私だけずっと遅くまで撮っていたりとか、すごく悔しい思いもしました。でも、いろんな雑誌を見たりとか、先輩のやってるポージングを見たりして、だんだんできるようになってきました。今ではCanCamのモデルさんともすごく仲がよくなって、撮影がすごく楽しいです。『努力は報われるなぁ』って、モデルのお仕事を通して感じることができました」

--コンテストに応募したのは、モデルを目標としていたからですか。

「応募したときは、ただ『モデルさんになりたいな』って思っていたんですけれども、合格して事務所の社長さんから『君は女優の方が向いてるよ』って言っていただいて。そのときは「えっ、私に女優なんてなれない」って思ったんですけども、演技レッスンを受けさせていただくうちに「女優もやってみたいな」という気持ちになってきました」

--今年の9月に“女優宣言”をされましたけれども、2年間レッスンをやってきた成果があったということでしょうか。

「ただレッスンを受けるだけじゃなく、事務所の中でも演技のテストがあるんですよ。それが認めてもらえたのか、事務所の応援もあって“女優宣言”をさせていただきました」

--“女優宣言”から、ついに『リーガルV』で女優デビューをされたわけですが、主演の米倉涼子さんをはじめ、大御所が揃っている中で、この役に決まったときの感想は?

「最初に決まったと聞いたときに相関図もいただいたんですが、他のキャストの方がみんなすごい方ばっかりだったので、自分がそこにいることにすごく違和感がありました。でも、視聴者の方が私に違和感なく見ていただけるくらい、演技の実力をつけなきゃと思いました」

--最初の撮影はやはり緊張されましたか。

「それが、最初のセリフが『かしこまりました。では、あちらへ』だけだったんですよ。そのひとことで緊張していたら、後の撮影がもっと大変じゃないですか。なので、緊張しないように自然にナチュラルにやろうと思って。撮影現場は小日向文世さんとか、向井理さんとか、菜々緒さんとか人気俳優の方ばかりなので、その場にいるだけで緊張しそうになるんですけど、待ち時間に音楽を聴いたりして、リラックスすることを心がけました」

--モデルとしての撮影と違って、ドラマならではの苦労はありましたか。

「モデルの仕事では、カメラの前で『はい、笑って』とか『今度はクールに』とか、切り替えが早いので、瞬発力でやっている感じなんですけど、女優さんは“気持ちは悲しいけど、表情は笑って”とか、複雑な表現をしなきゃいけないので 瞬発力だけではできないですね。それがすごく難しくて、家にいるときから一週間くらい気持ちを考えて悩みました。でも、カメラの前に立ったら気持ちを切り替えて、その場の空気で演じられるように頑張りました」

--実際に、弁護士秘書の“中澤淳美”を演じてみて、どんな女性だと感じましたか。

「最初に台本をいただいたときは、会長の天馬先生(小日向)に従順な秘書としか思ってなかったんですけど、衣装合わせのときに監督から“淳美ちゃんは海崎弁護士(向井)のことが大好きだから”と教えられて。そのときはぜんぜん自分のプランになかったので、『えっ、どうしよう!』って思ったんですけど、そこから(じゃ、なんで天馬先生のとこにいるんだろう?) とか、さらに深く考えるようになりましたね。

結局は海崎先生への一途な想いから、彼に上に登ってもらうために天馬先生を利用しようとしていたんですけど、心の奥では罪悪感も感じている優しさも持っているんです。愛情とか、罪悪感とか、いろんな感情が入り混じって、淳美ちゃん自身でもよく分からないまま行動に出てしまうこともあって、それが見た目にはミステリアスに映るのかなっていうふうに思いながら演じていました」

--監督さんや、周りのキャストの方からアドバイスをいただいたり、参考にされたことは?

「監督さんが二人いるんですけど、最初はその一人がすごく怖くて。顔はすごく優しそうなんですけど、言っていることがすごく厳しくて、それを言われるのが悔しくて、私もすっかり萎縮しちゃって。勝村政信さんが 『監督、あんまりキツく言わないでくださいよ』って、フォローしてくれたんですけど、その優しさに泣きそうになりました。

みなさん優しいし、最終回で淳美ちゃんが天馬先生にある行動をとるシーンがあるんですけれど、それが難しくて向井さんと米倉さんに相談したら、すごい親身になって聞いてくださって。私のために貴重な時間を割いてくださり、本当に優しいなって思いました。

他のキャストさんはみなさん立派な方ばかりで、やっぱり輝いてる方ってみんな素晴らしい、すごく素敵なハートを持って持っているんだなと思いました。現場でまったく怒ったりしないし、私がミスしても『大丈夫だよ』って、優しく声をかけてくださったり、スタッフさんへの感謝の気持とか、謙虚な心をすごく感じました。私もそういう気持ちを忘れずに大切にしようと強く感じましたね」

--今は撮影を終えて、ホッとしましたか。

「すごい寂しいですね。私自身はそんなに現場に行く回数が多くなかったんですが、みんなでひとつの作品を撮り終えたと思うと、ちょっとウルっときました」

--ドラマでは米倉さんが演じる小鳥遊翔子が鉄道オタクの一面を持っていますが、宮本さん自身がハマっている趣味はありますか。

「私は海外ドラマが好きでよく見ています。特に『ウォーキング・デッド』とかゾンビものが好きで、好き過ぎてもう話すのが恥ずかしいくらいです(笑)」

--どんなところが好きなんですか。

ゾンビの倒し方とかを研究しながら観るのが好きなんです。いろんなゾンビの映画とかドラマとかを観て、こういうゾンビはこういう風に倒したらいいとか、弱点を調べたりするのが好きです。あと、サメとかが出てくる映画も好きなんですよ。いや本当はサメが嫌いなんですけれども、サメって、海の中だったら人間の方が絶対に弱いじゃないですか。その中で身一つで勝てる方法を考えたり、急所を調べたりするんですけど、サメは鼻を叩かれると痛いそうなんで、鼻を殴ってやろうと思います」

--では、帰り道でクマに会っても平気?

「クマは死んだフリをするといいと言われてますけど、オモチャだと思って遊ぶんですって。だから木に登るとかしたほうがいいと思います」

--クマも木に登るんじゃないですか。

「そうですね。じゃ、死ぬ覚悟でとりあえず逃げます。でも99%くらいは死んじゃうと思うので、会わないように気をつけて帰ります(笑)」

--最後に、“美しい20代”として今後どのように成長していきたいと思いますか。

「20代から芸能活動を始めようと思っても、なかなか勇気が出ない人が多いと思うんですけれども、そういった方々に『20代から始めても芸能界でしっかり仕事ができるよ』っていうのを伝えられるように、一つ一つのお仕事をしっかりやっていきたいです。女優としては、コメディにも挑戦したいですね。福田雄一監督の作品が好きなので、福田組に呼んでいただけるような演技ができるようになりたいと思っています」

木曜ドラマ『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』公式サイト https://www.tv-asahi.co.jp/legal-v/