【小倉優香インタビュー】念願だった映画『人狼ゲーム』にメイン役で出演「役の“変化”を見せられたのは初めて」

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原作小説&コミカライズがシリーズ累計80万部突破し、アプリゲームもスマッシュヒットの『人狼ゲーム』実写化作品第7弾。最終回を迎えた連続テレビドラマ『人狼ゲーム ロストエデン』の完結篇となるのが、7日公開の映画『人狼ゲーム インフェルノ』だ。今回、ドラマ版と映画版の両方に出演している小倉優香さんが、撮影エピソードや女優としての意気込みを語ったオフィシャルインタビューが届いた。

――ドラマ版から映画版へと続く大きなプロジェクトの作品です。オファーがあったときは?

「私、毎年、映画『人狼ゲーム』シリーズのオーディションを受けていたんです。でもダメで、今回だけ受けていなかったんです。だからオファーがあったときは、『え、なんで!?』という驚きが最初でした(苦笑)。それにメインの役だとしても、主役ではないから、ドラマ版で早く死んじゃうんだなと思っていたら、死ななかったのでビックリしました」

――過去の映画版のオーディションを受けられていたんですね。では、過去作はご覧になっていた。

「はい。ファンだったので、ずっと出たいと思っていました」

――ゲームとしての“人狼ゲーム”は遊んだことがありましたか?

「はい。友だちとみんなで集まったときにやっていました。一時期はすごくハマってましたね」

――ゲームとしては得意なほうですか?

「うーん、五分五分かなぁ。一発で人狼だってばれちゃうときもあるし、人狼じゃないのに疑われたりとか。一緒に遊ぶメンバーによりますね。でも心理系のゲームは基本的にそんなに得意じゃないかもです(笑)」

――映画の撮影現場でも、みなさんで“人狼ゲーム”をされていたとか。

「はい。やってました。強い弱いはあまりなかったんですが、小笠原くん役の貴志晃平くんが、『お前、人狼だろ』って言われて、いつも吊られていました。『また、俺かよ~』って、それがお約束のようになっていて、おもしろかったです。とても楽しい現場でした」

――本シリーズにはもともと出たかったということですが、亜利沙役に決まって、台本を読んでみた感想は?

「最初は亜利沙のことがつかめませんでした。どういう人なのか、あまり分からなくて。ドラマ版の撮影のときも、正直、ちゃんとはつかめないままにやっていた感じです。やっていくうちに、だんだん分かっていきました」

――ドラマ版のほうでは、亜利沙はナゾの部分が多いキャラクターなので、ちょうどよかったかもしれませんね。ドラマ版の終盤から変化が起きて、ふり幅のあるキャラクターになりました。

「映画の序盤で『わ~!』って叫ぶところがあるんです。そういう感情を出し始めたとき、亜利沙のキャラクターが変わっちゃうんじゃないかというのが不安でした」

――ドラマ版の前半ではクールな女の子に見えましたからね。

「はい。なので、感情を出していくけれど、あくまでも亜利沙が感情を出すんだということを心がけました。監督からも亜利沙はこういう子だから、こうなんじゃないかなといったヒントをたくさんいただきました」

――亜利沙はご自身とは違うタイプですか?

「違いますね」

――それでも共感できる部分もありましたか?

「自分の決めたこと、決意したことにまっすぐになりすぎちゃうところ。他のことが見えなくなる。そういう部分は似ているかなと思います。でも、亜利沙の場合は、水谷くんのことが好きという恋愛感情から、自分の命までかけるので、それは理解できなかったです。ただ、そこまでの気持ちになれるなんて羨ましいなとも思いました」

――ドラマ版ではどんなところが印象に残っていますか。

「東が死ぬシーンです。私たちはそのシーン自体は見ていないんですが、東くんと千帆ちゃん役の吉原(拓弥)くんと(久田)莉子ちゃんの役作りがすごかったんです。そこにひとつのストーリーがあって、撮影が終わったあとも、莉子ちゃんがずっと泣いていて。本当に役に入り込んでいました。監督もすごく生っぽくてよかったとずっと褒めていました」

――ご自身のシーンでよく覚えているところは?

「うーん、特にないです(苦笑)。頑張ろうという気持ちはずっとありましたが、全然できていなくて。夢中でやっていたので、記憶がほとんどないんです」

――同年代の方たちと一緒にお芝居ができたことは、女優業のプラスになりましたか?

「はい。近くでいろんな人の演技をみて、すごいなと思いました」

――今後、どんなお芝居をしていきたいといった目標はありますか?

「いろんな役ができればもちろんいいんですけど、たとえば菜々緒さんのように、悪女だったらこの人、みたいに言ってもらえるのもいいなと思います。でもやっぱりいろんな役をやりたい(笑)。ただ、こういうのって自分で選んで出来ることではないので、イメージが付くタイプでも、いろんな役柄をやらせてもらうにしても、いずれにしても観る人の印象に残る役を演じられたらと思います。

――今回の亜利沙役ではどんなところを新しく出せましたか?

「これまで女優業をそんなにやってきていないので、ほとんど新しいことばかりですが、特に挙げると、感情を内に秘めた役というのが初めてだったので、演じた役の“変化”を見せられたのは初めてでした」

――撮影を乗り切った瞬間は、達成感がありましたか?

「ないです(苦笑)。これで合ってるのかな、時間がないからOKになったんじゃないかなと、ずっと不安ばかりです」

――役者さんは、満足しないことがプラスに働くとも聞きますし、目標を高く持って取り組めているということかもしれませんね。

「もっと高い目標が持てたらいいなと思います」

――映画版で、小倉さんが楽しみにしていることを教えてください。

「ドラマ版では規制もあって表現できなかったバイオレンス描写なんかも、映画では解禁されています。なので、『人狼ゲーム』の醍醐味が感じられると思いますし、監督も最後のつもりで撮ると言っていた作品なので、そういう思いが詰まっていると思います。私自身、『人狼ゲーム』シリーズはもちろん、『ソウ』シリーズだとか、こういったジャンルの作品は大好きなので、公開をすごく楽しみにしています。それに今回は、ドラマ版があったことで、クラスメートの様子が描かれていたりして、いつもの映画とはまた違います。みんなが背負っているものが深くなっているので、また何倍もおもしろくなっていると思います」

――これまでの映画シリーズのファンである小倉さんから観ても、今回はより濃いぞと。

「はい。いつもとはまた違うぞと太鼓判を押せます。映画だけでもおもしろいですし、ドラマを観ていた人は、ドラマだけで終わるのは、絶対にもったいないので、ぜひしっかりと内容を把握して、今度は映画を観に来てください」

映画『人狼ゲーム インフェルノ』(4月7日(土)全国公開)

クラスメイト10人で殺し合う「人狼ゲーム」に強制参加させられた野々山紘美(武田玲奈)。それは、“村人”と“人狼”となって騙し合う殺戮ゲームだった。紘美が引いた役職は、友達をその手で惨殺しなければいけない“人狼”…。一方、事件を追う刑事たちは、ゲームを支配する謎の男(水野勝)にたどり着く。この地獄の中、紘美は本当の終わりを目指し、ゲームを開始する…。出演は武田玲奈、小倉優香、上野優華、松本享恭、時人、ほか。