女優の葵わかなさんが、初夏公開の映画『逆光の頃』で、ヒロイン役を演じることが発表された。京都を舞台に思春期の少年の不安定さや儚さを切り取った、叙情的ファンタジーの本作。葵さんは、高杉真宙さん演じる主人公・孝豊が恋心を抱く、幼なじみ・みこと役を演じる。
フィギュア『コップのフチ子』の原案者であり、ギャグイラストの『バカドリル』などで知られる異才の漫画家・タナカカツキの名作漫画が原作。1988~1989年に「コミックモーニング」と「モーニングOPEN」にて連載され、2009年には新装版も発売。
原作は全12編から構成されており、日常と非日常、夢と現実。双方の世界を行き来する少年のゆらめきときらめきが、京都の街を背景に鮮やかに紡ぎだされており、その叙情性が高く評価されている。本作ではその中から、『僕は歪んだ瓦の上で』『銀河系星電気』『金の糸』の3編とオリジナル部分を映像化している。
京都生まれ、京都育ちの高校2年生の主人公・赤田孝豊。孝豊は思春期ならではの同級生たちとの喧嘩や、幼なじみへの恋を経験していく。地元に伝わる伝統行事や摩訶不思議な出来事など、京都らしい風情が感じられる青春物語。
孝豊が恋するヒロイン・みこと役の葵さんは、公開中の映画『サバイバルファミリー』をはじめ多数の出演作が相次ぐ中、10月からスタートするNHK連続テレビ小説 『わろてんか』でヒロインに抜擢された。
今回のみこと役について、葵さんは「初めて伺った時はヒロインという役に驚きましたが、台本と原作を読むと世界観がしっかりしている作品だったので、撮影前はその作品の雰囲気をうまく出せるか、役に馴染めるか、とばかり考えていました。現場に入ってからは監督や孝豊役の高杉さん、方言指導の方とリハーサルやディスカッションを重ねて撮影に挑んだので、一緒に作品を作らせてもらえてるように日々感じられて、とても楽しかったです」とコメントしている。
映画『逆光の頃』は初夏、新宿シネマカリテほか全国順次公開。
(C)タナカカツキ/講談社・2017 東映ビデオ/マイケルギオン
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