【SKE48インタビュー】10年ぶりのWセンター、MVにはサンシャインサカエが登場……「SKE48がもともと持つ“らしさ”がいっぱい」のニューシングル『Karma』

SKE48 (左から)相川暖花、熊崎晴香、佐藤佳穂、中坂美祐

アイドルグループ・SKE48が9 月24 日、35th シングル『Karma』を発売。Wセンターを務めるのは、今作が3作連続のセンターとなる熊崎晴香さんと今作初センターの佐藤佳穂さん。今回で初の表題曲選抜に選ばれた相川暖花さんと中坂美祐さんとともに、それぞれの立場で新曲への思いと、これからの目標について語ってくれた。

--熊崎さんは3回目のセンターということで、初センターの頃と比べて心境の変化のようなものはありますか?

熊崎晴香「目標にしていたセンターだったので嬉しかったんですけど、一方で最初はプレッシャーに押しつぶされそうになって、心から楽しめたかどうかと言われたら、やっぱり緊張のほうが大きかったかなと思います。その頃同時に先輩が卒業して自分たち6期生が一番上の期になるタイミングとも重なって、より一層責任感を強く感じて、苦しかったなという時期もありました。だんだんだんだん経験を重ねるうちに、自信につながって、今はすごく楽しめるようになりました」

--中でも特に大きなきっかけとなったのは?

熊崎「一番楽しくなったと思えたのが、「SKE48 16th Anniversary Festival 2024」の1曲目で『告白心拍数』を歌ったとき。“あ、本当に自分はセンターに立てたんだ”という実感がありました。ファンの方からも“周年という大切なときに、くまちゃんがセンターに立っている姿を見られて、応援してきてよかった!”という言葉をたくさんいただき、“頑張ってきて、諦めずに継続してきてよかったな”とすごく思いましたし、それをきっかけに後輩の子たちに対しても、“諦めなければ、頑張っていれば、いつかこうやって実るときが来るんだ!”という見本になって頑張るきっかけになれてたら嬉しいなと思いました」

--佐藤さんは今回が初センター、聞いたときはどんな感想でしたか?

佐藤佳穂「まだ発表されたばかりというのもあって、あんまり実感が湧いてはいないんですけど、楽しみたいなというのは一番にあって、目指していた場所ではあるんですけど、自分らしさを忘れずに、たくさん笑って過ごせるシングルにしたいなという気持ちが大きいです」

--こういう取材や、これからリリースイベントも始まって実感が高まっていくのかも。

佐藤「そうですね、楽しみです」

--そして相川さんは活動11年目にして、初の表題曲選抜ということで注目されています。

相川暖花「本当に驚きの気持ちが大きかったし、相川は結構ドッキリにかけられたりするので(笑)、なんかドッキリもあり得る、と思っていたんですけど、本当でした!」

--やっぱりこの活動をやっているからには選抜は大きな目標だった?

相川「そうですね。目標ではあったんですけど、でもありえない世界線というか、もうあきらめかけてたくらい遠いものだと自分では思っていたので、ファンでも期待している人はいなかったと思う、今年風向きが変わるまでは……。大どんでん返しだなと思います」

--春にはSNSで大きくバズっていました。

相川「SKE48のファンじゃない人たちも“相川を選抜で見たい”という声を上げてくださるのを見てて、やっぱりSNSでの反響は大きかったので、そこは評価されるのかなと思っていたんですけど、それでもびっくりしました、本当に。選抜に入れるとは思っていなかったので」

--SNSを頑張った甲斐があった。

相川「もともと三日坊主で、何事も続かないんですよ。こんなにSNSを活発に動かしたことがない、これまでの中で一番頑張ったと思います。TikTokを始めてからは3日に1回は上げるようにしていたし、配信もより頑張ってやるようにしていました」

--中坂さんはXのトレンドワードに入ってましたね(取材日は選抜メンバー発表の翌日)。

中坂美祐「本当ですか? ありがとうございます! 配信が終わってエゴサーチしていたんですけど、たくさんの方が喜んでくださって、そういうコメントを見て、良かったなって安心しました」

--選抜入りを聞いたときの思いは?

中坂「ずっと目標にしていた場所だったので、すごく嬉しかったんですけど、まだ信じられないというか、実感が湧かない感じでした。でも昨日ファンの方に伝わって、みなさんからいただくコメントで、選抜になったんだ!って感じます」

--そんな新しい選抜メンバーで臨む新曲『Karma』です。

熊崎「秋に発売のシングルにふさわしい、せつない恋愛ソングです。ここ最近はカッコいい系の曲が目立ったんですけど、今回は恋愛要素が濃く入っている曲で、物語になっていて、歌詞を読んでいても面白いなと思いますし、後半には親友の恋人を好きになっちゃって、“もうしょうがなくない?”みたいな、“好きな気持ちは止められないよな!”っていう、そういう思いが描かれていて、今後歌っていく中で、表現力を磨いていって、たくさんの方に届けられるのが楽しみです」

--ちょっと昭和のドラマを感じる世界観、それを令和っ子のメンバーたちが歌うところに面白さを感じます。表現力という話もありましたが、主人公の気持ちは理解できましたか? 男子目線だから、自分が共感というより、物語の世界感を理解するという形になると思いますが。

佐藤「そうですね。歌詞を読んで想像して、という感じになってくるのかなと思うんですけど、この『Karma』っていう曲名が発表されて、エゴサしたときに、タイトルから“さとかほがセンターなの納得した”と書いてくれている方がいて、“さとかほに怨念じみたものを感じるから”って(笑)、“なんか、っぽいな”って言ってくれる方もいたので、何かしら近いものがあるのかなと感じました」

--熊崎さんにもカルマ的要素が?

熊崎「ファンの方に対してはそうだと思います。結構ネチネチしています。重い女です(笑)」

--目移りや推し変などは絶対に許さない?

熊崎「もう、何やってんの!?と(笑)。そういう重い女なので、怨念といわれたら私は逆のキャラクターかもしれないんですけど……。でも私はすごくドラマが好きなので、昭和のドラマみたいという話がありましたけど、昭和のドラマって名作がめちゃめちゃあるじゃないですか。大好きで、感情移入しやすいタイプなので、世界に入りきって歌っています」

--今回のような、恋愛の悩み、内面の葛藤みたいなものって?

熊崎「面白いですね。葛藤ですよね。親友がいいヤツというのはわかっているけど、それでも好きという気持ちは止められなくて、という。ダメだってわかっているけど、やってしまう。友達の話を聞いていると、恋愛っていろいろあるなと思いますから、それくらい好きと思える感情を持てるってすごいなと思います。止められないくらいの好きという気持ちは今の自分ではわからないので、自分の親友を裏切ることになってもいいと思えるくらいの好きっていう感情ってなんなんだろうって、すごく興味があります。そこまで好きで、思われることも素敵だと思いますし、そういう感情を私たちにも持ってもらいたいですよね(笑)。自分に対して、それくらいの感情を持ってほしいと思っちゃいます(笑)」

--そういう感情を持ってくれるファンはほかに行かせない?

熊崎「はい。ほかには行かせたくないですね(笑)。覚悟して来てください、という感じです(笑)」

--相川さんも?

相川「えーっ、私はわりとサラッとしています。物事に執着しないので、食べ物以外は(笑)。食べ物にだけ執着する」

--特にこだわるのは?

相川「やっぱりラーメンです」

--行きつけの店もある?

相川「名古屋だと“歴史を刻め”というラーメン屋さんが大好きです」

3人「あーっ」

--みんなの反応からして、有名なんですね。

相川「食べたーい! お腹空いてるから」

--これ終わったらゆっくりランチしてください(笑)(このインタビュー時間が12時前後)。恋愛に関してはあっさり? たとえば友達の彼氏に対して好意が芽生えたとしても、“しょうがない、あきらめるか”ってなっちゃう?

相川「うん。だって人ってめちゃめちゃいるじゃないですか、世界中に何億人もいて。また、みつかりますよ、似たような人って(笑)。出会えるよ」

--この曲の主人公に対しても、あきらめろよ、と。

相川「思いますね、正直。そこまで執着しなくても、と」

3人笑

--感情を理解して歌うのは大変だったのかも?

相川「そうですね。でも逆に自分では理解できない感情すぎて、面白いなと思います」

--ちょっと引いた目線で?

相川「はい。そういうドラマは好きなんですよ。略奪愛とか。そういうのを観ている側の視点で表現したいなと思います」

--中坂さんは今回の詞の世界は自分の中で理解できましたか?

中坂「歌詞を読んだときに、すごく伝えるのが難しいなと。一番と二番で違うじゃないですか。それを聴いてくださる方にうまく伝えるのが難しいなと思いました。どういう気持ちなんだろうと、まずそこから入って、たくさん読み込んだんですけど、難しかったです。頭がぐるぐるしてました(笑)」

--ミュージックビデオもかっこいいですね。

相川「セットがすごく豪華で、これが選抜かぁって!(笑)」

--カップリングでMVを撮ったことは?

相川「あるんですけど、こんなに豪華なセットは見たことないですし、カップリング曲のMV撮影だと当日振り入れが多いんですよ。でも表題曲のMV撮影は、2日前から振り入れがあって、そこでも、“ああ、(表題曲)選抜ってすごいな”と思いました(笑)」

中坂「集まった瞬間から初めての空間すぎて、どうしていいかわからなかったですけど、みなさんは“じゃあ次はこうやっていこう”と、てきぱき動かれるので、“あ、置いていかれる”と思いながら、ついていくのに必死でした」

--先輩からアドバイスを受けたことも?

中坂「今回同期が選抜のメンバーにいなくて、いろんな先輩の輪の中に入れてもらったり、後輩の子たちとごはんを食べたりして、今までもこういう感じだったの?とか、いろんな話を聞けたので、そのおかげで、初日よりは次の日、さらに次の日とリラックスしていけました」

--相川さんの場合、周りは後輩だらけ?

相川「6期生が一番上で、その次が私たち7期生で。上から二番目になります」

熊崎「でも年齢は若いので」

相川「年齢では真ん中くらいです」

--でも、あんまり気にするタイプではなさそう(笑)。先輩だけど年下だとか、自分より選抜のキャリアがある人に必要以上に気を使ったりだとか・

相川「気にしないですね(笑)。みんなフラットに接してます」

--そんなMVの見どころは?

佐藤「私が気に入っているのはメンバー一人一人のリップシーンで、その周りをメンバーが歩いているんですけど、特殊な撮り方で。歌っているメンバーにだけにピントを合わせて、その合間にライトが光るときがあって、サイリウムでそれを撮ってくれてて……。外観にサンシャインサカエを持ってきてくださったのもだし、一人一人が主役であったりだとか、ファンの方が使っているサイリウムだったりだとか、細部にまでSKE48を大切に思ってくださってることがすごく感じるミュージックビデオなので、そんな背景も知りながら見てほしいなと思います」

--SKE48、17年目の今の時点で、原点の劇場がMVに登場しています。

佐藤「SKE48といえば“W松井のWセンターのイメージ”とおっしゃってくださる方も多く、今回の楽曲が10年ぶりのWセンター曲というのもありますし、SKE48がもともと持つ“らしさ”が今回は見えるんじゃないかなと思います」

熊崎「私は自分自身のWセンターも初めてなんですけど、Wセンターというシングルが初めての経験なんです。W松井のWセンターのときは選抜落ちしていたんですよ。Wセンターというフォーメーションを経験するのが今回初めてで。『コケティッシュ渋滞中』も『12月のカンガルー』もいなかった時期なので、自分が立つのも嬉しいんですけど、その編成に入るのが初めてだったので、“あ、こういう感じなんだ、フォーメーションって”と思いながら、MVでも楽しんで踊っていました」

--単独センターとは感じが違う?

熊崎「そうですね。単独センターのフォーメーションもかっこいいと思うんですけど、WセンターはWセンターで見せ方がきれいだなと思って、今回、私的にはサビのダンスが、みんなで一丸となって攻めていくような、ちょっと圧を感じるような(笑)。で、バックにはサンシャインサカエがあって、熱さが伝わって来るので、そういうところにも注目していただきたいです」

--ここにきて、改めてSKE48が攻勢をかけるぞ!みたいな(笑)。

熊崎「行くぞ!って。それがすごく伝わるミュージックビデオになっていると思います。ライブでもファンのみなさんは圧を感じるんじゃないですか(笑)、目の前で踊るのを見ると。特に二番のサビがヤバいです。見どころです」

--衣装も秋らしい雰囲気で、またメンバーそれぞれに別々の個性が出ていて印象的です。中坂さんたちは表題曲の衣装は初めてだと思いますが。

中坂「はい。今までも表題曲衣装を自分がお借りする機会があったので、歴代の先輩方とか、選抜になった同期の衣装を着ることがあったんですけど、今回自分の衣装を作ってもらえて、もしかしたらその衣装を誰かが着るかもしれないと思うと、すごく嬉しい気持ちでいっぱいです」

--相川さんはカップリングでユニットにも……。

相川「入りました」

--ドラマの主題歌ということで。

相川「はい。SKE48メンバーが出演する「IDOL OF THE DEAD~あなたの隣は死にました~」(ショートドラマアプリ「BUMP」で9 月25日から配信予定)というゾンビドラマの主題歌で。主題歌ってすごいですよね。それも楽しみですし、ユニットに入るのも私は初めてなので、今回のシングルではそのユニットメンバーとして活動できるのも楽しみです」

--最後に改めて、SKE48としての、そして個人としての目標を教えてもらえますか。

熊崎「SKE48としての目標は、このシングルでもっと歌番組に出たいなと思いますし、もっといろんなところでライブをできるようになりたいです。どんどんどんどんファンの方が増えていって、いずれは大きなステージでライブができたら嬉しいなと思います。私個人的にはバンテリンドーム ナゴヤ(以下、バンテリンドーム)にいつか立ちたいなと思います。でもIGアリーナだったり、ライブで立てる会場を大きくしていって、バンテリンドームを目指していけるグループになっていけるように、これからも頑張っていきます」

--最後にバンテリンドームでライブをしたのは?

熊崎「私が研究生として入ってきたときなので、11年前とかですかね。7期生はまだいなくて、6期生が最後で。自分は中日ドラゴンズを応援しているので、やっぱりバンテリンドームには憧れがあります。個人的な目標としては今野球と競馬のお仕事をさせていただいて、全球場、全競馬場を回るというのを目標にしています」

--始球式も?

熊崎「始球式はまだやったことがなくて、今度セレモニアルピッチをやらせていただくんですけど(8月28日 中日―ヤクルト戦で実施)、始球式にもいつか呼んでもらえるように、カードにしてもらいたいのでいつか。頑張りたいなと思います」

--次は4曲連続の表題曲センターも。

熊崎「何回連続というより、とにかくいつもそこを目指して頑張っていきたいと思います!」

--佐藤さんも「大きな場所でライブをやれるように」とコメントされてましたが、それはバンテリンドームのこと?

佐藤「はい。バンテリンドームはメンバーだけではなく、スタッフさん、ファンのみなさん、みんなが目指している場所なので、いつかは立ちたいという気持ちはありますし、私は豊橋出身なんんですけど、SKE48が全国ツアーで一番最初に立ったアイプラザ豊橋という会場に、自分が在籍しているときに帰ってきたいなと思います。まずは、自分がセンターに選ばれたこのシングルで、オリコン週間ランキング1位の記録を刻みたいと思います。個人的には化粧品関連のお仕事、いつかプロデュースをやりたいというのはずっと言ってるんですけど、それ以外にも新しい引き出しを増やす年にしたいなと思っていて。私自身緊張することがあまりないので、緊張するお仕事がいっぱいできたらいいなと思います(笑)」

熊崎、相川「えー、すごいよ」

中坂「うらやましい」

--自分のホームグラウンドではないような、初めて出るバラエティ番組とか? 人気芸人さんいっぱいの中で若いアイドルが一人、みたいな。そんな環境でも……。

佐藤「うーん、わかんないです。やっぱり緊張するのかなと思ったりもしますが……」

--それも楽しみにしています。

相川「個人的な目標としては、バラエティ番組とかもっとたくさん出たいなって思います。話すのが好きだし、テレビも大好きなので、でも佳穂ちゃんと違って、めちゃめちゃ緊張しぃなんですよ」

--どちらかといえば緊張しなさそうにも見えますが。

相川「それが緊張するんですよ、収録番組でも緊張して後で見て“しゃべるのすごく下手だな”と思ったり。そこは治したいなという目標でもあるし、マルチに活躍できるようなアイドルになりたいです」

--そこから人気が出て、“あ、この子ってSKE48の子なんだ”と認知されるパターンもあります。

相川「そうですね。新しいSKE48の入口になれるようなメンバーになれたらいいなと思います。SKE48としてはくまさんとも一緒なんですけど、本当に大きな会場でコンサートができるように頑張りたいです。大きな会場だとセットも衣装も豪華になるし、メンバーも嬉しいし、ファンの方も大きな会場でパフォーマンスするメンバーが見たいと思うので頑張りたいです。

中坂「私はSKE48としても、個人としても、もっと名古屋に根付いたグループになっていきたいなと思ってて。私自身名古屋が大好きなので、もっと名古屋のテレビ番組に出たいし、冠番組をやらせてもらえるように頑張りたいと思いますし、ほかにも地域に根付いた活動で、名古屋のみなさんにもっともっと愛されるグループになりたいなってすごく思います。やっぱり目標はバンテリンドーム ナゴヤですし、もっと全国に羽ばたいていきたいのはもちろんですが、改めて、まずは地元の人に愛されるようになることはすごく大事だなと思うので、今よりも名古屋のお仕事をやっていきたいと思っています!」

SKE48
名古屋・栄を拠点に活動する、AKB48グループの国内二番目のグループとして2008年に結成。2009年『強き者よ』でメジャーデビュー。その他詳細プロフィールやニューシングル『Karma』の詳細は公式サイトにて。

https://ske48.co.jp/

相川暖花 2003年10月22日生まれ、愛知県出身。2015年加入。
熊崎晴香 1997年8月10日生まれ、愛知県出身。2012年加入。
佐藤佳穂 1997年5月16日生まれ、愛知県出身。2016年加入。
中坂美祐 2005年6月11日生まれ、愛知県出身。2018年加入。

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