【東京女子流インタビュー】10周年イヤーをしめくくる感謝の花束のような新曲、そして11年目へ「“女子流キテるな!”と思わせたい」
4人組ガールズグループ・東京女子流が10日、新曲『Hello, Goodbye』をリリースした。“10周年イヤー”最後のプレゼントとしてファンに贈る花束のような楽曲となっている。この新曲への思い、そして長い自粛期間を経てようやく実現している有観客ライブに臨んでいる姿に迫った。
--先月末、今年初となる有観客でのワンマンライブが行われましたね。
山邊未夢「はい。年始一発目のライブ、さらにライブでこの新衣装を披露するのも初だったので、それに合った爽やかな曲を多めにやらせていただきました」
庄司芽生「例年の年始初ライブだと、一緒に声を出してもらって、『今年も行くぞ!』いう感じだったのが、今年は状況も状況ですし、爽やかで、また明日からも頑張れるような希望が持てる内容のライブにできたらいいなと思いました。『夢に向かって私たちも頑張るし、みんなも頑張ってね』という気持ちを込めて……」
--有観客ライブが実現しているとはいえ、まだまだコロナ禍で厳しい状況です。そんな中で心掛けていることとは?
中江友梨「声を出したり立ち上がっての応援が難しいので、そんな中でお客さんと気持ちを共有するにはどうしたらいいのかなと考えて、この場では思いを声にして訴えかけられるのは私たちだけなので、より歌に感情を乗せて、気持ちを込めて伝えました。でも声が出せなくてもみなさんの気持ちは十分伝わってきて、そのまなざしは熱くて、今おんなじ気持ちになっているということは実感できました。『ここで一つになろう』という気持ちを私たちから発信すると、『もっと!もっと!』という気持ちをみなさんも出してくださる。また、みんなで一緒になれる手振りをしようとか、一つになれるポイントを作ろうというのは、以前より考えるようになりました。こういう状況だけど皆様との絆はより深まっているなと思います」
庄司「より飽きさせない内容を、ということも考えていて、今までだったら似た曲調を続けて、このブロックはこういう感じというのを示していたのですが、それを座ってじっと観ていると、もしかしたら飽きてしまうかもしれないので、じっくり聴いてもらう曲のすぐあとには、手拍子をして盛り上がれる曲を入れたり、その後に徐々にクールな曲に持っていったりだとか、試行錯誤しながら構成面でも工夫しています」
--4人での今年初ワンマンに先駆けて、1月中旬には、ひとみさんの知り合いの80年代アイドル風歌手 “新井ひとみ”さんの初のワンマンライブも行われました。もともと“新井ひとみ”のほうは、親衛隊の叫び声があったり、よりお客さんの反応が熱いステージが繰り広げられてきましたが、こちらも以前と比べて変化はありましたか?
新井ひとみ「みなさん叫びたい気持ちはやまやまだったと思うんですけど、うちわとか作ってきてくださって、そこに掛け声の言葉を書いて見せてくれたりして嬉しかったです。一人でステージに立っていたので、“全集中”じゃないけど(笑)みなさんが見てくれていることがすごく伝わったんですね。特に盛り上がる場面では、実際は声はないけど、今こういうふうに掛け声出してくれているんじゃないかなと、届いた気がしました」
--今年初の女子流ワンマンでは新曲『Hello, Goodbye』ももちろん歌われたと思います。この曲は昨年11月のLINE CUBE SHIBUYAワンマンで初披露されましたが、そのときと比べて、歌うにあたって何か変わってきたことなどありますか?
山邊「初披露のときは、どう思ってくれるかなと緊張感はあったんですけど、今回歌ったときもそのときとあんまり気持ちは変わってなくて、“この曲を花束に込めてお客さんに届けるぞ”という気持ちを持ちながら歌うことを心掛けているので、今回もドキドキ感を持ちながら、フレッシュな気持ちを忘れずに届けたいなと思いました」
中江「『Hello, Goodbye』はすごくあったかくて優しくて、繊細な曲。お花一輪を持ってパフォーマンスさせていただいているんですけど、そんなに激しい動きはないのですが、一つ一つの動きが丁寧で、細かい部分がたくさんあるんですよ。歌詞に沿って一輪の花をそれぞれ持っていて、間奏のときに花を集めて一つの花束にするという場面もあります。お花を持っているというだけでもすごく神経を張り巡らせて、動き一つ一つに神経を細かく使うんです。歌にもダンスにも女性らしさを大切に、大事にあなたに届けるという気持ちでパフォーマンスしています。今まで以上に集中力が必要で、緊張感があります」
--ゆったりしているようで、意外と動きが細かいんですよね。
庄司「一人一人のパートがわかりやすく作られていて、その中で重なるメンバーのハーモニーが引き立つ曲だなと思います。それがよりこの曲の温かさをかもし出していると思うので、CDはもちろんなんですけど、ライブでも美しく聴かせられたらいいなと思って歌っているので、そこを特に楽しんでもらえたらと思います」
新井「私がサビで『あなたが好きよ』と歌っているんですけど、そこは、コロナ禍でなかなかファンのみなさんに思いを伝えられないという状況が続いちゃっている中、歌を通してだったら、『私たちはこういう気持ちだよ』と伝えられるということで、有観客ライブになって、より一層目線だったり表情に気持ちを込めて伝えるようにしています。一番最初に披露したときは緊張というより、やっぱり“伝えたい”という気持ちのほうが大きくて、なかなか会えない中でもこの楽曲というのは笑顔あふれますし、『あなたに向けて選んだ花束を私の気持ちとともに受け取ってほしいな』、『いつも応援してくれてありがとう』という気持ちを伝えたいというのが大きかった。今も変わらずその思いを抱きながら歌っています」
--この曲の歌詞は、メンバーがお客さんの前で歌うと両者の関係性を歌っている曲になるし、ラブソングにもなったり、家族など身近な人に向けてだったりさまざまなとらえ方ができますよね。あと、衣装もここ最近の女子流にはなかった珍しいものになっています。
山邊「いつもは、なかなか普段では着れないような“ザ・衣装”というものが多かったんですけど、今回はどちらかというと私服っぽい感じで、アメリカのカントリー風になっています。メンバーのカラー分けっていつもはないんですけど、“花”がテーマの楽曲ということで、今回はそれぞれのカラーでメンバー自身が花一輪という感じにもなっています。シルエット的には女性っぽいんですけど、首元にフリルがついていたり、そういうところで少女っぽさもあり、いいバランスでオトナ感も少女っぽさも入っていて、この微妙なラインを出しているのがいいなと思いました」
--ここ最近の衣装の流れと比較すると、一番ギャップがあるのが中江さんかも(笑)。
中江「それはすごく言われます(笑)。私はパンツスタイルの衣装が多かったので。パンツスタイルは好きだし、普段もパンツが多いんですけど、今回の衣装は女の子の“大好き”“可愛い”が全部取り入れられていて、レースとかフリルって女の子の特権だと思うので、着ていると嬉しい気持ちになります。ファンの方からも『中江ちゃん、なんかガーリーだね』『スカート姿もいいじゃん』という声もいただいたし、未夢が『脚出てるほうがいいよ』と言ってくれるのもすごく嬉しくて、この服を着ているとテンションも上がります!」
--男性ファンが見ても可愛いですし、女の子が好きそうな感じですよね。
新井「もし私が女子流ファンの立ち位置にいたら、『いいな、着てみたいな』と思います」
中江「女性ファンの方にもそういうふうに思ってもらえていたらうれしいです」
庄司「“好き”という気持ちを歌で伝えるのは、女子流の長い歴史の中でいうと少ないほうだったので、こういうコロナ禍の状況で、ライブでみんなに会いたいけど、なかなか会えないという状態が続いていた10周年イヤーをしめくくる最後の贈り物として、『11年目もよろしくね!』の気持ちを込めて届けられたらいいなと思って、このシングルを発売しようということが決まったので、やっぱり私たちとしてはこのストレートな気持ちをより多くの方に受け取ってもらえたらうれしいです。私たちまだまだここで満足するわけでなく、これまでもありがたいことにいろんな経験をさせていただいたのですが、いろんなことで紆余曲折、山を超えて谷を渡って、というのはなかなか経験できることではないので、本当に恵まれた10年間だったとは思います。でももっともっと先のところに夢はあるので、その中で一人でも多くの人に届いたらいいなという思いです」
--昨年の大晦日には「ももいろ歌合戦」に出演されていましたが、10年選手の女子流は、主催のももいろクローバーZさん同様女性グループの中ではすっかりベテランになりましたよね。
中江「ももクロさんは今でも仲良くしていただいていて、いつでもやさしくあったかくてお姉さん的な存在なので、パフォーマンスを見たり、ももクロさんが話しているところを見ていてもすごく元気をもらえて、本当に素敵な方たちだと思います。『女子流ちゃ〜ん』って呼びかけてくれるとうれしくなります」
--同時期にデビューしたグループが一つまた一つと去っていく中で、ももクロや女子流など10年を超えて活動しているグループの存在は、後輩の励みになるかもしれません。そういえばアップアップガールズ(仮)も同時期から活動しているけど、メンバーはほとんどが変わりましたね。
中江「アプガ(仮)さんも、『ももいろ歌合戦』でお会いして、いろいろ話したり、写真撮り合ったりしたんですけど、自分たちと同じ時代を歩んできたグループさんってほんとにあったかくて、その頑張りを見ていると、自分たちにとっても頑張れる原動力になりますし、大きな存在です」
--11年目も、さらにその先も力強く歩んでもらいたいですね。
庄司「今の状態で満足していたら、別の道を考えることもあるかもしれないけど、ここまでこのメンバーで続けてこれたのも、やっぱりおんなじ目標に向かっておんなじ夢を持ち続けてきたからこそ、10年経った今でもこうして普段も昔と変わらないくらいの関係性でいられるのかなって。むしろ昔より程よい関係性で、だから続けてこれたのかなと思います」
--ケンカをすることはあまりない?
4人「ケンカはないですね」
中江「めっちゃ平和ですよ。それぞれが考えていることをわかったりだとか、『今私こう思う』とか自分の気持ちをハッキリ言い合える。ときにはそれがきっかけで『ちょっと!』となっても(笑)、ケンカになることはないし、居心地がいいなというのは年々思うようになりました」
庄司「すべてを受け入れられるという」
中江「お互いがお互いをわかっていて……」
庄司「もし何かぶつかりそうになることがあっても、『この子はこういう子だよね』と理解し合えている。でもこの4人、多分普通に生活してたら交わることのない4人だと思うんですよ」
中江「ほんと、それはそう思う!l
山邊「バラバラすぎて、絶対友達にはいないタイプなので」
--たとえばもし学校で同じクラスになっても同じグループにならないタイプ?
庄司「絶対ならないと思いますね(笑)」
中江「でもこうやって繋ぎ合わせられたから出会えた不思議(笑)、不思議だけど、ありがたい出会いだよね」
--10周年を迎えて、4人としての活動の一方でそれぞれ得意分野や志向を生かした動きもあります。山邊さんは衣装のプロデュースに関わったり、庄司さんは振付を担当したり。
庄司「女子流の音楽に入ってきていただける入口を広げていけたらと思っていて、だからそれぞれが得意な分野をもっとつきつめて、そこからまた知ってくださる方がいるかもしれない。それはずっとみんなで話しています」
--ゆくゆくは、ほかのグループの衣装や振付に関わったり?
中江「それは考えたことなかったね。でもそういう活動をやられている方もいますよね。やったらどういう感じになるのかなとワクワクします」
--そのグループのファンが女子流にも関心を持ったり?
中江「そうなったら嬉しいね」
--今年は11年目、どんなふうになっていきたいという思いはありますか?
庄司「“なんか女子流キテるな!”と思わせたいです!」
3人「うん! そうだよね!」
庄司「昨年は『もう10周年なんだ!おめでとう!』という声をたくさんいただいたんですけど、今年は11周年目ということでどんどん進化して、いつも応援してくださるみなさんもそうだし、まだ知らない方々も巻き込んでいって、“女子流今キテるっぽいよ!”“イケてるっぽいよ!”って言ってもらえるような、歌もダンスもそうですし、SNSでも広げていけたらいいなと思います」
--確かにパフォーマンスの力に磨きをかけるのもあるけど、SNSでの発信も大事になりそうですね。
山邊「ストリーミングのランキングにも今年載りたくて。今の時代、SNSがより主流のご時世になっていて、ランキングとか見がちじゃないですか。それで自分が普段聴かないようなアーティストでも、『あ、今すごい人気なんだ! それならサビだけでも聞聴いてみよう……あ、好きだった!』ってなるんですよ。そこでランキングに入ってくると、TikTokとかで使われたり、耳にする機会が多くなるので……」
--今まで以上に女の子の耳にも留まるような。
中江「女の子のファンも増やしたいですね」
新井「最近、『女の子一人でライブに行って平気ですか?』という質問をもらったこともあって、どうしても男の人が多いというイメージがついていて、今はそうなんですけど、女の子一人でも行けるような、男の人も女の人もいいバランスになればいいなと思います」
--でも女子流のライブって相対的に平和なイメージですね。
中江「みんな優しかったり、みんなで楽しんで観るという空気を自然と作り出してくださる現場だなと思うので、私たちも嬉しいです。男性でも女性でも若い学生さんでももっと気軽に遊びに来てもらえたら嬉しいなと思います」
--あと新曲のカップリング曲の『ワ.ガ.マ.マ.』についてもうかがいましょう。
中江「タイトル通りワガママな曲で(笑)、攻めた曲調になっています。歌詞はメチャメチャ女の子なんですよ。『Hello, Goodbye』はダイレクトに気持ちを伝えている曲なのに対して、『ワ.ガ.マ.マ.』は駄々をこねてワガママを言っている面もあるんですけど、『女の子ってこういうところあるよな』ってわかります」
--平和な『Hello, Goodbye』に対して、女子流が楽曲を発表するたびにどこかに含まれる“毒”のような部分は『ワ.ガ.マ.マ.』で見せているような……。
庄司「ストレートなだけでは行かないよという(笑)。そう思ってもらえたら嬉しいですね」
山邊「『ワ.ガ.マ.マ.』は女子流に新しい風を吹き込んでくれる曲という印象で、今までの女子流にはなかった曲だなと思いました。ラップもあったりだとか、ライブでいいアクセントになる曲じゃないかなと思います。本当に一瞬たりとも気を抜けない! 油断できない一曲です(笑)」
新井「面白みがつまっている楽曲で、間奏ではこれまでの女子流にはなかったような音も使っていて、私が普段よく聴いている楽曲で耳にしていた音もあるので、女子流でもこういうのを取り入れるんだと思って、聴いたときにはテンションが上がりました」
--サウンド的な面でも攻めているようですね。ライブで聴けるのも楽しみです。最後に改めて11年目に向けての意気込みを。
庄司「年始の配信でも言ったんですけど、今年1年はより多くの楽曲を届けていきたいという目標を持ってやっていこうと思っていて、その第一弾が『Hello, Goodbye』。より思いを込めた曲なので、そのままストレートに受け取って欲しい。そして今後どんどん発表していく曲たちも楽しみにしていてください! この1年みなさんにワクワクしてもらいながら、応援してもらえるように、私たちも頑張っていきたいと思います!」
東京女子流(とうきょうじょしりゅう)
山邊未夢(やまべ・みゆ)●1996年6月24日生まれ、千葉県出身。
新井ひとみ(あらい・ ひとみ)●1998年4月10日生まれ、宮城県出身。
中江友梨(なかえ・ゆり)●1997年6月28日生まれ、大阪府出身。
庄司芽生(しょうじ・めい)●1997年7月2日生まれ、山形県出身。
2010年に結成され、シングル『キラリ☆』でデビュー、昨年10周年を迎えた。ニューシングル『Hello, Goodbye』が発売中。
東京女子流 / Hello, Goodbye
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