⼭⽥杏奈、「日本アカデミー賞」での受賞をキャストや観客から祝福される「映画に出ることっていいなと感じられた1日で幸せでした」

女優の⼭⽥杏奈が15日、出演中の映画『早⼄⼥カナコの場合は』の公開記念舞台挨拶に、主演の橋本愛、中川⼤志、⾅⽥あさ美、そして⽮崎仁司監督とともに登壇した。14日発表された「日本アカデミー賞」では新人俳優賞と優秀助演女優賞を受賞した山田さん、この日のステージでもキャストや観客たちから祝福を受けた。

日本アカデミー賞の授賞式に参加し「煌びやかな場所で緊張しました(笑)。映画に出ることっていいなとを、すごく感じられた1日で幸せでした」と感激を表した。

映画『早⼄⼥カナコの場合は』は国内外で⾼い評価を得ている柚⽊⿇⼦氏の⼩説『早稲⼥、⼥、男』を映画化。男勝りで過剰な⾃意識ゆえに素直に⽢えることができず、本当は誰よりも純粋で不器⽤な主⼈公・早⼄⼥カナコ(橋本)と演劇サークルの先輩・⻑津⽥(中川)の10 年に渡る恋愛模様を中⼼に、彼⼥たちと周囲の⼈々が右往左往しながらも各々が⾃分を⾒つめ直していく姿を描いた恋愛奮闘記となっている。

本作で、長津田に思いを寄せる学生・本多麻衣子役を演じている山田さん。「演じていて、どんどん麻衣子を好きになるような、爽快な女性だなと……。最初は自分の価値の基準を、男性にモテるとか可愛いとかそういうところに置いていたのが、自分自身の中に自分の魅力を見出せるようになってくるというのが、すごく素敵な成長だなと思いながら演じていました」と麻衣子について語り、演じるにあたっては、「前半は、麻衣子自身、周りの人の目を意識しているというか、可愛く見せようと彼女自身がふるまってるように見えたらなと思って演じていて、服装もすごく動きにくい、丈の短いもので(笑)、それがだんだん、テロンテロンのTシャツとかになって(笑)、自由にふるまえるというのがすごく良かったです」と振り返った。そんな麻衣子はカナコと共鳴してくる部分もあったという。

山田さんについて、主人公・カナコを演じた橋本さんは「私はファンだったので共演できてすごく嬉しかったし、私が山田杏奈さんを『可愛い!』って思う気持ちが、カナコの中にも麻衣子に対する気持ちが重なる部分もあるような気がしました。難しかったのは同じ相手を好きになる女性同士ということで、カナコを演じていて私は麻衣子にとって魅力的な人に見えているであろうかという不安は常にあって、麻衣子からどう見られているかということも考えながら演じていました」と語った。

この日の舞台挨拶では企画コーナーとして、年度はじまりのタイミングということで、新たにチャレンジしたいことをキャストが挙げることに。山田さんは「日記」と。「何度もトライして、何度も断念して、忘れちゃうし、途中で終わらせちゃうんですけど、もう一度書き始めようと、毎年この時期に思います。最長は2ヶ月くらいは続きました。書いていて途中で恥ずかしくなってきちゃうんです。客観視してしまって。これが残るのかと思うと……」と続かない理由も明かした。ちなみに臼田さんは「百名山(に行きたい)」、中川さんは「(おいしい)けんちん汁(を作りたい)」、橋本さんは「ヒップホップダンス(を頑張りたい)」と挙げた。

最後に山田さんは詰めかけた観客に「カナコたちの人生を通して、自分自身はどうやって生きていこうかなとか顧みられる映画で、すごくハートフルな作品になっていると思いました。いいなと思ったら、ぜひ周りの方にも広めていただけたら……」とメッセージを送った。

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