【中村里帆インタビュー】話題のドラマ“推し武道”でアイドルの鑑のリーダー役に「握手会で愛を伝えてもらうと心がほくほくしました」

GirlsNews読者も注目のドラマ『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(ABCテレビ/テレビ朝日)で、アイドルグループのしっかりもののリーダーでありグループのセンター役を演じている中村里帆さんにインタビュー。初めてのアイドルとしての役作りの話に始まり、自身が大好きだという中森明菜さんや尾崎豊さんら80年代音楽の話にまで発展。また、同じく現在出演中のドラマ『高嶺のハナさん2』(BSテレ東)についても語ってくれた。

--ドラマ 『推しが武道館いってくれたら死ぬ』は岡山で活動するマイナー地下アイドル「ChamJam(チャムジャム)」と、彼女たちを熱狂的に応援するオタクたちの姿を熱く、せつなく、尊く描く、ドルオタ青春コメディ。そんな通称“推し武道”で中村さんは「ChamJam」の不動のセンターでリーダーの五十嵐れおを演じています。今回の取材は放送開始直前のタイミングですが、今の思いは?

「これまでのドラマにないくらいドキドキしています。アイドルという役柄で、原作が人気で、Twitterなどでの盛り上がりを見ていると、『大丈夫かな……』って気持ちになります」

--原作のファンそれぞれが役柄へのイメージや愛情を持っていると思いますからね。

「オンエアの後、Twitter見れるかな。でも多分見ちゃうんだろうな(笑)」

--そんな、れおちゃん、いつ何時でも“アイドル・五十嵐れお”であり続け、謙虚で努力家という、まさに“アイドルの鑑”のような女の子です。

「はい、しっかりもののリーダーでありセンター。ほかのメンバーの誰よりもアイドルをやってきた期間が長いんです。でも実際今回のキャストの中で私はアイドルの経験がなく、ほかの子はステージ経験のある子も多いです」

--メンバーの中で年齢的には……。

「私が圧倒的に上です(23歳)。一番下の子が14歳で、あとは16歳とか17歳の子が多くて。でも芸歴ではあんまり変わらないんです。(舞菜役の伊礼)姫奈ちゃんみたいに私より先輩の年下の子もいて。だから、最初からみんな誰かに気をつかわなきゃということがなく、フラットにすんなり馴染めていたので、気が楽でした」

--原作は研究しました? それともあえて気にせずに?

「しっかり原作を読ませていただきました。台本を読むと、同じセリフがあったり、原作に忠実な内容のドラマだと思ったので。あと衣装合わせのときに、髪型や衣装も本当に忠実に再現されているなと感じました」

--今までの役柄ではやったことないような?

「そうですね、最初つかむのがなかなか難しくて、声の出し方とかしぐさとか、見た目からまずちゃんと入らなきゃと思いました」

--アイドルといえば、“あざと可愛い”写真をSNSに日常的にアップする人が多いですが……。

「そういうのも最初は自分でもむず痒かったんですけど、最近では自撮りするのが楽しくなっちゃって。めっちゃあります、“推し武道”撮影時の自撮り。みんな裏で自撮りをやっていたので、私もやってみようって(笑)」

--撮影期間は役柄に入ってしまうほう?

「はい。もうキャピキャピしていました。周りが若いから、私のテンションも若くなってきて。ちゃんとアイドルを楽しんでいる自分がいました」

--歌とダンスの経験は?

「チアダンスを7年くらいやっていたので、多少リズム感はあったんですけど、今のアイドル楽曲のリズム感はちょっと勝手が違って最初はついていくのに必死でした。同じメンバー役の@onefiveの子たちから手取り足取り教えてもらってなんとかやっていました」

--@onefiveは同じ事務所に所属の女子高生4人組のダンス&ボーカルグループですが、もともと面識はあったんですか?

「いえ、以前同じ寮に住んでいたのですが、すれ違う程度で、喋ったこともなくて。でも、この作品ですっかり仲良くなりました」

--それ以外でも面識があった子は?

「いないですね。ほぼみんな初対面で。姫奈ちゃんとはわりと歳が近いので、一緒にレッスンを受けていた時期もあったんですけど。でも同じ事務所ということもあって、みんなわりとすぐに団結できた感じで、距離を縮めるのにどうしようと考えたことはなかったです」

--まさに新規でアイドルグループが結成されて、団結して仲良くなっていくような……。

「そうですね。みんなとにかく明るい子たちが集まっているので、自然に仲良くなっていきました。原作も個性的なキャラの子たちが集まっているのですが、ドラマのキャストのほうもみんな個性的で、それぞれキャラがかぶってなくて面白いですね」

--そんな中でリーダーを務めるれおさんのキャラクターに共感できる?

「れおはアイドルの中のアイドル、アイドルの鑑みたいな女の子なので、それを自分がどう表現したらいいのか。私はあざとさも持ち併せていないし、どちらかというと、『可愛い』というより『面白い』といわれたいほうなんです。れおは過去につらい思いをしてきたからこそメンバーの気持ちに敏感で、ステージ上では絶対に見せないけど、時折あまり自分に自信を持てていないときの表情とか人間らしくて可愛いなと思って、それを私がちゃんと魅力的に伝えたいなと思いました」

--れおは過去にどんなつらい思いを?

「もともと同じグループで一緒に活動してきた子が、グループが解散したあと別のグループで有名になって、その子が武道館に先に立つんです。その子と対峙する場面では、れおはすごくいい子だなと思って。私だったら悔しさが前面に出てバチバチすると思う(笑)」

--さっきもいったように、れおは“アイドルとはこうあるべき”というこだわりを強く持っています。

「それがすごく強い女の子で。初めて原作を読んだときには全然人間らしくないという印象でした。ステージでも裏でも、常に“アイドル・五十嵐れお”であり続ける。ずっと一緒にいるメンバーの前ですら、ステージ上と変わらない振る舞いでいるのはすごいなと思いつつ……。でも過去の仲間と対面したときにはちょっといつもとは違う。感情をあまり出さないようにはしていたんですけど、やっぱりどこか感情が漏れ出てしまっていて。原作を読んでも、キラキラ、堂々と立っているれおと比べて、過去のれおは自分に自信なさげな、過去のメンバーと対面したときにはいつもは見せない表情を見せています」

--ステージのパフォーマンスシーンもあるんですか?

「結構あります。ライブハウスや野外ライブ、路上ライブもあるし、いろんなところで歌いました」

--楽しかった?

「楽しかったですね」

--これがアイドルの感覚だと。

「そうですね。実際にチラシ配りもやりました」

--それは地下アイドルらしい。

「はい、岡山の商店街でもチラシを配りました。撮影も半分くらいは岡山でした」

--地方の地下アイドルというと、最初は中村さんの想像の外にあったのかも。たとえばAKB48や乃木坂46みたいなメジャーで活躍しているグループはイメージしやすいと思うけど。

「でも原作を読んでみても、あんまり地方感はなく、ところどころ出てくる岡山ネタとかはあるんですけど、みんな一人一人キラキラしてて可愛いアイドルなので、“地方の地下アイドル”ということを意識しすぎずにいました。れおは王道のアイドルということで、とにかくいろんなアイドルグループのセンターの方々を見て研究しました。私がそれをきちんと表現できていたらいいのですが、今はちょっと不安です。でもライブシーンは楽しみにしていてほしいです。私たちもいいものになったのではと思っているので期待してほしい!」

--撮影はすでに終わったんでしたっけ?

「はい。終わりました」

--また機会があれば歌やダンスをやってみたい?

「やりたいです! 歌もダンスも本当に楽しくて。めざめました! もうちょっと上手くならないといけないんですけど(笑)。アイドルにはもともと憧れを持っていて」

--資料によると中森明菜さんをはじめ昭和のアイドルや昭和歌謡全般が好きだとか。好きになったきっかけは?

「私は声が低いので、たとえばYOASOBIさんのような最近の曲が歌えなくて。私の音域で歌いやすい曲はないかなと探していたところ、明菜さんの『少女A』と出会ったのがきっかけです」

--それは何歳くらいのときに?

「16歳、高校2年生のときに初めて聴いて、それから一回ちょっと間は空いていたんですけど、コロナ禍でお家時間が増える中で、動画をたくさん見て、また昭和熱が高まってきました」

--今は、たとえば中森明菜さんの動画を好きで見ていて、そこからどんどん関連の動画を掘り下げていけますからね。

「昔の音楽番組で、明菜さんがトークコーナーで話しているところを見るとその話している相手のアイドルが可愛いってなってまた調べたり。父も音楽が好きで、尾崎豊さんとか。私が昔の音楽に興味を持って父が喜んでくれています」

--自分が好きだった音楽を、娘も好きになってくれたら嬉しいでしょうね。

「すごく自慢してきます。『尾崎のライブを自分はこの席で見ていた』『この曲はライブではこういうふうに歌っていた』とか。“ああ悔しい!”って思います(笑)」

--尾崎豊さん大好きなんですね。

「大好きです! “ああ、同じ時代に生きてたかった”って。『僕が僕であるために』とか大好き。1988年の東京ドームでのライブの映像で、ぐちゃぐちゃになりながら歌っている姿を見て、心に響きました。少年のように瞳がキラキラしていて、それが素敵で。一目惚れのような感覚でした」

--その時代だと尾崎さんは23歳くらい、ちょうど今の中村さんと同年代ですよね。

「昭和の人って男女問わずなんであんなに色気がすごいんだろうと思います。私と同年代とは思えない、出来上がっていて」

--特に昭和の女性ソロアイドルの人たちって、すごく大人びて見えると思ったら、当時まだ17歳とかだったり。

「そう、どんな生き方をしたらそんな哀愁が出るんだろうって。山口百恵さんが『ロックンロールウィドウ』とか大人っぽいかっこいい曲を歌っていたのがまだ21歳だったとは考えられない」

--さて今回は女性アイドル役を演じたわけですが、中村さんはこれまでモデル、女優として活動を続けてきて、自分を応援してくれるファンと直接接する機会は少なかったのでは? 

「アイドルの方々は直接ファンの方に会える機会が頻繁にあるのはうらやましいと思いました」

--れおちゃん推しのオタクの人は?

「レインボーのジャンボたかおさん演じる“くまさ”さん。やわらかな笑顔で、いつも最前、私の目の前でキンブレを振ってくれていて、その笑顔を見るだけで心が落ち着きます。れおも“くまさ”さんを見て緊張感を和らげていたのかなと、私も同じような感覚で助けられていました」

--直接ファンから愛情を示されると、やっぱり嬉しい?

「嬉しいですね。ドラマの中でも握手会のシーンが結構多くて、基本的にアドリブで、ファン役の方は役としてやってくれているんですけど、やっぱり真正面から愛を伝えてもらったり、エールを送ってもらったりすると嬉しくて、握手会のシーンを撮り終えると心がほくほく、あったかい気持ちになって、“次のライブシーン頑張ろう!”と思っていました。ファンの方は人それぞれで面白かったです。あまり目を合わせずに『大好きです』と言ってくれる人もいれば、すっごい勢いで愛情表現してくれる人もいて。握手会のシーンで何十人何百人もの人と握手しました」

--リアルなイベントのようですね。

「そうですね。映ってないところでも握手して会話してというのが続いていました。本当の握手会みたいに」

--さて一方、現在放送中のドラマ『高嶺のハナさん2』(BSテレ東)にも出演中の中村さん。会社では高嶺の花として一目置かれているバリキャリOL(泉里香)が、年下のダメ社員にピュアに恋してしまうラブコメディで、昨年10月に放送され、今回がシーズン2となります。そんな中で中村さんが演じるのは同僚の淀屋橋うめ役。

「たこやき大好き、かなりパンチのきいた関西ガール役です。出勤初日からみんなの口にたこ焼きを放り込むような、破天荒な女の子。それでも、登場人物はみなさん頭のネジが外れているというか(笑)ボケ倒しの人たちばかりで、その中ではわりと一番ちゃんとしているというか、視聴者に近い目線の役柄だと思ったので、ちゃんとツッコんで、ちゃんとボケを処理していけるように心掛けました」

--中村さんは出身は?

「高知出身です」

--岡山といい西日本系の女性の役柄が多いですね。

「たしかに(笑)。今回は関西人のツッコミのうまさだったり……」

--会話のテンポ感が大事になるような。

「そこが結構難しくて。でも“推し武道”のキャストに関西の芸人の方が結構いたので教えてもらっていました。間とかツッコミ方とかツッコミの種類とか」

--撮影期間は両作品とも同じタイミング?

「はい、同じでした」

--やりやすかった? やりにくかった?

「やりやすかったですね。“推し武道”だと、髪型もツインテールで衣装に着替えると全然違うスイッチが入ったので、悩むことはなかったです。たまに、言葉のイントネーションがおかしくなったこともありましたが。それくらいですね」

--さらに2023年放送のNHK連続テレビ小説『らんまん』への出演も決まっているとか。

「これから撮影が始まるのですが、楽しみです。でも毎日緊張で眠れないくらいで(笑)」

--一緒になるシーンが多いのは?

「広末涼子さんです」

--同じ高知出身の大先輩! 役柄は?

「酒蔵に奉公する女中さんで、一生懸命働いています」

--今回“推し武道”で歌やダンスなど新しいチャレンジもありましたが、今後やってみたいことは?

「歌にもダンスにも興味は湧きましたが、やはりまずはお芝居を中心にやっていきたいです。具体的には、つかこうへいさん作の舞台に出られたらいいなと。自分の持ち味をいかせそうな、迫力あるお芝居をやりたい。自分には勢いしかないと思っているので、その勢いを活かした役柄に出合いたいです」

〈プロフィール〉
中村里帆(なかむら・りほ)

1999年8月6日生まれ、高知県出身。雑誌「Ray」レギュラーモデルとして活躍する一方、女優として『死にたい夜に限って』(MBS)、『シンデレラはオンライン中!』(FOD、フジテレビ ※主演)などに出演。2023年4月~放送、NHK連続テレビ小説『らんまん』に出演。

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