女優の岡本夏美さんが6日、KAAT神奈川芸術劇場にてヒロインを務める舞台『春のめざめ』の製作発表会に、主人公・メルヒオール役の伊藤健太郎さん、モーリッツ役の栗原類さんとともに登壇した。
同劇場の継続的な試みでもある近現代戯曲シリーズとして、2017年に話題となった『春のめざめ』の再演となる本公演。『春のめざめ』は若者の性を扱った、ドイツの作家、フランク・ヴェデキントの戯曲で、ロックミュージカル作品としてブロードウェイで高い評価を得た本作を、同劇場芸術監督・白井晃氏演出によりストレートプレイとして上演された。
岡本さんはヒロイン・ヴェントラ役にオーディションにより抜擢された。前回の『春のめざめ』を劇場で観劇していたという岡本さんは、「その日の日記に『ヴェントラ役がやりたかった』と書いてあったんですね。今回この作品のオーディションを受けさせていただくという奇跡のようなご縁がありまして、オーディションでは白井さんに“この作品をやりたい”という思いをまっすぐ届けられたらと思い、挑ませていただきました」と
この作品への思いを語った。
そしてヴェントラを演じるにあたり、「まっすぐ清潔な心を持った女の子で、身体と行き違いやすれ違いがある、繊細な気持ちをしっかり演じていけたらいいなと思います」と意気込んだ。
また本作が思春期の少年少女を扱っていることにちなみ、自身の思春期について問われると、「私は中学生くらいのころ、周りと比べると少し大人っぽっかったんです。もうお仕事をしていて、お仕事を通して大人の人と話す機会も多かったので、『大人っぽいね』って言われることもあって。だけどそれに心が追いついていかない思いもありました。見かけが大人っぽいから、自分もどこか背伸びしなければ………というような窮屈な思いをすることもあり、そのあたりはヴェントラと似ているところがあるのかなと思います」と明かし、「ヴェントラは好奇心がすごくあって、いろんなことに真っ直ぐに興味を持つような女の子。確かに中学生のころって、いろんなことに興味があって、大人の世界を覗いてみたいなという思いもあったので、今回共感し寄り添いながら、演じられたらなと思います」と自身と役を重ね合わせた。
また、この日はシリーズ新作として上演される『恐るべき子供たち』の製作発表会も同時に行われ、出演する南沢奈央さん、柾木玲弥さん、松岡広大さんも登壇した。
舞台『春のめざめ』は4月13日(土)~29日(月・祝)、神奈川芸術劇場にて上演。その後、東広島公演、兵庫公演も開催される。
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