文筆家・宮田愛萌、初の写真展『#6E0304』を原宿で開催中

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文筆家でタレントの宮田愛萌さんが、7月19日から21日までの3日間、東京・原宿で初の写真展『#6E0304』を開催している。会場は渋谷区千駄ヶ谷の「レンタルスペース 原宿 竹下口 1F」。

宮田さんは1998年東京都生まれ。アイドルグループ日向坂46のメンバーとして活動後、2023年に小説『きらきらし』で作家デビュー。現在は文筆家、タレントとしてエッセイや短歌など幅広く手がけている。本プロジェクトでタッグを組む写真家の飯田エリカさんは、「少女写真」という表現を追求し、作品を制作している。

この写真展は、宮田さんが編集長を務める写真集制作プロジェクト『#6E0304』の一環として行われるもの。同プロジェクトは、毎月撮り下ろしの写真をまとめた写真集を月額制で届けるサブスクサービスで、今回の展示では、その作品世界が物理的な空間で披露される。

その母体となるサブスクサービスのきっかけについて、「月額制で、その月を逃すと一生見られないので、ちょっともったいないと思って」と語り、より多くの人に見てもらうための「展示」という形につながったという。「知らない人が一緒に来て、『え、可愛い!』って入ってくれたらいいな。いろんな人に見てもらいたいと思って決めました」と理由を明かした。

プロジェクトの根幹にあるのは、宮田さんの「紙」に対する強いこだわりだ。「私が本当に紙の本が大好きで。電子で買った本も、後で本屋さんに買いに行くってこともあります」。この思いが、データではなく物理的な写真集を届けるというサービスの形を決定づけた。「絶対に紙で、なんか送られてくるものが形に残るといいなと思って、そういう風に作ろうって決めたんです」と語った。

自身は“編集長”としてプロジェクトを牽引する立場だが、実際の制作現場での苦労は少ないという。「皆さん(スタッフ)がすごいサポートしてくれて、大変な作業も『大丈夫、できますよ』って励ましてくれるから、気分良くやらせていただいてます」と、楽しげにチームワークの良さを強調した。

意外なことに写真のセレクトは宮田さんではなく、カメラマンの飯田氏をはじめとするチームで行われている。「自分で選ぶと同じような顔ばっかになったて面白くないと思って。私以外の人が見て『いいな』って思うもの。飯田さんとやっていく上で、どういうものを作りたいか、どういう世界観が好きか、を一緒に作っていくものなので、そういう考えも合わせて選んでいただきました」と、共同作業の重要性を語った。

プロジェクト名であり、写真展のタイトルでもある『#6E0304』は、色を表すカラーコードに由来する。その正体について宮田さんは「私の左足の親指から出た血の色なんです」と衝撃的な事実を明かした。「偶然、足の親指から血が出たときに、この色って何色なんだろうって調べたことがあって。で、プロジェクト名をどうするかってなったときに、『私、この色が好きで』って提案したら『いいんじゃない?』ってなって」と説明した。

さらに、この「血」というテーマは、彼女のアイドル時代のファンとの関係性にもつながっているという。「私がアイドルのときにファンの方たちを『チームヘモグロビン』って呼んでいて。私、若干貧血体質でヘモグロビンが足りてないので、ファンの皆さんをヘモグロビンにして、みんなと合わせて完全体で健康になろう、って意味がありました。あと私、将来いつか献血をしたいっていう夢がありまして。それでこのカラーコードにしました」と、ユニークなネーミングの背景を丁寧に説明した。

写真展の会場では、過去3ヶ月分の写真集の世界観が再現されている。「撮影のスタジオのセットの雰囲気で飾って。3冊分の世界観を味わえるようになってます」と、展示の意図を語る。会場に飾られた花も「水色の衣装で持っていた花です」と、撮影時の小道具とリンクさせているという。

今回の写真集では、青い衣装が爽やかで夏らしい雰囲気を醸し出している。宮田さん自身も、この日の取材にはそのイメージに合わせて青いマニキュアを施してきたことを明かした。「普段はピンクや赤が好きなのですが、そうじゃない色にしようって(青に)決めました」と、今回のスタイリングが新鮮な挑戦であったと語る。「普段は青系をあんまり身に着けないんです。イメージがあまりないはずなので珍しいかなと思って」と、ファンにとっても新たな一面を見せる機会となっているようだ。

写真集は毎号異なるテーマで制作される。「全体で同じテーマというよりは、毎回毎回いろんな姿をお届けしようと。でも一貫して、スタッフさんも含めてみんなが楽しいものを作ろう、やりたいことをやろうと決めてました」と、制作の基本姿勢を明かす。撮影は数ヶ月前倒しで行われているが、「これ(最初の3ヶ月分)が3月末にでも撮ったやつで、1日で撮っています」とのことで、季節の先取りには苦労もあるようだ。「一応『桜』って言い張ってるんですけど、多分、桃です。色的に可愛いってなって(笑)」と、撮影の裏話も披露した。

今後のプロジェクトで挑戦したいテーマとして、「水族館での撮影と、犬がめちゃめちゃ好きなので犬と撮影したいです。あとドレス! 母がティファニーブルーのドレスを着て撮影してほしいってずっと言っているので」と、構想を挙げた。

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