丹生明里、舞台『フラガール』公演直前「毎日ダンスの稽古を頑張っている私たちのカッコいい姿を見てほしい」

ニュース 女優 舞台・ミュージカル

舞台「フラガール – dance for smile -」(5月22日から6月2日まで新国立劇場中劇場)の稽古場公開が8日、都内にて行われ、主演を務める丹生明里をはじめ、主要キャストが登壇し、ダンスシーンの一部や質疑応答、フォトセッションが行われた。

今回の稽古場公開は、2006年に日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画「フラガール」の舞台版再演を前に、メディア向けに稽古の様子やキャストの意気込みを披露するもの。公開された稽古シーンでは、劇中のショーで踊るフラダンスの場面が披露され、『Ta Hu Wa Hu Wai(ウリウリ曲)』と『Blue Hawaii Melody』の2曲をキャストが息の合ったパフォーマンスで表現した。

舞台「フラガール」は、昭和40年の福島県いわき市の炭鉱町を舞台に、石炭産業の衰退の中で常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)の設立に奮闘する少女たちの物語を描く。フラダンスを通じて希望と再生を表現する本作は、笑いと涙を交えた感動作として知られる。脚本は羽原大介と李相日、総合演出は河毛俊作、構成演出は岡村俊一が担当する。

主演の谷川紀美子役には、元日向坂46の丹生明里が抜擢された。丹生は、2023年にグループを卒業後、女優業に挑戦。本作で舞台単独初主演を果たす。「個人的に約6年ぶりとなる舞台ということで、このお話をいただいたときはとても緊張しましたが、この『フラガール』という作品は本当にパワーをもらえる作品なので、紀美子を演じさせていただくことができて光栄です。精一杯紀美子として演じられるよう、皆さんに元気を与えられるように頑張ります」と意気込みを語った。

フラダンスの指導者・平山まどか役には、元Flowerメンバーの映梨那がキャスティングされた。「先生役なので、みんなよりも頭一つうまくないといけないというプレッシャーを感じながら、素敵な作品になるよう日々稽古に励んでいます。みんな気合が入って頑張っているので、ぜひ見に来ていただけたら嬉しいです」とコメント。

紀美子の親友・木村早苗役の中村里帆は、「映画を見て受け取ったパワーや、稽古前にスパリゾートハワイアンズのショーを見に行ったときに感じた体の熱くなる感覚を、舞台で皆さんにお届けできたら」と語った。

シングルマザーの佐々木初子役の木﨑ゆりあは、「キャスト変更が多い今回の『フラガール』は、今までとは全く新しい作品になると思うので、ぜひ劇場に遊びに来てください」と呼びかけた。

オリジナルキャラクターの猪野和美役の菅原りこは、「和美は物語を深掘るほど関係性や心情の変化が生まれる素敵な役どころなので、丁寧に突き詰めていきたい」と述べた。

質疑応答では、フラダンスの難しさと楽しさについて質問が寄せられ、丹生は「アイドルとしてダンス経験はありましたが、フラダンスはこんなにも体を使うんだと驚きました。とんでもない量の汗が出て、一生分の汗が出たくらい。代謝がすごく良くなって、今一番健康かもしれません」と笑顔で語った。

映梨那は「最初は難しいと感じましたが、フラダンスは一つ一つに意味があり、感情を乗せやすい。穏やかな気持ちで踊れるので楽しい」と続け、木﨑は「振りを揃えるだけでなく、気持ちを揃えることが大事。山を守りたいという気持ちを表現することが重要」と強調。中村は「普段汗をかかない私が、ありえない量の汗をかいて、生きてるって感じがする。表現していくのは初めての感覚で充実しています」と話し、菅原は「2日目から足が動かなくなるほど筋肉痛になりましたが、みんなで積み上げて良い形になってきています」と振り返った。

稽古場での印象的なエピソードを問われると、菅原は「アクションシーンが難しく、自分なりに解釈して乗り越えたい」と語り、丹生は「喧嘩のシーンで、映梨那さんが先生に怒られる瞬間に手を握ってしまい、笑いそうになった。稽古で良かったです」とユーモアを交えて明かした。木﨑は「映梨那さんが先生として踊るシーンを稽古場で見ても感動する。かっこいい」と共演者のパフォーマンスを称賛した。

最後に丹生は「この作品はたくさんの方に元気と勇気をいただける作品です。毎日ダンスの稽古を頑張っている私たちのカッコいい姿を見てほしい。ぜひ劇場にお越しください」とメッセージを送り、公開稽古を締めくくった。

    Comments are closed.