【TIFF2025】SUZUKA(新しい学校のリーダーズ)、河森アニメ『迷宮のしおり』が日本初上映「私たちもワクワクしています」
「マクロス」シリーズの河森正治氏による初オリジナル劇場アニメーション『迷宮のしおり』が、第28回東京国際映画祭でジャパンプレミアを開催し、声優を務めた、SUZUKA(新しい学校のリーダーズ)、原田泰造、伊東蒼、齋藤潤、そして、河森正治監督が登壇した。
本作は、「歌」「SF」「三角関係」という河森作品の三種の神器に、スマートフォンを組み合わせた移植脱出劇を、ホラーかつエモーショナルに誰もが共感できる青春賛歌として描き出し、新たなフィールドへと挑んだ意欲作。
スマホの世界に迷い込んだ主人公・栞に「新しい学校のリーダーズ」のメインボーカル・SUZUKAを抜擢。スマホの世界で出会うウサギのスタンプ・小森を原田泰造が熱演。栞の幼馴染・望星を伊東蒼、クラスメイトの少年・山田を齋藤潤が演じる。
ジャパンプレミアの舞台に登壇したキャスト・監督は、日本の観客に作品が披露されることへの期待を語った。SUZUKAさんは最初の挨拶で、「アジアでの初公開、初披露ということで、皆さんワクワクしていますし、私たちもワクワクしています。ぜひ楽しんでいただきたいです」と思いを語った。
河森監督は、本作の企画のきっかけについて、約10年前に自身が経験したスマートフォンの破損や紛失が着想源となったと明かした。「スマホを自分の分身だと感じていたので、それが割れたり置き忘れるのは、自分の心が割れている、一部を置き忘れているようだとずっと気になっていた」と語り、このアイデアならば「誰が見ても楽しめる映画になる」と確信して、企画を進めたと振り返った。
続いて、それぞれの役柄の紹介と自身と似ている点を尋ねられ、SUZUKAさんは、「栞と、現実世界を欲望のままに遊びまくるシオリ・アット・レボリューション、そしてスマホの中に閉じこもってしまった栞がいます。人間には強い部分と弱い部分があり、表裏一体の関係にあると思いますが、それが栞のなかにもあります。自分自身もステージに立つSUZUKAと、ステージに向かう前のSUZUKAがいて、そこでは常に強い自分、弱い自分と色々な部分で戦いながら、毎日自分と向き合っているので、栞のこの人間ドラマを見た時にすごく共感できる部分がありました。この作品に携わるチャンスをいただけたことに縁を感じ、魂から作品に向き合うことができました」
原田さんは、「僕は、栞ちゃんが迷い込んだスマホの世界の住人で、スタンプの小森という役なんです。台本を読んで最初は“何がなんだか分からなかった”のですが、栞がこの世界に入ってきて、僕が住人として“この世界はこういう感じなんだよ”と説明したりします。あとは栞ちゃんの冒険にくっついていく役です。僕と似ているところは、奥さんと旅行に行くと、ずっと奥さんの後を一生懸命くっついて歩くんです。まるで小森のような感じだなと思いました」
伊東さんは、「キラルは流行の最先端を行くというか、流行を作ったりキャッチしたりするのがすごく上手な子です。そして自分一人じゃなくて、栞だったり色々な人を連れ込もうと流れを作ろうとしているような、憧れられる存在です。ですが、キラルにはキラルの悩みがあって、その悩みを誰かに打ち明けるのではなく、自分のなかでどうにか良い方向に展開できないかと、彼女なりにたくさん考えたり悩んだりしている子です。すごく華やかな一面もあれば、等身大の一面もある可愛らしい子で。そういう悩んだり、自分のなかでプラスにできるようにと頑張るところは、少し私に似ているのかなと思いながら演じていました」
齋藤さんは、「SUZUKAさん演じる主人公の栞のクラスメイトの男の子を演じております。野球少年で、本当に等身大の“ザ・男の子”という感じです。僕も少年な部分はあるのかなと自覚しております。思い切りやらせていただきました」と、それぞれ語った。
最後にSUZUKAから、作品を見る観客へ向けて、「皆さんが持っている機械・携帯という共通点があれば、この映画は絶対に楽しめると思います。そして。携帯との付き合い方を見直すだけではなく、改めてこの現実世界に生きる自分って何なんだろう?、と見直すことができるのではないかと、私はこの作品と携わって感じました。この時代はもっともっと進化していくと思いますが、テクノロジーとアナログ、そういった部分の付き合い方やあり方を見直して、気持ちよく健やかに皆の人生が、よりスムーズに進んでいけたらいいなと思います。そして、音楽や映像の持つ力を、一つのエンターテイメントとして全身で感じていただけたらなと思います。皆さん、お楽しみにしてください!」とメッセージを送った。
『迷宮のしおり』は、2026年1月1日(元日)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
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