【東京女子流インタビュー】母への感謝の気持ちを表した新曲「ステージで涙が出てきて歌えなくなるんじゃないかと心配」

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東京女子流
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4人組ダンス&ボーカルグループ・東京女子流が20日に新曲『Dear mama』を配信限定リリース。母の日を前に、それぞれのお母さんへの感謝の思いがこもった感涙ものの名曲だ。今回メンバーがこの新曲について、そして自身のお母さんとのエピソード、さらに5月4日に迫った12周年ライブへの思いを語ってくれた。

--今回楽曲の制作にあたり、それぞれお母さんへの感謝の手紙を書いたんですね。

新井ひとみ「はい。手紙を書くというのはこれまでなかなかなくて……。子どもの頃、学校で“親に感謝を伝える会”で手紙を書いて渡すというのはあったなとか、(レギュラー冠番組の)『東京女子流の1/2成人式』で一度手紙を書いたりというのはありましたが、今回久しぶりに手紙を書きました」

--書きながら、つらいときに励まされたことなどいろいろ思い出したのかも。

新井「すごく思い出しました。書いているときに、お母さんや家族に会いたくなって泣きました」

--未夢さんも泣いた?

山邊未夢「私は泣かなかったです。横でひとみが泣いているのを見ていましたが、私は一緒に住んでいて、毎日顔を合わせているので、逆にちょっと気恥ずかしい感じでした」

--そっか、千葉出身の未夢さんだけがメンバーでただ一人実家からの通いでしたよね。宮城出身のひとみさんとは状況が違いますね。山形出身の芽生さんはメンバーの中で一番長くお母さんと会えてないとか。

庄司芽生「はい。コロナ禍になってから一度も帰省していません。最後に会ったのが2020年の1月ですね。もちろんLINEしたり、電話したり、テレビ電話したりはするんですけど、直接は会えてないからいろんな思いが込み上げてきました」

--コロナがちょっと落ち着いていた今年のお正月も、ただ一人帰らなかったそうですね。

庄司「家族と相談して帰らないということにしました。そのタイミングでこういう曲を歌えるというのは意味があるなと思っていて、私自身、『ありがとう』と言葉では伝えるけど、“こういうところを尊敬していて、こういうことを私は思っていて”みたいなことを細かく伝えたことはなかったので、すごくいい機会だったなと。“お母さん、これを聞いたらどんな気持ちになってくれるのかな”と思っていました」

新井「もし私たちがデビュー当時にこの曲を歌ったとしても感じられなかったと思えることも、今だから感じられるんじゃないかなと思います。レコーディングのときにいろんな思い出が蘇ってきて、家族がこの曲を聴いたら、この活動を始めてからのこと、それ以前の私とのいろんな思い出、こんなこともあったなとか、そういうことをこの曲を通して思い出してくれるきっかけになるんじゃないかなと思います。またこの曲は、私たちの家族のことを歌っているんですけど、聴いてくださっているみなさんがそれぞれのご家族のことを思ったり、また結婚式で歌ってもらったり、学校の行事で生徒たちがお母さんに送るみたいな感じで、この曲を聴いたり歌ってもらえたりして、“ありがとう”という気持ちを伝えられたら、すごく気持ちが伝わるんじゃないかなと思いました」

--自分たちで歌っていても感情が込み上げてくるところがある? 

庄司「私たちの手紙をもとにAILIさんが歌詞に落とし込んでくださったのが今回の『Dear mama』という曲で、やっぱりこの年齢になったからこそ母の偉大さを感じることが多くなってきて、そんな中今回レコーディングするってなって、おうちで練習したんですけど、仮歌を聴いた段階でいろんな思い出が蘇ってきて、母の顔が浮かんできて、もう家で泣いちゃって全然練習にならなかったんです。それで、何かしながら鼻歌程度だったら上手くいくかなと思って、食器を洗いながらちょっと鼻歌で練習しようと思ったんですが、それでもダメで、泣きながら皿を洗っていました(笑)。でもそれくらい私たちの思いがストレートに入っている歌詞で、女子流としても今までとは違う視点の歌詞になっているから、聴いてくださる方にもストレートに伝わったらいいなと思います」

新井「女子流には感動する曲、“この歌詞グッととくるな”と思える曲はいろいろあると思うんですけど、お母さんに関する歌詞って初めてだったので身近に感じて想像しやすいし、私たちの手紙を読んで書いてもらった歌詞なので、自分たちも感動して、ステージで涙が出てきて歌えなくなるんじゃないかというのがすごく心配です(笑)」

山邊「これからライブで歌うのに(笑)」

新井「さっき、めいてぃん(庄司)も言ってましたが、私もレコーディング前からずっと泣いていて、それで友達に連絡して“実はさ、お母さんにまつわる歌を歌うことになったんだけどさ……”と私の思いを話したら、その友達も泣いてくれました」

山邊「いい友達だ(笑)」

庄司「いつかお母さんの前で歌えたらいいな。また今回の歌詞はほかのメンバーの視点も入ってるから、“あ、みんなもこう思っていたんだ”とか、自分と重なるところもあるから、自分の気持ちにも寄り添ってくれている気がして、歌っていて心強かったです。“みんな一緒に12年間歩んできたんだな”ということがよりリアルに感じられる歌詞でもありました。小学生、中学生のときから上京してきて、その境遇を共有できる仲間だから、それぞれの思いもリアルに感じました」

--未夢さんは練習で歌っているときに泣いたりは?

山邊「私はお母さんや家族と毎日いるというのが大きいと思うんですけど、毎日話すので、寂しさ故の涙はなかったです。ただ普段お母さんに“ありがとう”という気持ちをあまり伝えていないので、すごくいい機会をいただけたなと思いますし、これをお母さんに聴かせたらどんな反応をするのかなとちょっと楽しみです」

--毎日顔を合わせていると、やっぱり日常感が強いから“小言うるさいな”とか思ったりしがちです。

山邊「毎日思います(笑)。手紙書くのも初めてくらいなので、読んだらきっとびっくりすると思います」

中江友梨「私は最近になって地元の大阪に帰るようになったり、コロナ禍になる前はお母さんも東京に遊びに来てくれていたので、わりと会えていました。ただ女子流の活動を始めた中学生の頃はめちゃめちゃ反抗期で、ケンカばっかりでした。お母さんのことを煙たがっていた時期もありました」

--中学生の頃はまだ大阪の実家から通いで活動をしていたんですよね。だから顔を合わせる機会が多かったからそうなりがちだったのかも。

中江「女子流の活動のことで心配してあれこれ言ってくれていたんですけど、『ほっといてよ!』ってなっちゃったりだとか、結構衝突することが多くて、でも大人になってからは仲良くなって、お母さんがいろいろ言ってくれることに対しても、素直に受け入れられるようになったし、毎日くれる連絡も今は嬉しいです。毎日『おはよう!』とLINEをくれます」

--めちゃめちゃ仲がいいじゃないですか(笑)

中江「昔はお母さんに対して甘えるとか弱みを見せるのを嫌がる子どもだったので、気持ち的に弱くなったときも親の前だとカッコつけたい自分がいて、『いや全然平気、それ大丈夫だから』と強がりを言っていました。今思うと全部バレてたんだと思うし、今は思いを素直に言えるようになりました。当時は全部わかった上で、“ハイハイ”という感じで聞いてくれてたんだなって、理解できるようになりました」

--楽曲的にも感動を盛り上げてくれつつ、女子流らしいスタイリッシュさも感じます。

庄司「感動する歌詞が、よりグッとくるような楽曲になっていて、後半にかけて盛り広がっていくところもライブでどんな感じになっていくのかなと楽しみです」

中江「聴いたとき、ちょっと洋楽っぽいなという印象もあったし、何より、“あなたから生まれた私”みたいな壮大な幸せオーラを感じました。女子流の曲で、ここまで“ありがとう”を表した曲はなかったかなと思います。『Hello, Goodbye』ともまた違う、家族に対する愛情とか、自分に関わってくれる人たちへの愛情……ライブで歌うとまた変わるんだろうなと楽しみです」

新井「楽曲の世界観が“私たちからお母さんに向けて”という感じで、歌詞も『ねぇ ママ』と問いかけている感じで、そういう問いかけることが続く歌詞って珍しいかなと思っていて、すごく想像しやすくて、私たち自身も歌詞の世界に入りやすいです。わーっと盛り上がるところで、“みんな一緒に歌って”と言いたくなるような、そういう感じだなと」

山邊「メロディに感情が揺さぶられるので、振付は、今までとはちょっと違う優しさを感じる振付で、そういうところも含めて新鮮な感じがしていて、制作の段階から楽しかったです」

中江「そう、感情で踊れるというか、感情が溢れ出して、踊っていても本番で泣いちゃうんじゃないかというくらい、すごく振付にも気持ちを込めやすくしていただいているので、さらに大好きだなって」

--ところで今回の衣装は楽曲のイメージにピッタリですね。まるで天使のような。

中江「母性あふれるような、純白で」

新井「何も知らない、生まれたてのような……」

中江「生まれましたね。でも、ひとみは年中生まれたてのような感じを放ってますけどね」

新井「赤ちゃんじゃないよん」

中江「そういうことじゃなくって」

(一同笑)

--そして、5月4日には12周年ライブ。間近に迫っていますが、今はミーティングを繰り返されているようですね。内容や構成は固まってきている? 

庄司「そうですね。固まってきたところから、“いや、やっぱりこっちのほうがいいじゃない?”とか、ちょっとずつチェンジしていったりとか、という段階ですね」

山邊「一番いいものを届けるにはどうするかという」

庄司「“こっちの流れのほうが伝えたいことが伝わるかな”とか“お客さんにも楽しんでもらえるかな”とか。最初の段階からは結構ガラッと変わっていますね」

中江「今回一部と二部とではセトリを変えています」

庄司「“物語の1ページ”というテーマで、最初の段階では、ベースは両方同じにして、ちょっとずつ見せ方とか曲を変えていこうとか思っていたんですけど、『それじゃ今回のテーマは伝わらないね』という話になって、当初とは全然違うものになってきました。自分たちを自分たちで追い込んでいるみたいになってきて、改めて気を引き締めて頑張っていかないとなと思っています」

--近年はライブの構成やセットリストについては、メンバー主導で決めていると聞きましたが、最初の案は全員がそれぞれ出し合う感じ? それとも誰かがたたき台になるようなものを作ってくる?

中江「たとえば、毎月やっている『新*定期ライブ』では一旦それぞれが考えてきて案を持ち寄って、そこから話し合っていきます。やっぱり同じ思いのときもあるので、合わせていって、その中で“やっぱりこっちのほうがいいか”と調整していく感じなので、誰かが仕切るというより、4人の思いを合わせてるという感じですね」

新井「今回の12周年ライブも、どんな感じで見せたいかというのをみんなそれぞれ持ち寄って、話したときに、12年間の歴史だったりとか、今までやってきたものを見せたいよねと話すと、みんな同じ思いだったので、その案を合わせて今は詰めていっている感じです」

--最近は対バンライブへの出演も目立ち、昔応援していたファンで“久しぶりに女子流のライブを観た”という声もよく聞きます。

中江「“大人になったな”とか言ってくれたり、当時歌ってたときよりもメンバーの年齢が楽曲のもつ雰囲気に追いついてきた、というのもありますし、見せる幅も広がってきたので、10年くらい前に観てくれた人が今観ると“大人になったな”と感じてくれると思うんですけど、そんなふうに記憶の中に思いがあるだけでもうれしいですし、“大きくなったな”とか“じゃあ今の曲も聴いてみよう”と思ってもらえるのも嬉しいです。懐かしんでくれたうえで今の私たちを見て、好きなってくれたらさらに嬉しいなと思います。また、今から新たに女子流を知る方もいると思うので、12周年ライブでは、24歳、25歳の私たちから、その歴史を持っていきたいなと思います! どの層の人にも楽しめるライブにしたいなと思います!」

庄司「今回自分たちにプレッシャーをかけて頑張っています。このインタビューを読んでいる人には絶対に来てほしいです!」

東京女子流(とうきょうじょしりゅう)

山邊未夢(やまべ・みゆ)●1996年6月24日生まれ、千葉県出身。
新井ひとみ(あらい・ ひとみ)●1998年4月10日生まれ、宮城県出身。
中江友梨(なかえ・ゆり)●1997年6月28日生まれ、大阪府出身。
庄司芽生(しょうじ・めい)●1997年7月2日生まれ、山形県出身。

2010年に結成され、シングル『キラリ☆』でデビュー。ニューシングル『Dear mama』が配信リリース。

「*東京女子流12th Anniversary Live*物語の1ページ*」は5月4日(水・祝)にLINE CUBE SHIBUYAで開催。チケットは現在一般発売中。

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衣装協力/HAENGNAE

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