アイドリング!!! 後藤郁 新たなステージへ感謝の旅立ち

アイドリング!!!25号後藤郁 卒業ライブ「アイドリング!!!25号かおるんの新しい旅立ち たくさんの想い出ごっちゃんですング!!!」より

6月7日、アイドリング!!!25号後藤郁さんの卒業ライブ「アイドリング!!!25号かおるんの新しい旅立ち たくさんの想い出ごっちゃんですング!!!」がお台場・Zepp Diver City TOKYOで行われた。

2010年に4期生としてアイドリング!!!に加入した後藤郁さん。メンバーも称賛する美しい顔立ちとトボけた「スベりキャラ」で、アイドリング!!!屈指の人気メンバーへと成長した。また、昨年からはアイドリングNEOでの活動もスタートし、後輩を引っ張るたくましい一面も見せていた。電撃卒業発表から1か月を経て、ついに迎えた「アイドリング!!!かおるん」最後の日。アイドリング!!!ライブ恒例(?)ともいえる悪天候にも関わらず、会場には満員のアイドリンガーが集まった。

そして、ライブがスタート。鮮やかなネオンカラーを纏った23人がステージに上がり、後藤郁さんにとってデビュー曲となった「目には青葉 山ホトトギス 初恋」で最後の宴の幕が上がった。この日はごっちゃんの、ごっちゃんによる、ごっちゃんのためのスペシャルライブ。「eve」や「SISTER」では、これまで遠藤舞さんが務めてきたソロパートを全て歌い、「無条件☆幸福」では大川藍さんに代わりホイッスルを吹くなど、おなじみの曲の名物パートを全て後藤郁さんが務めた。

ライブ中盤にはアイドリングNEOが登場、デビュー曲「mero mero」など7曲を披露した。それまでの甘えん坊キャラだった後藤郁さんを、後輩をひっぱる先輩の顔に変えたアイドリングNEO。その成長ぶりは、彼女の教育係として数多くのカミナリを落としてきた三宅ひとみさんに「NEOが入ってしっかりして、この前のツアーで一緒のチームだったんですけど、『キュピ♥』のフリがリハに出てなくてわからなかったのを、私がごっちゃんに教えてもらったんですよ!それもすごく丁寧に教えてくれて、成長したなあと感動しました」と言わしめるほどだった。一方、残された後輩たちは「最近みんながまとまって、次、頑張れるって思った時に急にいなくなるって言われて…」(佐藤麗奈)と涙を流したが、湿っぽく送るのはNEOらしくない。「泣くんじゃねーぞお前ら!」とごっちゃん自らメンバーを一喝し、ファンが準備した黄色いサイリウムで包まれる中「Sakuraホライズン」で7人体制でのアイドリングNEOを締めくくった。

この日は、後藤郁さんとメンバーとの絆の強さを感じさせる場面が垣間見れた。朝日奈央さんは「チーム学ラン」として学ラン姿で登場。膝の故障があり、まだ激しいパフォーマンスができない身体を押して「いち恋」を歌い、男前コンビの見納めを飾った。盟友ともいえる伊藤祐奈さんとは「Forever Remember」でデュエット。これまで一番の親友として、またライバルとして、4年間の多くの時間を過ごしてきた思い出が蘇った2人は口を真一文字に結び、こみあげる思いを必死で抑えていた。続いて倉田瑠夏さん・尾島知佳さんが登場し、4期生4人が揃い踏み。高揚感を誘うイントロからアイドリング!!!指折りのアッパーチューン「GO EAST!!! GO WEST!!!」を4人でパフォーマンスした。「これからもずっと変わらないまま何年後も何十年後も 相当へこむことがあったらいつだってすぐ飛んでいくから だってウチら友達だから」―その歌詞は、オーディションから苦楽を共にしてきた4期生5人の絆を再び確かめ合っているようだった。

今回のセットリストは後藤郁さん自らが考案したものだが、その中でも目玉となったのは終盤に設けられた人気曲5曲のメドレー。このメドレーは、「『アイドリング!!!に生まれ』という歌詞もありますし、自分がアイドリング!!!に育ててもらったので」という本人の思いから「SISTER」で締められた。そして、いよいよクライマックスへ。オレンジのサイリウムでいっぱいになった「やらかいはぁと」を経て「サマーライオン」でセットリストは終了し、一旦メンバーはステージを去った。

暗転する会場に、間髪入れずに響く「かおるん」コール。それを受けて、アンコールとして手紙を手にした後藤郁さんが姿を現しメッセージを伝えた。「卒業が決まってから今日までの時間はあっと言う間に流れてしまいました。その間、どれだけの人に感謝の気持ちを伝えることができたでしょうか?正直、これから一人で羽ばたくのは楽しみでもあり、とても怖いです。どちらかが溢れ出しもう一つの感情が溢れ出そうで、なかなか落ち着きません。でも、今までたくさんの方にアイドリング!!!の後藤郁として、また一人の人間としても育てていただいたパワーがあるので、まっすぐ自分の目指す道へ走り続けます」。4年間、休養やアイドリングNEOへの加入などさまざまな試練を乗り越えて成長した彼女の決意表明に、会場のファンは大きな拍手で応えた。

そして、アンコール一曲目の「さくらサンキュー」が始まる。たくさんの人の力を借りてここまで活動してこれた、その感謝の想いを歌詞に重ねたごっちゃんは涙を浮かべながら歌った。ただ、涙だけではアイドリング!!!の卒業式は終わらない。メンバーをずっと見守ってきたバカリズムさんが登場すると、プロレスラーよろしく花束で後藤郁さんを「攻撃」。「一応、偉い人に許可を取った」というこのパフォーマンスに、会場は大きな笑いで包まれた。そしてスカイブルーのサイリウムの海の中「さよなら・またね・だいすき」を歌い終わると、加入期ごとにごっちゃんへのメッセージを伝えた。

「私たちNEO期はNEOの活動が始まったころは特に何もかもが初めてで何もわからず、ただがむしゃらにいろんなことをやってきてかおるんさんに迷惑をたくさんかけたと思います。でも私たちは、(伊藤)祐奈ちゃんやかおるんさんの背中を見ていろんなことを学ぶことが出来て、本当によかったと自信を持って言えます」(NEO期・関谷真由)

「私たち5期生は後藤さんにとって初めての後輩だったからか、本当にたくさん面倒を見てくださったなあと思いました。失敗して落ち込んでいた時とか、嬉しいことがあって喜んでいる時とか後藤さんはすぐに気付いてくれて、一緒に悲しんでくれたり、喜んでくれる優しい先輩でした」(5期・玉川来夢)

「先輩として笑顔で送り出せるように、後藤郁のアイウエオ作文を読みます。ご…5年間ありがとう。と…遠くにいても、う…嬉しいことがあったら教えてね。か…かおるんかわいいよ。お…お疲れ様。る…るっていう言葉は難しいけど…ルンルン」(3期・橋本楓)

「かおるんが卒業すると初めて聞いたとき、悲しすぎて気持ちがぐちゃぐちゃになってしまいました。やっぱり、大好きなメンバーが卒業するのは嫌です。2期生にとってかおるんは妹みたいな存在でした。時に厳しくしてくれたメンバーもいたと思いますが、みんな自分なりにかおるんを気にかけていたし、大好きだったよ」(2期・朝日奈央)

「ごっちゃんはすごく不器用で、アイドリング!!!に入ってイジられキャラになってほかの後輩みたいに甘えられなかったけど、そんな中でもいっつもとんちゃんって寄ってきてくれて、心の中ではカワイイなと思っていました。(中略)人生は一度きりなので、これからのごっちゃんの人生を謳歌してください」(1期・外岡えりか)

「定期ライブで後藤ちゃんの名前があると、何かわくわくしました(笑)。今日も後藤ちゃんをイジれるんだなあと、わくわくしました。でも、今日からそれが無くなると思うと、寂しいです。(中略)アイドリング!!!というグループでの活動は後藤ちゃんにとって楽しいって感じることばかりじゃなかったかもしれないけど、ここで経験したことは後藤ちゃんにプラスになることを信じています」(1期・横山ルリカ)

時に涙を、時に笑いを交えながら、素直で努力家な彼女の人柄を伝えるエピソードがたくさん湧き、彼女がどれだけたくさんの人に愛されてきたかがわかる時間が続く。そして、最後はともに過ごしてきた4期生からのメッセージが送られた。

「かおるんにはごめんねと言わなきゃいけないことがいっぱいあります。まずは笑顔で送り出せなくてゴメンね。いっぱいイジめてゴメンね。嫌がってゴメンね。かおるんの優しいところとウザいところと顔がキレイなところが大好きです。これからも一緒に青春時代を過ごしてきた仲間として、瑠夏たちは一緒に上京してきた仲やから、これからもいい友達としてよろしくお願いします!」(倉田瑠夏)

「4期生5人で入って、最初は2人がダンスが出来なくて悔しいこともいっぱいあったし、つらかったし、アイドリング!!!辞めたいって思ったこともあったと思うけど、アイドリングNEOで踊ってるのをみて4期ってみんな成長したなって思うし、今日でアイドリング!!!最後なんだなって思ったら寂しくなりました。(中略)4期生、るか・ゆうな・まな・かおる・ちか、5人で受かれて本当に楽しかったです。明日からは4期生3人になるけど頑張ります」(尾島知佳)

「こうして郁を送り出す日が来るなんて夢にも思わなかったし、今も夢だったらいいなあと思います。卒業が決まってからの1か月、思い出を作るわけでもなくいつも通りに過ごしてきたね。ちゃんと前を向いて歩きだしている郁の隣で、頭ではわかってるんだけどなんども立ち止まってしまう自分がいて、何度も困らせたよね…ごめんね。嬉しいときも辛い時も悲しいときも、どんな時も郁が隣にいたからここまで来れました。(中略)これからもずっと、一番の親友であり、一番のライバルでいてください」(伊藤祐奈)

幾多の壁をともに乗り越えてきた仲間たちからの、送辞。涙を流しながらも、常に前を向いてそれを受け止めたごっちゃんは、「たくさんの人に愛してもらえて幸せもんやなあと思います」と言い、大きく頭を下げてステージを去った。最後は、ファンへの感謝の気持ちとして、自筆の「ごっちゃんです。」という文字がビジョンに映し出され続けていた。

アイドリング!!!というグループの中で彼女が得た立ち位置は、本来想像していたものとは違っていたのかもしれない。しかし、だからこそ引き出されたごっちゃんの魅力は、メンバーと数多くのファンの心を惹いた。彼女を送り出し会場が明るくなったにもかかわらず、一度止んだ拍手がまたファンから自然に沸いたのは、彼女の4年間の頑張りへの労いとファンからの感謝の気持ちがあったからだろう。みんなに愛された「千載一遇」のアイドル後藤郁。一人で戦うことを決めた強い決心を胸に、今次の世界への第一歩を踏み出した。

●セットリスト
M1 目には青葉 山ホトトギス 初恋
M2 eve
M3 Shine On
M4 キュピ♥
M5 ドーナツの向こう側
M6 mero mero
M7 寝乙女X’masNight
M8 プリ♡きゅんサバイバル
M9 突進少女
M10 胸アツ生誕祭!!!
M11 Someday,Somewhere
M12 Sakuraホライズン
M13 いち恋
M14 Forever Remember
M15 GO EAST!!! GO WEST!!!
M16 Iのスタンダード2014
M17 メドレー(戦闘恋愛少女ロボB型の憂鬱~無条件☆幸福~MAMORE!!!~One Up!!!~SISTER)
M18 やらかいはぁと
M19 サマーライオン
EC1 さくらサンキュー
EC2 「職業:アイドル。」
EC3 さよなら・またね・だいすき

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