純情のアフィリア 渚かおり『セーラームーンミュージアム』を体験「涙がじわじわ出てきてしまいました」

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国民的人気漫画『美少女戦士セーラームーン 』の30年の軌跡をたどる『美少女戦士セーラームーン ミュージアム』が、7月1日より12月30日まで東京・六本木ミュージアムにて開催。一般公開を前に行われた内覧会を、アイドルグループ「純情のアフィリア」のリーダーとして活躍中の渚かおりさんがリポートした。

本展は、原作者・武内直子氏が描き下ろした新作原画を含む貴重なカラー原画を会期ごとに入れ替えて展示。600点を超える秘蔵資料を集めたコレクションや、過去最大規模の展示物と没入型シアターなどにより、作品の世界を体験できる展示会となっている。

渚かおりさんは、物心が付くか付かないかという頃からセーラームーンが大好きだったということで、この取材に協力をお願いした。今回の展示会編に続き、ミュージアムカフェ編の掲載を予定している。

<渚かおり 『セーラームーン ミュージアム』観覧レポ>

■エントランス

展示会場の建物の外壁には描き下ろしの5戦士が描かれていて、これだけでもテンションが上がりました。展示室の待機場所では書き下ろしのセーラームーンがマントを付けている大きなイラストが私たちを迎えてくれます。いよいよ始まるんだと思うと、ちょっと涙がじわじわ出てきてしまいました。

今回は、武内直子先生の担当編集をされている「おさぶ」さんが解説に来てくださって、色々なお話を聞きながら見学させていただきました。おさぶさんの名前だけはよく知っていましたが、実際に目にすることができてすごく嬉しかったです。

ギャラリーの入口に「時空の扉」のフリンジカーテンがあるんですよ。セーラームーンの世界で過去と未来を行き来するための扉なんですけど、その扉を通って(自分の少女時代に戻って作品を見てみましょう)というコンセプトだそうです。

■セーラー・プリズム・シアター

最初の部屋では、セーラー戦士たちの変身アイテムがケースにディスプレイされています。『ムーンライト伝説』の曲に合わせて大きなスクリーンいっぱいにセーラー戦士の変身シーンの映像が流れると期待で胸が一杯になりました。

■セーラーガーディアンズ・ヒストリー

部屋一面に原作漫画の名シーンが散りばめられていてます。ミラーボールの光がホログラムの壁に反射して、部屋中がキラキラしているんですが、セーラームーンのキラキラした世界感を表していると思いました。名ゼリフや名シーンを中心にあらすじが分かるようになっていて、原作を読んでる人は自分の好きなシーンがこんなに大きく描かれていることに感動すると思います。

■コレクション展示(アニメ)

無印(第1作)から順番に、リメイクの「Crystal」シリーズと最新作劇場版までを振り返る内容になっています。場面写真のほかに、キャラクターデザインや設定資料も貼ってあって、あの庵野秀明監督が担当された絵コンテも見ることが出来ます。同じ「セーラームーンのアニメ」でも、作画監督によって絵の個性があって、私は只野和子さんと伊藤郁子さんの絵が大好きです。

おさぶさんが説明してくれたエピソードで、黒猫のルナがもともとは真っ黒だったのが、当時のセルアニメでは黒くては何が動いてるか判らないから紫っぽい色になったと話してくれました。当時は絵の具の色も170色しか選べなかったのが、いまではデジタルになって無制限に選べるそうで、技術の進歩を感じますね。子供の頃は疑問も感じずに見ていましたが、製作されている方の苦労のウラ側をちょっと知ることが出来て嬉しかったです。アニメは92年3月7日からスタートしたので、30年の移り変わりを一望できるファン必見の展示だと思います。

■コレクション展示(グッズ)

これまでに発売されたセーラームーングッズ のコーナーです。当時のおもちゃから最近の大人向けに精巧に作られたものまで、変身スティックとか、フィギュアとか、ぬいぐるみなどが並べられていました。前回のセーラームーン展でもグッズの展示はありましたけれど、今回は壁一面にジャンルごとに分かれていて、見やすくキレイに展示されています。

私も持っている商品が多かったんですが(笑)、改めて時系列に並べて見ると、昔と比べて今の商品は細部が細かく再現されているなとか、逆に30年前のおもちゃとは思えないぐらい装飾がきれいでセンスが色褪せないなとか感じました。やっぱり、セーラームーンのグッズはデザインが圧倒的に可愛いですね。

傷みやすいぬいぐるみも新品のようにキレイに展示されていて、うさぎちゃんの親友のなるちゃんのぬいぐるみもあったのには感動しました。フィギュアも昔のきせかえ人形から最近のものまであって、今のフィギアは本当に造形が進歩したなと思います。セーラームーンって、原作でもアニメでもスカートのひらひら感がすごくキレイなのが私的にポイントなんですけど、それが上手に再現されていて、すごいと思いながら集めています。

小物だけでなく、遊園地に設置されていた乗り物もありました。数年前に発表されたウエディングドレスも展示されていて、いつか着たいなって思いながら眺めました。

■コレクション展示(ステージ)

1993年から2005年までやってたバンダイ版のミュージカルと、2013年以降のネルケプランニング版のミュージカルの衣装が展示されていました。実際の衣装を見るとかなり小さめに作られていて、演じていた女優さんはみんな細いんだなって感心しました。

最近の衣装もすごく進化しているんですが、バンダイ版の衣装のスカートの2段のヒラヒラなど、ステージ映えする工夫がされていて、いまもデザインの基礎に活かされている気がします。ステージ衣装は毎日着て動き回るので、公演中も傷んだりするし、形も崩れやすいので、こうしてキレイに保存されているのもすごいなと思いました。

その次のコーナーとの通路なんですが、「なかよし」の表紙やカラーページの特集がすごく懐かしくて。記事のあおり文句もおさぶさんが考えてらっしゃったっていうのも聞いて感心しました。ご本人はすごく恥ずかしいと言ってましたけど。

■セーラー・クリスタル・ギャラリー

今回の目玉であるカラー原画コーナーです。どれも美しくてめちゃくちゃ感動しました。おさぶさんもおっしゃってたんですけど、武内先生ってほんとにカラーイラストが綺麗で、淡い色合いが素晴らしいんですよ。とても言葉では言い表せないんですけど、肌に蛍光ピンクを使ったり、印刷物以上に繊細で鮮やかな原稿を見ることができました。ほんとに色彩が天才だなと思います。

イラストは会期中3回に分けて、60点ぐらいづつ展示されるそうです。描いてからもう30年も経ってしまったのでこれが最後の展示かもしれないとのこと。ファンの方はぜひこの機会を逃さずに3回とも来てほしいです。

作品に触れることはできないんですけど、めちゃくちゃ間近で原画を見られるので、本当に手描きなんだと実感できます。(えっ、これがアナログなの?)って、驚きながら感動してしまいました。今は武内先生もデジタルで描いてらっしゃるそうですが、機械音痴なのにグラフィックソフトはすぐに憶えてしまったそうで、さすがプロですよね。

最後の部屋は今回の展示会用に描かれたデジタルの書き下ろしイラストが展示されています。元々のアナログがすごく綺麗だからこそ、デジタルになっても、さらに奥深い作品になってるなとすごく感動してしまいました。展示コーナーの最後にまた時空の扉があって、再び元の世界に戻ってくるコンセプトも感慨深いですね。(ああ、現代に戻っちゃう)と寂しく思いながらも感動しました。

■ミュージアムオリジナルグッズコーナー

展示室を出ると、すぐにグッズ売り場になるんですけど、もう、ホントにヤバかった。全部欲しかった(笑)。これまでのイラストを使ったグッズもあれば、描き下ろしの特別なグッズもたくさん置いてあって目移りしてしまいますが、やっぱり書き下ろしのポストカードは外せません!今度来るときのためにたくさんメモったんですけど、お金がいくらあっても足りそうにないです(笑)

あと、これも見逃してほしくないポイントなのですが、お買い物が終わったらお手洗いにも必ず寄ってください! お手洗いの男女マークが、なんとタキシード仮面様とセーラームーンなんです!(こんなところにまで、こだわりが…)って、スタッフさんの本気に感動しました。

『美少女戦士セーラームーン ミュージアム』

Vol1: 7月1日(金)~9月4日(日)
Vol2: 9月10日(土)~11月6日(日)
Vol3: 11月12日(土)~12月30日(金)

時間:10:00~18:00(最終入場17:30)
開場:六本木ミュージアム
オフィシャルWEBサイト https://sailormoon-museum.com/
©Naoko Takeuchi