葵わかな、ドS(?)矢口史靖監督の無茶ぶりに応え立派に締めの挨拶「すべてがなくなった時に見える本当に大切なものが伝われば」

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女優の葵わかなさんが11日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた、出演映画『サバイバルファミリー』の公開初日舞台挨拶に、主演の小日向文世さんらとともに登壇した。舞台挨拶の最後、定石通り、主演の小日向さん、矢口史靖監督の挨拶で締めくくられるはずが、「キャンペーン活動を通して挨拶が上手くなった」との理由で、監督が最終の挨拶に葵さんを指名。葵さんはまさかの出来事に目を丸くしつつ、「すべてがなくなった時に見えてくる、本当に大切なものというのが、みなさんにちょっとでも伝わればいいなと思います。この映画をぜひよろしくお願いします!」と立派に締めを務めた。

東京に暮らす平凡な一家・鈴木家にある日緊急事態が発生。テレビや冷蔵庫、スマホにパソコンといった電化製品ばかりか、電車、自動車、ガス、水道、乾電池に至るまで電気を必要とするすべてのものが完全にストップした。情報も断絶された中、突然訪れた超不自由生活。そんな中、父が一世一代の大決断を下す…。

鈴木家の長女で、ケータイを手放せないギャル少女・結衣役を演じた葵さん。この日は鮮やかなオレンジ色のワンピース姿で登壇。一昨年のハードな撮影から、最近のキャンペーン活動まで、この映画のために頑張ってきたが、初日を迎えたことでキャスト、監督が揃うのもこの日が最後。「鈴木家と斎藤家、私たちが“サバイバル”をするのは今日で最後になりますが、私たちの代わりに今日から公開する映画で、たくさんの人にサバイバルの体験を一緒に感じてもらえればと思います」と、葵さんはその思いを語った。

また映画の内容にちなんで、自分の役柄の家族で誰が一番サバイバル能力があるかとの質問には、鈴木家では、葵さん、小日向さん、そして長男役の泉澤祐希さんもお母さん役の深津絵里さんを指差す。食べるものがなく、家族で生きた豚を追いかけるシーンもあったが、葵さんは「深津さんは豚さんを追いかける撮影をしている時も、なんか戸惑いがないんですよね。勇気がすごくある方、ハートが強い方だと思います」とエピソードを明かした。

終盤、マスコミによる写真撮影を前に、キャストが風船を一個ずつ膨らませ、風船の文字をつなげると「サバイバルファミリー大ヒット」になるというアトラクションがあったが、一家の主として小日向さんが一人で二つの風船を膨らませ、たくましいところを見せた。

最後に矢口監督からのまさかの無茶ぶりで、締めの挨拶を任された葵さん。撮影期間中からキャストたちに数々の無茶ぶりを要求し、“ドSでは?”という疑いのあった監督について、「みなさん、わかりましたでしょ。監督はドSなんです! このような調子で撮影中も急に泣くシーンが追加になったりだとか、お父さんが大嫌いな虫を食べるシーンでも攻めに攻めていたり、矢口監督がこういう方なんだとわかった現場だったんですけど…」と紹介しつつ、「私は今18歳なんですけど、私が演った結衣ちゃんも同世代ですが、携帯電話とか電化製品が当たり前にある社会の中で生きていて、それがもしなくなったらどうなるのか。本当に簡単なテーマなんですが、ケータイとともに育った私としてはとても衝撃的でした。そんなテーマの中にある、すべてがなくなった時に見えてくる、本当に大切なものというのが、みなさんにちょっとでも伝わればいいなと思います」と、しっかりとしたコメントで締めくくった。

なお舞台挨拶には、鈴木家とは対象的な“イケてるけどイケ好かない”ファミリー・斎藤家役を務めた、時任三郎さん、藤原紀香さん、大野拓朗さん、志尊淳さんも登壇した。

映画『サバイバルファミリー』は現在公開中。